スーパー戦隊の秘密基地・地球署・第一回
 「特捜戦隊デカレンジャー」
鷹羽飛鳥
更新日:2004年4月4日
  え〜、前回の『超力戦隊オーレンジャー』のアップから既に1年近く経ってしまって、あちこちから「カーレンジャーまだアップしないの?」とせっつかれている『スーパー戦隊の秘密基地』ですが、なかなか作業が進まないお詫びに、今回から番外編として『特捜戦隊デカレンジャー』の1口レビューを、この『気分屋な記文』に不定期連載してみたいと思います。

 といっても、どのくらいの頻度になるかは全く分からないんですけれど…。
 月イチくらいで連載できるといいな〜。

 ちなみに、ものの本によると、明治時代の刑事事件を扱う警察官は、仕事(捜査?)の都合上制服ではなく着物を着ていたことから、一般の警察官と区別して“着物は袖が四角い=角袖”ということで「角袖巡査」と呼ばれていたそうです。
 で、「デカ」というのは、それを「そく」と逆さまにして最初と最後の1文字を繋げた隠語なんですね。
 
 
Case.1

 『デカレンジャー』は、スーパー戦隊では非常に珍しいことに、番組が始まった時点で既に世間にその活躍が認知されています。
 通常このシリーズは、脅威に対し、慌ててメンバーを集めて戦隊を組織するところから始まる形を取っています。
 伝説として語り継がれてきたカーレンジャー、代々メンバーを選んでいるギンガマン、5人一組で何グループも存在するらしいタイムレンジャー、“戦士”としての存在はしっかりしていてもメンバーが確定していなかったり、ジェットマンのようにシステムとして未完成だったりといった具合で、1話から一応メンバーが揃っていたのは、

  よその星で訓練を積んでいたフラッシュマン
  敵の出現を待っていたマスクマン
  いつか来るであろう敵に備えて用意していたファイブマン
  出番を待って眠っていたジュウレンジャー
  父親が勝手に準備万端整え、本人達は全く知らなかったゴーゴーファイブ
  人知れず戦い続けていたガオレンジャー

くらいで、なんと、上記で1話の時点から実戦経験があるのはガオレンジャーただ1つだったりします。
 
 また、人知れず戦うことが多いのもこのシリーズの特徴で、フラッシュマンやファイブマンのようなプライベート戦隊は当然としても、サンバルカンのように正規の国際組織に所属する部隊であっても、メンバーの隊籍が消されて退職扱いされているなど、非公式の存在として扱われていたりする場合もあります。
 メンバーの素性まで明かしてOKだったのは、チェンジマンオーレンジャーくらいだったはず。
 そういった中で、“警察官”として最初から世間に認知されているというのは結構大胆な設定だと思います。
 まして、変な宇宙人が入ってこないようにバリアを地球全体に張り巡らせていたりと、当たり前のように宇宙人が地球にいるという前提で話が進むというのは、非常に斬新なパターンでしょう。
 4人構成だったときから、既に何件も事件を解決していたことを窺わせる展開になっていましたし。
 それにしては、スーツの模様が「2」から始まっているのは変ですが(笑)。
 組織としての構成としては、特段5人一組という決まりはないようなので、今後の人数増員・ロボットパーツ増加もきっと自然に行われることでしょう。
 強化スーツのデザイン自体は、あまり面白いものとは言えませんが、結構面白いパターンを色々やってくれそうな感じです。


 斬新といえば、6人目などならともかく、レッドだけ装備が違うというのは珍しいですね。
 これまで個人武器がそれぞれ違っていたり、メガレンジャーのように、レッドだけが個人武器による単独必殺技(ドリルスナイパーカスタム)を持っていて、残り4人の個人武器を合体させると4人用の必殺武器(マルチアタックライフル)になるというパターンはありましたが、固定武装から違うというのは初めてです。
 これは、武器の商品点数を減らす目的で、固定武装と個人武装を一体化させるという目的によるスポンサーサイドからの要請でしょう。
 レッドが後から参入という展開は、むしろ武装が違うことをネタに制作サイドで考えたのではないかと思えます。
 レッドが単独必殺武器で、ほかの4人が合わせて1つの武器というのはメガレンジャーと同じですが、『デカレンジャー』の場合、これまで4人でやってきたという前提もあることですし、うまくはまります。
 こうなると、ブルーの胸の数字が「1」でレッドが「5」だった方が良かったような気もしますね。
 ガオレッドの胸の線は5本ありましたし。


 もう1つ新しいのは、1台目ロボが光る鳴る系のギミック内蔵型ということです。
 アバレンジャーでは、1台目からモーターライズされたお陰でプロポーションがげっちょんちょんになってしまいましたが、今回は電飾だけなので、かなりマシなプロポーションになっているようですね。
 暗いところで光らせると、かなりファンタスティックなのではないかとちょっとワクワクします。
 なんでも、合体させるとその振動で光り出すのだとか。
 「おー、くっついたくっついた!」って感じで、合体ゴッコの楽しみが上がりそうなネタですね。
 これなら、年代問わずかなりの売上が狙えるのではないでしょうか。

 ワクワクといえば、毎回のEDに挿入される設定紹介のシーンも結構楽しみです。
 ハリケンジャーで、次回予告の後に、スポンサー紹介画面のバックに次回分の映像が流されるようになり、アバレンジャーでは、本編のラストシーンをEDの後に入れる形にしたりして、毎回EDまで興味を引き続けるようにしていたわけですが、『デカレンジャー』ではEDの1フレーズが流れた後に、デカレンジャーの装備の解説などがちょっと入ります。
 本編からは切り離された展開なので、気楽に見ていられるのは嬉しいですね。

 4話の解説では、デカイエロー:礼紋茉莉花が宇宙人ではないかと匂わせる発言がありました。
 個人的には、今年はイエローが注目株なので、正体にどういうオチがつくか今から楽しみです。

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