鷹羽的時計事情4
鷹羽飛鳥
更新日:2003年11月9日
 第2回で、「人はやっぱりアナログ式」みたいなことを書きましたが、それでもデジタル時計は繁栄しています。
 これは、デジタル時計でしか実現できないことがあるからでしょう(もちろんそれが全てではありませんが)。

 単純に“今の時間を知る”というだけなら、数字ではっきりくっきり見えるデジタル時計は最高に便利ですし。
 まぁ、そういうのは置いておくとしても、デジタルでしかできないことって、結構あります。

 その筆頭は、画面を小さくできること。

 ファンシー時計の類には、全長2センチくらいの「携帯電話型マスコット時計」という小さなアナログ時計もありますが、時計としての実用性から言えば、アナログ時計の限界は、文字盤の直径1センチ程度で、それ以下のサイズにはできないでしょう。
 円形ではなく四角くしたり、幅を広げたりして大きくはできますが、分針の回転する面積は必須ですから、分針の長さが5ミリとして、1センチ以上の円形を崩すことはできません。

 その点、デジタル時計は、時間を表示する枠は長方形が基本ですから、横は1センチ以上あるとしても縦は1センチ以下にすることが可能です。
 だから、時計を内蔵したボールペンにはデジタル時計しかないわけです。

TOKIMA
 第1回で書いたアトムにしても、デジタルだからこそボディの中に収まっているのですし、同じように腕時計からロボットがはずせる「TOKIMA」もそうです。

 また、針を動かすための歯車などがいらず完全に電子部品で構成されるデジタル時計は、ほかの物に紛れ込ませやすいという利点があります。

 古くは任天堂の「ゲームウォッチ」も時計表示ができました。
 電池の消耗という観点から言えば、ゲームをしないときには電源を切った方がいいに決まっているのですが、秒針が動く代わりにちょこちょこと動くキャラクターを表示することで、随分可愛い時計として認識されましたし、実際に時計として飾っている人もいたようです。


 戦隊物の変身ブレスにも時計機能が付いていた時代があって、小さな画面にアニメーションする模様と更に小さな時間表示があったものでした。

「チェンジブレス」絵は5秒毎に変わる。
 この「ついでに時計」機能の筆頭は、携帯電話でしょう。
 いえ、携帯電話は性質上時計機能が必須なのですが、最近では、二つ折りのタイプでも折ったままで時計画面が表示される機種が多く、デジタル懐中時計とも言える存在になっており、腕時計を駆逐しつつあるようです。
 実際、鷹羽の周囲には、“ケータイで時間が分かるから腕時計はしない”という人が少なからずいます。
 そういう人達の目下の悩みは、ケータイ禁止の所では時間が分からなくなることだとか。

 病院などのように電源も切らされるところでは、時間を知る方法は、壁掛け時計ということになってしまうのだそうです。
 そういう人って、飛行機に乗るときどうするんでしょ?


 いっそアルミホイルでくるんで、銀色の即席懐中時計にしてしまいましょうか?

 


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