SECRET第17回 ■ マックスファクトリー DEAD OR ALIVE「霞C2.Ver」

2005年7月17日 更新

 ここでは、タイトル画像に利用したフィギュアをご紹介。
 7月12日にようやく発売された、通称「白霞」登場です!
 以前ご紹介した「青霞(C1.Ver)」の別バージョン。
 今回は、ただ商品を紹介するたけでなく、発売に至るまでの経緯にも触れてみたいと思います。

    

今回も物がデカいので、青霞時以上に画像サイズを大型化しております。
 まずは、スタンダードな角度から。

旋回撮影。
まずは、全体のおおまかな造りと雰囲気をご堪能ください。

相変わらず。右側面部の腰周辺のエロ度が容赦ない。

なんでも話によりますと、未成熟な男子は女性の胸に興味を持ちますが、年齢を経る事に腰部へと関心が移るそうです。
もちろん、100%そうとは言えないわけですが。
という事は、この白霞は、その両方に対応しちょるわけですか。
なるへそー、こりゃあ売れる訳だぜおじぃちゃん☆

  

前回もそうでしたが、このフィギュアはポージングの都合で、顔があまり良く見えません。
なかなか良く出来ているのに、大変にもったいない。
なので、顔がわかりやすくなるように、少し接近撮影。
ブツがデカい&設備がショボイため、影が入ってしまってますが、どうかご容赦!
(これでも、画像加工しまくって影をかなり飛ばしてるんだけど)

もう少し接近。
だんだん、胸のヤバさが明確になってきました。

右側腰部をば、アップで。
胸ばっかりに目が行く傾向がありますが、これも決して外せないポイントです。
なんかすでに、お約束が見えておりますが。

身体ばっかじゃなくて、小物にも注目してみましょう。
小物も、当然ながら良く作られております。
ただ、個人的には真ッ黄色の紐はどうかなと思う…

角度を変えて、より顔と上半身がわかりやすくなるアングルへ移行。

さて、もう言うまでもない事ですが、「白霞」は上半身の衣装が「青霞」と異なっており、上腕と脇部分の肌が露出しています。
そのため、「青霞」よりもさらに激しい事になっており、それが本商品最大の売りになっているわけなのですが…ちょっと待った。

なんだか、微妙な違和感があるような。
この写真だとあまり気になりませんが…

さらに角度を変えて、乳房部分を見てみましょう。

実はこの白霞、顔から胸の谷間部分にかけてのパーツが「青霞」からそのまま流用されている都合上、胸の中心部分の肉が「両側から押し寄せられている」ようになっています。
「青霞」のコスチュームは、ぴっちり身体に密着している上に、乳房の側面部も包まれているため、当然そういう状態になります。
ところが、この白霞みたいに胸側面部が解放されていると、乳房を中央に押す力が分散して、胸の谷間がもう少し開く筈なんです。
つまり、こんな形状には絶対にならないと。
よく写真を見ると、右乳房が不自然な位置から押し潰されているように見えます。
これに気づいてしまうと、せっかくの売りの筈の部分に、違和感しか覚えなくなります。

要は、この事は気にするな! という事ですね。

前回同様のアングルで、お約束。
ちなみに、ピンクのマニキュアしてます。

せっかくなんで、前回は撮らなかったお約束アングルもオマケ。

顔と胸元のアップ。
写真だとわかりにくいですが、実は左胸と衣装の境目部分に妙に目立つ段差があります。
これは、基本的造型の問題だろうから個体差はないと思うけど…
パッケージからは絶対にわからない角度の問題なので、
本商品が欲しいと思った人は、あらかじめ覚悟を決めておいてください。

「青霞」との対比。
変更点を羅列しますと…
各部配色/上半身衣装のデザイン/胸側面〜腕部全体の造型/刀の紐の長さ/肌のグラデーション/オーバーニーの艶の有無/オーバーニーのグラデーションの有無/各部パーティングライン/衣装各部のグラデーション/土台の成形色…など

この中でもっとも大きいのは、白霞のパーティングラインが、青に比べて格段に目立たなくなっていることでしょうか。
「青霞」は、オーバーニーや首周辺のパーティングラインがものすごく目立ったのですが、白霞はほとんど気にならなくなっています。
でも、一番目立っていた「左太股側面部」だけは、今回も改修されていません。

新たに追加された「手袋」は、パール塗装。
それはいいのですが、同じような質感になると思われていたオーバーニーが、なぜかものすごく下品なツヤツヤ塗装になってしまいました。
他にも、妙にテキトー感溢れるグレデ処理とかあるのですが、オーバーニーの下品さは、相当目立ちます!
本商品最大の難点なのではないかとも思えるくらい…

でも、それらを含めても良い出来なのは間違いないんですけどね。

最後に、一枚目と微妙に角度の違う全体写真を。
グリーブ(足装甲)部分のグラデ塗装のテキトー感をご堪能ください。
といっても、ここだけが極端なだけで、後はそんなに酷くないんだけど。

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【買ってみて一言】

 では、冒頭で告知していた「販売までの経緯」を辿ってみましょう。
 本商品を語る上で、この販売経緯の話題は、絶対に外す事ができないのです。

 2月にここで発表した「青霞(再販)」ですが、あちらは第二版に当たり、2/19に発売されたものでした。
 そして、その翌日に開催されたワンダーフェスティバルのマックスファクトリーブースで参考展示されていたのが、この「白霞」の試作品。
 この試作品の画像は、イベント前からマックスファクトリーのオフィシャルサイト等で公開されており、かなりの注目を集めていましたが、発売が6月になるというアナウンスがあったため、この時点では購入希望者の間に「次の争奪戦開始はしばらく先になるだろう」という雰囲気が漂っていました。

 ところが、事態は予想外の展開に。
 なんと、2/21…つまりワンフェスの翌日に、いきなりネット上で白霞の予約がスタートしてしまったんです。
 発売予定日から、四ヶ月も前だというのに!
 (筆者注:今では四ヶ月以上前からの予約など当たり前ですが、当時はまだあまり浸透してるとは言い難い概念でした)

 「虎の穴」「あみあみ」などを代表する、各有名店舗のWEBサイトは次々に予約開始をアナウンスし、その情報は各所に広がりました。
 まさか、こんなにも早くスタートが切られると思っていなかった購入希望者達は、大慌てで予約を入れ始めたのですが、ここでちょっとしたすごい展開が繰り広げられました。

 ちなみに、「青霞」の再販の予約注文を巡って、ネット上で展開された大規模な情報戦を覚えている方はおられるでしょうか?
 あの時は、わずか数分出遅れただけで予約を締め切られてしまったり、また予約は無事に済んだというのに、店舗の方から一方的にキャンセルされたりと、散々な目に遭った人達が続出しました。
 「青霞」をうまく入手できなかった人達は、その時の経験を活かして、今度は確実に手に入れられるようにと「一人で複数の予約」をするようになりました。
 それも、三個や四個は当たり前。
 中には、店舗側が充分な数の入荷が出来なかった時の事を考えて、複数店舗に予約を分散させて十個近く確保したり、二十個から三十個も予約した人まで現れました。
 もちろん、中には余計分をオークションなどに流す目的だった人達も居ると思いますし、最初はそうでなくても、やむなく複数個買うハメになった場合は、オークションがあるからいいやと考える人達も多かったようです。
 そりゃまあ、どちらも気持ちはわからなくはないですが。

 ただ、奇妙なことに。
 このネット予約、いつまで経っても「終わらなかった」んです

 「あみあみ」などは、予約開始後丸二日に渡ってサーバーが鈍化し、ほとんどアクセス不可能な状態になってしまい、白霞以外の商品を購入したがっていた人はとんだ迷惑を被ってしまいました。
 当然、その間ずっと予約の情報入力が集中していた訳ですが、注文個数の制限こそあったものの、予約が締め切られる様子にはなかなかならず、結局サーバーがある程度回復してきた頃になって、やっと締め切られました。
 だいたい、三日間くらい予約を受け付けていたのでしょうか。
 しかも、タイミングをずらして楽天やヤフー店舗側でも予約を受け付けていましたし、本店サイトもまたすぐに予約を再開してしまいました。
 しかも、そこからずーっと予約の取りっぱなし。
 恐らく「あみあみ」は、私達の想像を絶するほどの注文を受け切った事になるでしょう。

 ちなみにその後、白霞のせいで鈍化したサーバーを強化するためか、システムの入れ替えを行った「あみあみ」でしたが、なんと新システムがトンデモな不備を発生させてしまい、ドえらい目に遭ってしまうのですが…
 まあ、その件はここで語るのは止めておきましょう。

 「あみあみ」だけではありません。
 「虎の穴」は、サーバーこそ鈍化しなかったものの、やはり結構な時間予約を受け付けていました。
 「イーエストイズ(現ハピネットオンライン)」なども、どんなに予約しても減らない在庫表示が恐怖を感じさせるほどで。
 しかも、ある程度減ってもしばらく経つとまた予約可能数が回復したりしていました。
 それ以外の店舗も、次々に予約開始をアナウンスします。
 しかも、どこかの店が予約受付を終了したという話よりも、圧倒的に多い。
 まるで、「予約無限大受付可能」であるかの如く。
 どこかの店舗で予約しそこなっても、しばらく待っていれば別な所が受付を開始してくれる、というパターンが成り立ち、やがて予約者の中には、「前回と違って、今回はやたらとゆとりなんじゃないか?」という認識が生まれ始めました。

 ここまでで、ワンフェス終了後たった五日間の話です。

 ――ところが。
 この「予約フリー受付状態」が、今度は別な意味で事態を悪化させました。

 なんと、白霞を予約した人が、売価・送料の安い店舗の方にあらためて予約し直し、以前の(価格が高い方の)予約をキャンセルし始めるという流れが生まれました。
 つまり、最初の頃に定価で予約を取り始めた所ほどキャンセルが集中し、後から予約開始した方に、注文が移動するようになったと。
 こんな事やられたら、店舗側はたまったものじゃないでしょう。
 中には、予約開始当時のお祭り騒ぎが沈静化した事で熱が冷めたとか、ブームが終わったとか、(まだ売られてもいないのに)さらに自分勝手な理由でキャンセルする人まで出る始末。
 これと並行して、一部の人達の中では「どうして、今回はこんなに沢山の注文が受けられたのだろう?」という疑問の声が上がりました。
 もし、この時期の予約分をすべてまかなったとしたら、凄まじい品数になるのは目に見えています。

 果たして、マックスファクトリーにそれほどの生産能力と自信があるのか?
 聞こえてくる噂によると、今回マックスファクトリーは「すべて満了させてみせる」とやたら自信たっぷりだったそうで。
 あれだけ深刻な品不足を招いた青霞の後だけに、この自信を素直に受け入れられる人はほとんど居ません。
 ひょっとしたら、出荷数を稼ぐために商品のグレードを落とすつもりなのでは? という疑心暗鬼も沸いてきます。
 中には、そんな自分勝手な予想を本気で信じ込み、キャンセルしてしまうという人まで居たそうです。

 結果、多く入れすぎた予約をどうしようか悩み始める人、諦めて全部買う覚悟を決めた人、なんとかオークションで売り切ろうとする人、発売後の価値の暴落・高騰を様々な角度から考察する人などが出てきて、いつしか情報戦は「思考戦」へと変化していきました。

 その後、ヤフーオークションに出品されていた「青霞(初版・第二版)」が価格暴落を起こし、以前のような「定価の二倍平均」ではまったく入札されなくなり、やがて「送料込&定価以下」というものが増え始めました。
 供給過多になる事を見越した出品者の一部が、売り上げよりも在庫を確実にさばく方向に考えをシフトさせた結果のようです。
 それでも五桁単位の入札条件をキープし続ける人もいましたが、もはやかなりの出品数に至っている中で、そんな条件の悪いものに入札する人もおらず、 二月末には、定価より数百円程度前後した価格範囲内での落札が目立つようになり、完全に「霞バブル」は崩壊しました。

 ここまでで、三月上旬までの話です。

 時間は一気に流れ、五月に入ります。
 「青霞(C1)」の再々販は無事発売され、欲しがっていた人達のところにも充分行き渡り、さらに店頭でも余裕で見かけられるようになりました。
 ようやく、品不足が本格的に解消されたと言えましょう。
 ヤフオクなどについては、もはや言うまでもありません。
 大規模キャンセル祭りの話も、あんまり聞こえてこなくなりました。

 ですが…
 下旬に差し掛かる頃、ついに恐れていた報告が、予約者各位の元へ届き始めました。

 発 売 延 期

 六月中の発売予定が延び、七月上旬になりますというアナウンスは、一部の予約者を困惑させた様子でしたが、間髪入れずに、次の延期告知が流れました。
 今度は、七月中旬という情報。
 ただし、同時期に「実際は八月下旬に食い込む恐れがある」という、ソースははっきりしないものの妙にリアリティのある噂も流れていました。
 とりあえず分納ではないという事らしいので、延期は覚悟の上だったという人達は、むしろ金策期間が出来たという事で喜んだようですが(嘘)、中には延期は絶対に許せないという人もおりまして…
 そういった人達は、この時期になってまたキャンセル騒動を起こした見込みです。
 以前の祭りほどではなかったようですが。

 で、実際に商品が発売された後、どうなったかというと…

 白霞は、7月12日に無事発売されました。
 予約開始から実に142日…4ヶ月と3週間。
 実に長い時間でした。
 品物はかなりの数が出荷されたそうで、「アキバBlog」などでは倉庫に納められる商品の様子がレポートされていました。
 店舗によっては、専門の販売コーナーまで準備していたとか。
 一方、通販組は発売日の翌日から三日くらいで、おおかた届いたようです。
 でも、「イーエストイズ」が出荷システムにエラーを発生させてしまったため、こちらで注文した分だけ配送が遅れてしまうという事故が起こりました(と言っても大した日数差ではありませんでしたが)。
 これはまるで、後からイーエストイズに浮気した人達に対するお仕置きだったかのようで。
 って、最初からイーエストイズに注文していた人達は関係ないですね、ごめんなさい。

 で、初期出荷数が増えるという事で、劣化が心配されていた商品のグレードは…このページでご紹介した通りです。
 かえって「青霞」よりも丁寧な塗りと造りになっており、マックスファクトリーの底力を見せられた気がします。

 ただし、結構個体差があったようです。
 一番指摘されていたのは、「顔色」
 今回、肌にグラデーション塗装が成されたわけですが、その影響か妙に顔や耳が赤いものが見られるようになりました。
 幸い、筆者が撮影に使用したものはそんなに気になるほどのものではなかったのですが…それでも、なんとなく不自然さを感じる赤みですね。
 今回は、この肌グラデのおかげで「血の通った感じのする肌」という風情になってはいるのですが、どちらかというと「めちゃくちゃ熱い風呂に我慢して入ってて、さっき出てきたばかりの状態」のようにも思えてしまいます。
 「青霞」の肌は、グラデーションはなく成形色そのままだったのですが、今回もその方がよかったかな、とも感じています。

 これは個人的な意見ですが、総合的な印象としては「青霞」の方が良かったかなと思っています。
 もちろん、白霞が劣っているという事ではありません。
 ただ、いくら露出が高まっていても乳房部分の形状に違和感があるし、その上「配色の都合で肌の露出が目立たなくなっている」という問題もあります。
 (これは造型上の問題じゃないんだけどね)
 衣装と肌の色味に差があればあるほど、肌の露出部分が目立つという現実もあるわけでして。
 そういう意味では、「青霞」の方が、飾り物としては面白みを感じてしまうわけです。
 ただし、それは筆者が、青と白を比較して見ているための印象かもしれません。
 どちらか一方だけしか持っていないというなら、こんな比較評はまったく関係なくなると思われます。
 また、「青霞」はパーティングラインなどの問題もありますから。

 ちょっと離れた位置に飾るなら、全体印象の良い「青霞」。
 近間に飾るのなら、細かい部分にまでての入った「白霞」。


 実際は、こんなところなのかもしれませんね。

 さて、最後に流通価格の話ですが。
 オークションを検索するとわかりますが、マックス霞バブルはさらにさらに崩壊し、2005年7月現在、送料を含めても定価よりかなり割安で買えるようになってしまいました。
 「青霞」などは、落札相場5000円未満にまで落ち込み、時には、なんと4000円を割る事も!
 白の方も、発売直後という割にはかなり安めの出品が目立ちます。
 もし、格安で手に入れたいと思ったなら、オークションをチェックするのもいいかもしれませんね。
 本当なら、店頭で直接個体差を確認して購入した方が無難なんですけどね。

 やっぱり、先の予約合戦の時に大量に買ってしまった人達が、慌てまくっている状況なのでしょうか?
 あははは、まったくもう。
 後先考えないで買いまくるからですよ。 これも人生勉強と考えるしかありませんよね!!

 

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