第167回 ■ グッドスマイルカンパニー「THE合体 グランバード」01
2025年8月17日 更新
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今からおおよそ一年前。
かつてファイバードファンの羨望の的だった「最強合体」が、グレードアップして再登場するというニュースが話題を集めました。
しかし発売が翌年の6月、そして価格がほぼ三万円台というハードルの高さもあり、またしてもAmazonに活路を見出す勢がおり
かなり悩む要素があったアイテムでもありました。
しかして、最新の技術と解釈によるグレートファイバードが欲しいと思う気持ちには抗えず……

というわけで、今回は二体目の「太陽の勇者」をレビューして行きたいと思います。
■THE合体 グランバード:

メーカー:グッドスマイルカンパニー
発売日:2025年7月16日(出荷日:7月15日)
受注期間:2024年7月5日〜2024年8月21日
価格:29,000円 (税込)
2025年7月23日午後三時前後、公式ショップで一時的に注文可能な状態になりましたが、午後五時には終了という状況に。
奇しくもこの時期は、(いつも通りの)Amazon発注分の到着遅延が問題視されていたタイミングでもありました。

グランバード。
「太陽の勇者ファイバード」29話「飛べ ファイアーシャトル(※原題ママ)」より登場した7番目の勇者ロボ。
天野平和科学研究所で制作された大気圏外救助用のスペースシャトルで、開発には宇宙警備隊のメンバーである火鳥やバロンチームも協力している。
ファイヤージェットと同じく(既に火鳥らも登場・参戦しているにも拘らず)ロボットへの変型機構などはなかったが、火鳥により突如変型機構が付与され、彼と一体化することでグランバードとなる能力を得た。
ファイヤージェットがドライアスらの攻撃で大破したため、しばらくは火鳥の第二の戦闘用ボディとして活躍していたが、ファイヤージェット復活後はこれと合体する能力を得て、最強合体「グレートファイバード」となる新たな力を発揮するようになる。

グランバードは、ファイバードと同様「ブレスタージェット」と合体することで、強化形態「ジェット合体グランバード」になることが可能。
この形態になることで、両肩の「グランロケッター」や専用武器「グランキャノン」が使用可能となる。
■ファイヤーシャトル:

まずはビークル形態のファイヤーシャトルから見て行きます。
全長28メートル、重量60トン、最大飛行速度マッハ9.2。
既に退役して懐かしい機体となってしまったスペースシャトルがモチーフ。
当時品の「ジェット合体グランバード」もかなり再現度高めだったんですが、今回は更に高まりました。

製品サイズは全長約30.3センチ、高さ最大約12.6センチ(尾翼)、最大幅約26.7センチ。
重量約640グラム(グレートファイバード頭部収納時)。

今回、個人的に一番の懸念点だったのは、ファイヤーシャトル形態の後部処理。
当時品「ジェット合体」版では、グランバード(&グレートファイバード)の頭部が剥き出しの状態だったので、今回はどうなるのかなと気にしてたのですが、当たり前というかちゃんと収納されて“は”いました。
が、この収納ギミックを巡って色々と面倒くさいことになってしまったという弊害もあり……
それについては、後程詳しく触れて行きます。

ファイヤーシャトルの側面。
当時品はグランバードの腹部がなかった(胸のすぐ下が腰だった)影響でシャトル時のスタイルが逆にスマートになっていたのですが、今回は腹部のくびれがあるのでこれをどう誤魔化すかが注目点でした。
ここは独自の、そして非常に面白い処理で誤魔化してカバーしています。
これも後々触れて行きます。

尚、本体後部の上面にある「穴」は、一応塞ぐことが出来ます。
火鳥フィギュアを嵌め込むだけなんですが。
当時品のファイヤーシャトルもここは穴が空きっぱなしだったんですが、まさか今回もそのままとは思いませんでした。
ここは何とか別な方法で塞いで欲しかったものです。

ファイヤーシャトルの独自ギミックとして、付属の火鳥勇太郎フィギュア(※本商品にも付いています)を搭乗させることが出来ます。
キャノピー上部のハッチが展開出来るようになっています。

そこに、火鳥フィギュアを搭載します。
……が、これをやるとハッチが閉じられなくなってしまいます!
いったい何の為にこんなギミックを? と当初疑問だったんですが、よく考えたら当時品にも搭乗ギミックがあったのを思い出しました。
当時品は二つに分割した機首の内側に搭載するという全く違う方法だったんですが、もしかしたらそれのオマージュだったのかな?
ちなみに載せるのは左右どちらでもOKで、またファイバード付属の火鳥と一緒に両方に載せることも可能です。



ランディングギアは収納式です。
尚機首は左右分割する上、変型時は正面を向く構造となるためか、ランディングギア自体が二分割する構造になっています。

後部ランディングギアは、ここにあります。
当時品は金色の枠の真下(※Gファイバード基準)にありましたが、見栄えを重視してこの部分に付けたのでしょう。
(後の変型でこの車輪は見えなくなります)

今回のファイヤーシャトルは、グランキャノンを装備することが出来ません。
って、この画像では装備してるじゃん! と思われるかもですが、これはグランバードの武器持ち用手首を利用して持たせているだけで、かなり無理矢理です。
当時品は両腕(キャノン)の側面にジョイントがありましたが、玩具オリジナルギミックなせいか今回は採用されていないようです。

ファイヤーシャトル・フロントビュ―。

サイドビュー。
ちなみに当時品のランディングギアは、爪先(本体前方下部から突き出ている赤い部分)についてました。

リアビュー。
穴は塞いでいる状態です。

ファイヤーシャトルの赤い部分の上面は、よく見ると内部がうっすら白化している場合があります。
しかし、メーカーによるとこれは仕様とのことなので、ものすごく納得が行きませんが気にしないようにしましょう。
というか、交換申請した際にそのまま突っ返されたんで、間違いないって判断なんでしょう。
へ〜え。
へ〜え。
■ブレスタージェット:

ブレスタージェット。
ファイヤーシャトルの小型支援戦闘機。
ファイヤーシャトル発進時に、打ち上げ台の横に待機している様子が窺える。
基本的には(フレイムブレスター同様)自動操縦で飛行するが、天野博士が操縦し、佐津田刑事を救助したこともある。
グランバードと合体することで「ジェット合体グランバード」になる。

ファイバード付属のフレイムブレスターと比較。
フレイムブレスターよりも一回りくらい大きくなっています。

全長約18.9センチ、最大幅約14センチ、高さ約7センチ。
重量約87グラム。
今回も、フレイムブレスター同様ランディングギアはありません。

ブレスタージェット・フロントビュ―。

サイドビュー。

バックビュー。

次に合体です。
ファイヤーシャトルの尾翼を左右に展開します。

ブレスタージェットの機首を、後方上部にスライドさせます。

ファイヤーシャトルのこの部分に、ブレスタージェット下部にあるジョイントを接続します。
ちなみにここはジェット合体時でも接続に使用しますが、ものすごくガッチリ食い込むので外す時に凄く力が必要になります。
というか、いつか破損するんじゃないかと思える程で、正直かなり神経すり減ります。

ファイヤージェット・ブレスタージェット合体形態。
玩具オリジナルの形態で作中では出て来ませんが、当時品から継承された重要ギミックとも云えます。

この形態の全長は約33.3センチにもなります。

ミサイルポッド部分が後方に飛び出しているのは当時品と同じなんですが、大型化したこともあって少々アンバランスに思えます。

フロントビュ―。

サイドビュー。

バックビュー。
かなり印象が変わってます。

先程同様、グランキャノン無理矢理装備状態。
かなり印象が様変わりしましたね。
以上、ファイヤーシャトル&ブレスタージェットでした。
以降は変型→グランバードを見て行きます。
■グランバード変型:

ファイヤーシャトルからグランバードへの変型。
まず、火鳥フィギュアを分けておきます。

本体側面の安定翼を畳み、上部の金色パーツを前方にスライドさせます。
これを左右両方に行います。

本体前部を引き伸ばしながら、左右に分けます。



分割した機首をひっくり返し、側面部に固定します。


黒いパーツを一旦開き、赤い部分を引き上げます。

赤い部分を180度回転させたら、黒いパーツを閉じます。
この赤い部分の上下にある黒い長方形部分(計四つ)はゴムで、滑り止めとなっています。

この時点で、一旦本体を立てます。
これは行程というより、今後の説明を容易にするためですが。



両腕を真横に上げ、本体側面の白い二枚重ねのパーツの上半分を180度折り畳み、元からある小さな白いパーツに被せます。



主翼の基部を外側に引き出し、その後上に折り曲げます。
この時、主翼の塗装面が干渉しやすいので、塗装剥げに注意です。


ここからが本商品最大の特徴ともいえる、大胆な変型行程。
まず、股間部のロックパーツを外します。

本体を斜め下に、お尻の辺りの装甲を上に傾けます。
ここ、さりげに重要な行程となるので、今後様々な変型時に何度もやる必要があります。

本体前面部、胸にあたる白いパーツを一旦上に向けます。
この時、合間の尾翼部分は動かしません。

ここで、ボディ全体を左右に大きく開きます。
そしてこれ以降、非常にタイトな行程を要するようになりますので、細心の注意を払う必要が生じます。

ちなみに、この時グランバードの頭部にグレートファイバードのマスクを被せておくことで、余剰なく変型させることが可能となります。
反面、非常に神経を使う収納を必要とするので、個人的にはやらない方が賢明かなと考えます。

内側に収納されていた頭部を、横回転で引き出します。

ここまでの状態。
こうして見るとちょっとシュール。

頭部側面の角を後方に開き、背中の主翼根本を金色パーツの側面まで動かします。

腕の変型。
前腕の前後プレートを一度展開して、砲塔を反転させて拳を露出させます。

ほぼ変型完了。
残すは最後のシチュエーションのみです。


火鳥フィギュアを折り畳みます。
これは、ファイバードの時と同じです。

ブロック化させた火鳥フィギュアを左胸の穴に嵌め込み、蓋(尾翼)を閉めます。
取り外しは簡単に出来ます。
また、ファイバード付属の火鳥ブロックでも問題なく合体させられます。


チェーンジ!
グラーンバード!!
背中のウィングを傾けて変型完了です。


ちなみにグランバード形態時でも、グレートファイバードの頭部を収納可能です。
胴体内部、この部分にジョイントが内蔵されていて、これを起こしてグレートファイバードのヘルメット後部にある穴に差し込むことで固定が出来ます。
無論、この後ボディを閉じる際にはツノを折らないように注意が必要です。
■グランバード:

全高21メートル、重量60トン、走速度140.0km/h、跳躍力220.9メートル。
腕から出す棒状の武器「レーザーロッド」をはじめ、シャインダート、フェザースラッシュ、グランアタッカー等の武器(技)を装備。
宇宙空間ではドライアスに匹敵する機動力を発揮し、パンチ力もファイバードの1.5倍に強化されている。

さてグランバードです。
THE合体シリーズ定番の、2号ロボなのにプロポーションと可動が凄いという性質は今回も継承。
ただし、作中は妙にスマートだったスタイルは太めのマッシブ体型にアレンジされています。
同時に体格もファイバードより逞しく大柄になっています。

頭部アップ。
非常に素晴らしいイケメン顔になっていて、非常に安心です。
というのも、当時品「ジェット合体」版のグランバードの顔は一週間最終まで残業した疲労困憊の中年男性みたいな顔 お世辞にもカッコいいとは言い難いものでした。
あれを良く知っている人にとっては、物凄くありがたいものです。

首は二重関節とボールジョイントの組み合わせで可動範囲も大きく、ここまで顎を上げることが出来ます。
この首の伸縮機構はグレートファイバード時に活用出来るのですが、ポージングの際にも活かせます。

両腕の可動について。
肘は二重関節で90度以上かなり大きく動かせます。
赤い肩部分はスイング機構はなくその場で回転させるだけですが、上腕を真横まで上げられるようになっています。

基本的にファイバード同様腰は非可動なんですが、構造上上半身を少しだけ前屈させることが出来ます。
もっとも、ポージングには殆ど貢献しないと思いますが。

脚の可動は相変わらず「何故ここまで」というくらい大きいです。
しかも足首の横方向可動幅も広いため、なんと180度開脚でも問題なく設置出来ちゃいます。
負けねぇぞ真骨彫龍騎ぃぃぃ!!!

反面、前後方向には少々癖が。
前は見ての通り90度上げられるのですが、なんと後方には全く傾けることが出来ません。
これ地味にポージングに影響があり、S字立ち或いはそれっぽい立ち方が困難になります。

デフォルトの可動手首はファイバードと同じ構造。
掌側からスライドさせるように軸に接続します。
また内側に突起があり、ここで武器のグリップ力を高め……られるようになってます。
って、実は左手だけ何故かまともに武器持てないんですけど。

交換手首は、デフォ手首より一回り大きい握り拳と開き手、武器持ち手、そして右のみの指差し手です。
グランバードはファイバードみたいな指差しをやらない(よね? 記憶にない……)のですが、まあ細かい事は良いとして。
尚、ファイバードの手首はグランバードのより細いので、残念ながら? 手首の相互交換は出来ません。

グランバード・フロントビュ―。

サイドビュー。
背中のウィングは、やはりこの角度が一番馴染む!

バックビュー。
後ろからだと妙に短足に見える不思議。

それではいよいよジェット合体です。
開き手に差し替えて……



「ブレスタぁー、ジェぇぇット!!」
光の珠は脳内で各自補完お願いします。

ファイヤーシャトルと合体させた時と同じジョイントに、ブレスタージェットを接続します。
機首横の安定翼を下に向けて折り畳みます。

グランバードの頭部をやや俯かせ、横のツノを後方に折り畳んでおきます。
また、ブレスタージェットから一旦ヘルメットを取り外しておきます。

ブレスタージェットの機体を折り曲げます。
グランバードの耳の位置にあるツノを畳んでおかないと、この時に干渉して破損の恐れが生じます。

グランロケッターを後方に折り畳み、グランバードの頭部にヘルメットを後方から被せます。

マスクを閉じて、ツノを開いたら合体完了です。

「ジェット合体! グランバード!!」
膝があんまり曲がらないので、あの決めポーズは取れません。
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