プレイ時間は約三時間足らず、これを救いとみるべきか…
このゲームはこちらのHPで前作の方を柏木悠里さん…ではなくハナモゲラミミズ星人こと、みみずん君がレビューを書いていて、さらに地雷投稿までされているという、いわくつきの代物です。
その叩かれっぷりが印象に残ってて、ゲームショップで見かけた時に「これ、続編なんてあったのか!?」と目を引き、思わず三本で5パーセントoffのまとめ買いのために手を出してしまいました。
始めに正直に言っておくと、私は軍人将棋をよく知りませんでした。
ゆえにパッケージに「駒の数が二倍」「前作より手強い」などと書いてあるのもよく分からず、単純に前作よりは面白いのかなと思ったのですが…。
ゲームを始めてみると、いきなり女の人が喘いでいるシーンの後、二人のマスコットキャラが出てきて、「今回もいってみよー」と言ってタイトルコールが流れるだけの謎のOPムービーが流れ、その後いきなり「対戦相手を選んで下さい」という画面になります。
なんでもストーリーは「前作で謎の宇宙人テンとシバに洗脳されて妄想の世界へいった主人公が現実の世界に帰ってきて、夢の世界そのままに町行く女の子に軍将の勝負を挑む」というものだそうですが、これだけではそんなこと解りません。
対戦相手を選ぶと、町を歩く主人公が女の人と出会い、軍人将棋やらない? という話にもっていって対局開始。
軍人将棋のよくわからない私。
とりあえず説明書を読むとミサイルという駒が強いらしく、これをえらんで相手の陣地に打ってみる、すると…
ドンッ 勝利
……え?
そしてアニメーションが始まり「言う事、聞くっていったよねえ…?」と相手の女性に詰め寄り、たちまち行為に及ぶ主人公。
すぐさま反応し始め、たちまち準備おっけー状態になる女性…と、ここでアニメーションが途切れロード画面に。
そして…二局目開始!!
……なんじゃこりゃあ!!?
このゲーム、ストーリー性はまるで無く、完全にHシーンを見るためのゲームと言い切っていいんですが、それにも脈絡ってものがありません。
相手を選んで軍人将棋を三回やり、一勝で脱ぎ脱ぎ&お触り、二勝でサービスタイム、三勝目でラストスパート!! と大体なるのですが、この流れの中でいくらお手軽でもゲームなんかやってて場の雰囲気が保てるか?
肝心の軍人将棋もお粗末なもので、某国軍のようにいきなりミサイル(効果が広範囲に及ぶ)を大統領宮殿(駒上は軍旗、これを取れば勝ち)の位置を予測して打ち込めば私のプレイの上では三割は勝負がつきました。
それでダメでも強い駒をどんどん敵陣に送り込んで、動かない駒(取るべき軍旗の駒は動かず、軍人将棋では全ての駒が伏せた状態で行われる)を捜して攻めればまず負けません。
CPUが馬鹿なので、自分の軍旗は隅において、それこそ地雷でも周りに置いとけば安全です。
断っておきますが私が調べた限り、実際の軍人将棋はこんなものではありません。
このゲームでは、どうやら駒の数を通常使う32駒から20駒にしてマス目の数を減らしているらしく、それがこのゲームをつまらなくしているようです。
軍人将棋は運に左右される部分はあるそうですが、実際には一手でケリがつくなんてほとんどなく、もっと戦略性が要求されます。
といっても、軍人将棋素人の私がここで軍人将棋を語るのはおこがましいことですが。
とにかくこんな調子で五人+一人の登場人物を倒すだけで、エンディングまですぐ行きます。
私は一度も負けませんでした。
むしろ問題はそのあとで、このゲームでは負けると主人公の幼馴染の女の子が身代わりとなってアレコレやられる、という設定があるのですが、 上記のように普通に対局すればまず勝てるので、それらのアニメーションを見るためにはわざと負けないといけません。
しかしCPUが異常に馬鹿なため、これが勝つより百倍大変です。
取るべき軍旗が目の前にあっても関係ない駒を動かし続けたり、適当に置いてあるこちらの強い駒に向かって続けざまに突撃したりして自滅する敵の動きを眺めながら、ひたすら相手のお邪魔にならないように自分の駒を動かす間、「今ここにいる自分という存在」について考える貴重なお時間をいただけます。
え、えーと、ちょっとだけフォローしておくと、もう一つのポイントであるアニメーションは綺麗だと思います。
初めからこちらの方だけを売りにしておけば良かったじゃん、と思うほど。
声優さんの演技も及第点です。
あとは…、あっ、自分で服を脱いだ事も無いという箱入り娘が妙に性知識に詳しくて、「なんでや!」と思ったら、それがじいやにアレコレされてたってとこはちょっと笑えました。
あ、アレコレやられてたといえばこちらの前作のレビューで幼馴染の梢が一体どこで修行してきたのか?とありましたが、梢はどうも既に主人公にアレコレされてたみたいです。
しかしこの主人公、明らかに思いを寄せてる梢に対して態度はつっけんどんで、そのうえ負けたら身代わりになれ…って、考えてみれば凄い鬼畜だなあ…(ちなみに名前は樹、変更不可)。
まあ梢の方も最後に対局するとき、勝っても負けても行為に及んだりして自業自得なんだけど。
とにかくあとはダメ。
全然ダメ。
看板にある軍人将棋が足枷にしかなってないんじゃどうしようもないです。
おまけにストーリー上でも軍人将棋を使う必然性が全然なし…。
せめてアレの最中に「あっ、そこ、そこよ大将」とか、「は、はやくミサイルをー」とかあれば個人的には加点だったのに。
パッケージには「軍人将棋は簡単おもしろゲームだよ」などとありますが、おもしろはともかく、簡単なのはあんたらがそうゆうふうにいじったからだ!!
簡単おもしろゲームなら野球拳でもいいだろう!!
とにかく、顔洗って出直してこい!! って、出直したのがこの作品だったのか。
EDで主人公は「軍人将棋を世界に広める」などとたわごとをぬかして旅立ちますが、あらゆる意味でもう戻ってこなくていいです。
(ファイン様)
確かに普通2で前作の欠点は改善されている事が多いのですが……。
何と申しましょうか……。
この『ぽこぽこ軍将2』の予告を見た時、異星人としての第六感が働き、「コレハマエトカワッテイナイノデ、テヲツケテハイケナイワ」 と思ったのですが、どうやら正解だったようで。
どーしょーもないゲーム部分の思考ルーチン&話の途中でぶったぎって勝負! という大多数の地球人の皆様には絶えられない部分もそのままだとはビックリです。
せめて途中勝負! くらいはなおっている物と思っていました。
とりあえず、元のゲームの名誉のために柏木から申し上げたい事があるそうなので少し変わります。
(柏木:本当の軍人将棋は大変面白い、シミュレーション好きの方ならハマル要素を多々含むゲームです。いや、本当に)
(みみずん)
なんだか、あれほどの酷評を受けるものの続編を出す精神というものがどのようなものか、という気持ちが沸き起こってきてしまいまして。
「よし、その根性俺が確かめてやる!!」と体を張ってみたわけです。
結果はご覧のとおり、「この腑抜けめ!!」と張り倒される程度のものでしたけど。
こんな話が「りある・わーるど」だと言い張られるのですからたまったものではありません。
EDで実は今回のことも夢だったというオチを期待していたのですが、これもはかない夢でした。
やっぱり、「俺達が必死につくったアニメーションを一回の勝負で全部見せてたまるか!!」という気持ちだったんでしょうか。
それならそれで構わないけど、だったら最初ッから三回勝負にするなど工夫が欲しかった所。
もちろん本格的、というより普通の軍人将棋を最初に一回やるだけというのが一番ですけど。
考えてみれば、私は経験しなっかったけど非常に運の悪い人が途中で負けてしまった場合、この「ぶった切りアニメーション」にさらに脈絡なくお仕置きシーンが挿入されることに…
あはははっ、はははっ、あーはははっ(壊)、いえいえ、お気になさらずに。
プレイした事に後悔する気持ちがないといえばもちろん嘘になりますが、まあお手軽にHなアニメーションを見ると言う目的なら、それなりに使えなくもない…かなあ?
他人が手にしてるのを見たら、ためらいなく「危ない、投げろ!!」と言いますけど。
(ファイン様)
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