週刊北條『仮面ホウジョーV-1』第25話
『仮面ホウジョーV-1北條透は悪態人間である!
謎の女榊亜紀に重傷を負わされたが、小沢管理官の師である高村教授にプロジェクトを持ちかけ、仮面ホウジョーV-1としてよみがえった!』
第25話「アギト対V-1」
北條「津上翔一なる人物…果たしてどんな人間なのか…?」
G3-Xを見事に使いこなしてアンノウンを撃退した人物を今のうちにつぶしておくため、美杉邸を訪ねた北條。
北條「初めまして。アンノウン対策班主任の北條透です」
翔一「あ、氷川さんのお知り合いですか」
応接室のソファに座っている北條。
翔一がお茶と木綿豆腐を運んでくる。
北條「今日はぜひあなたにお目にかかりたいと思いまして」
翔一「え?俺に?」
北條「あなたの事は聞いています。G3-Xを装着し、無謀にもアンノウンと戦ったそうですね。
しかし氷川誠も無茶な事をしでかしたものだ。
いくら自分が装着員失格だからといって、こんな民間人をそそのかして勝手にG3-Xを装着させ、危険な戦いをさせるとは。
まったく、あの男は警察官失格ですよ」
翔一「(お茶を持ちながら)おちゃ〜…失格ですか…」
北條「そうです。ですが心配はいりません。
今後アンノウンの犯行はG3-Xに代わって、V-1システムが阻止します」
翔一「V-1システム?」
北條「G3-Xよりもはるかに優れた能力を持つ、画期的なシステムです。
(得意そうに)装着員はもちろんこの私です。
ですから、もうあなたに戦ってもらう必要は一切なくなりました」
翔一「(テーブルの上の醤油差しと生姜の皿を交互に持ちながら)…はあ、 しょーゆー事ですか。それはしょうがありませんね」
北條「その通りです。
V-1システムが完成した今となっては、G3-Xもあなたももはや無用の長物です」
翔一「はあ…
(皿を差し出し)ま、どうぞ召し上がってください。木綿豆腐ですけど」
北條「いえ、どうかおかまいなく」
翔一「あれ?食べないんですか? ひょっとして、もうめんどう(ふ)くさくなりました?」
北條「いえ、そんな事はありません」
翔一「………」
北條「どうかしましたか?」
翔一「(ボソッと)…南条さんて、ユーモアのわからない人なんですね」
北條「いきなり何を言うんですか。私はこう見えてもユーモアにあふれた人間です。
それに私の名前は北條です」
翔一「でも、さっきから俺のギャグに全然気づいてくれないし…」
北條「…ギャグ?」
翔一「…ほら、やっぱり。
氷川さんだったらすぐ気づいてくれるのになあ…」
北條「(ムッとして)失礼な。この私があの男よりレベルが下だとでもいうのですか!?」
翔一「いや、別にそんなことは…」
北條「分かりました。
あなたがユーモアをお望みなら、氷川誠が足下にも及ばないような、私の素晴らしい笑い話をひとつ披露しましょう」
翔一「あ、ぜひ聞かせてください、東條さん」
北條「北條です!
…いいですか? いきます。
隣りに住んでいる人が、家の周りに塀を作ったそうです。
それを聞いたある人が『それはかっこいいですね』と答えました」
翔一「………」
北條「これは、『塀』と『かこい』とを引っかけた笑い話です。
『かこい』を『かっこいい』に変えることによって、えもいわれぬおかしさを醸し出すことに成功しています。
(ニヤリとしながら)どうです?面白いでしょう?」
翔一「…ひょっとして、ギャグを考えるのが苦手なんですか?」
北條「な、何を言うんです!
あなたがこの笑い話を面白いと思えないのは、あなたのレベルが低いからだ!
私のユーモアはレベルが高すぎて、私以外の人には理解出来ないんですよ!」
翔一「でも、それって…独りよがりって言いません?」
北條「!! それは…!」
翔一「なんかそれって、心が狭いような気がするなあ…」
北條「(グッと詰まって)……
…わかりました。
あなたのような人にも分かる、レベルの低いギャグを考えてきましょう」
翔一「え、本当ですか?」
北條「任せてください。
私は心の広い人間ですから」
立ち去る北條。
翔一「(笑顔で)期待してますよ、西條さん」
北條「(振り返り)北條です!!」
(つづく)
【次回予告】(ちゃっちゃら〜ちゃっちゃら〜♪)
北條「高村教授!
V-1システムにダジャレを考えるAIを搭載してください!」
翔一「ウケましたよ!北條さん!!」
『目覚めろ!その魂!!』