「総括・水戸黄門第29部」(やっと最終回)
改めて思い返すと(見直したわけではない…というかビデオ残してないんすよぉ〜! もっとも見直しながら書いたらとてもこんなモンじゃ済まんだろうなぁ…)、今回って最初のスタイルが受けなかったお陰で、約半年という期間中色々試行錯誤が繰り返されたんですよね。
良質の作品を作りつつも(しかし、実はキャラ以外での「致命的欠陥」があるのですが)最初から最後まで色々アプローチを変えながら常に黄門ブランドのイメージとの比較を余儀なくされてきた…ま、実際私も、先シリーズと比較してみていたクチですが。
いわば「先代の亡霊と戦いつづけた」作品だったんです。
同じような境遇の作品に、「007/消されたライセンス」という映画があります。
これはイアン・フレミングの原作が底を尽いてきたため、作品世界のリニューアルを余儀なくされたスタッフが、これまでのヒーロー路線を捨てリアル志向で作られた作品だったのですが、私的にはどうしても石坂黄門とこの作品がダブってしまいます。
大きく違うのが、一発勝負の映画と違いTVシリーズは放送期間中でも視聴者の反響次第でその作風を変えることが出来る(まあ、てこ入れというと聞こえが悪いですが)事で、様々な試行錯誤の結果、最終的にはラストの2時間SPを見る限り「今後の方向性」というものをつかむ事が出来たように感じます。
残念ながら「消された〜」は、主人公役の交代という事態を引き起こした「シリーズの捨て石作品」となってしまいましたが、石坂黄門は次回作では今回の経験を生かした視聴者が本当に満足できる作品…それはもちろん、過去シリーズの焼き直しなどではない…物を作ってくれれば、現時点で不評の感が強い作品でも今後の作品如何によっては、それが過去の作品として見た時に新たな評価を得られるのです。
何年かたった後に、第29作が「シリーズのターニング・ポイントとなった重要な作品」と評されるか、「シリーズ終了を早めた作品」と評されるか…
次回作にこれまで以上の期待をこめて、今後も「石坂黄門」を鑑賞し続けていきます。
最後に、これまで一緒に水戸黄門鑑賞を続けてくれた「鑑賞推進委員会」のメンバーの皆様、公共のBBSでこのような不定期な長文の掲載を許可していただいた管理人様、そしてだらだらと長いだけの駄文に最後まで付き合って下さった皆様に、心からお礼申し上げます。
★2001/10/10(Wed) 01:15 〜 10/29(Mon) 20:12