『仮面ライダークウガ』
EPISODE18 喪失


(Story)
 わかば保育園の園児達に見せるため、1808番目の技:ストンプを練習中だった雄介に、第26号(キノコ種怪人)出現の連絡が入った。
 クウガは、肉弾戦が苦手な第26号に大きなダメージを与えるも、隙を突かれて毒胞子を浴びせられてしまった。
 苦しむクウガは、白を経て雄介に戻ってしまう。
 駆け付けた一条が見たのは、ケイレンして苦しむ雄介の姿だった。
 
 直ちに関東医大に運ばれた雄介を、椿が治療する。
 雄介は、体内の石の力で白血球を通常の20倍に増やして対抗しているが、それでも予断は許さない状況だった。
 一条は、雄介に「俺は待ってる」と伝えるよう椿に頼んだ。
 集められた桜子・みのりに対して、椿は、まだ希望はあると言うに留まる。
 桜子は、碑文で石の力についてのヒントを探すべく研究室に戻り、みのりも自分の場所で頑張ると保育園に帰っていった。
 
 一方、被害者のメガネに付着していた毒胞子を分析した結果、35〜40度の間でしか生きられないことが判明した。
 第26号が、エアコンの室外機のある場所ばかりで犯行に及んでいることに気付いた一条は、第26号の行動範囲である新宿周辺に絞って捜索に当たり、発見するも逃げられてしまった。
 
 その頃、雄介の容態が急変し、心臓が停止した。
 
 
(傾向と対策)
 仲間に言われるとおり、虚弱体質な第26号のお陰でとどめを刺されずにすんだクウガだが、心臓が止まってしまった。
 ヒーロー物において、主人公が完全に死ぬことは珍しくない。
 ジバン仮面ライダーBLACKだけでなく、本当の人間であるファイブレッドも1度死んでいる。
 そして、大抵はヒーローがどうやって復活するのかを見せ場に、引きが入る。
 ところが今回の場合、周りに悲壮感がないことも手伝って、どうも緊張感に欠ける。
 一条や椿が深刻そうな顔をして見せても、肝心の妹みのりがヘラヘラしているので、あまり深刻に見えないのだ。
 桜子が碑文の解読に走るのは、まだいい。
 自分の場所で、雄介を助けるべくアテになりそうな情報を探すのだから。
 しかし、みのりが保育園に戻ったところで、何の助けにもならない。
 雄介ばかりでなく、園児のためにもだ。
 これは、みのり役の葵若菜の演技が下手なせいなんだろうが、“不安なんだけど兄を信じる”という感じを受けないのだ。
 シナリオのせいと言うより、役者のせいなんだろうなぁ。
 
 さて今回の見所は、部下の蕪木の墓参りから現場に飛んできた杉山だろう。
 第5号(ヒョウ種怪人)に殺された蕪木は、生きていれば今日が結婚式だったという可哀想な人だ。
 ついでに、テロップにも名前の出ない可哀想な人だ。
 杉田は、一緒にいた自分がクウガに助けられたことを気に病んでいるにしても、やはりいい上司と言うべきだろう。
 
 もう1つの見所は、雄介倒れるの報を聞き、デートを放り出して駆け付けた椿だろう。
 雄介の枕元に、EPISODE10で雄介がみのりから貰ったお守りが乗っている辺りに、彼の医者としての優しさが表れている。
 しかし今回の件で、EPISODE13の蝶野の時と合わせて、稲森麗子との恋は終わってしまったらしい。
 
 今回、飛行体の名前が「ゴウラム」であることが判明。
 
 「つづく」のバックは白だった。


←BACK
→NEXT