ごあいさつ
え〜、今年はどっちをやろうかなと考えていたんですが、既にGWも終わり、『カブト』も『ボウケンジャー』も今更な上、今年は諸般の事情から、毎月連載できないのがはっきりしてしまっているので、内容をリアルタイムで追うよりは、『ボウケンジャー』が「30作記念」として作られていることを踏まえて過去作品との比較を交えた考察という形にしたいと思います。
『ボウケンジャー』そのもののレビューや考察ではなく、あくまでシリーズ全体を通しての考察ということです。
ですので、個別の情報については、『スーパー戦隊の秘密基地』に掲載されている過去作も併せて読んでいただくといいかもしれません。
もっとも、こちらのコーナーでは触れても、『秘密基地』自体には絶対書かない作品(『秘密戦隊ゴレンジャー』、『ジャッカー電撃隊』、海外シリーズ『パワーレンジャー』)もありますが…。
序 「30th ANNIVERSARY」の謎(ハザードレベル70)
今回、事前情報というか噂で、“今年のレッドは、久々にしっかりしたリーダーだ”とか、“今年はメカが30台出るに違いない”などという話が流れました。
レッド云々というのは、最近のスーパー戦隊シリーズでは、レッドが命令権を持つリーダーだということは珍しいという話、メカ云々というのは、25周年記念を謳った『ガオレンジャー』で、巨大ロボのパーツとなるパワーアニマル関連の玩具が25個発売されたことから、30作記念で30個出すのではないかという予測です。
ちなみに、『ボウケンジャー』OP冒頭に表示されるマークには「30th ANNIVERSARY」、と書かれていますが、これは本来
30周年という意味であり、『ゴレンジャー』は1975年放送で今年は31年目に当たりますから、英語表記上の間違いということになります。
さて、話をレッド云々に戻しますが、一応説明しておくと、“戦隊の中核的キャラはレッド”というのが伝統ですし、物語の牽引役になるのが基本的にレッドであるということは現在も変わりません。
ただ、『カクレンジャー』でリーダーがホワイトになる以前は、レッドがリーダーとして、多かれ少なかれ他のメンバーより上位の立場にいるというのが、スーパー戦隊の暗黙のセオリーだったのです。
これは、スーパー戦隊シリーズの実質的フォーマットとなった『デンジマン』以来の“レッド=バランスの取れた戦闘能力を持つ正統派戦士”という基本パターンによる部分もあります。
身軽なブルー、足技が多彩なグリーン、パワフルファイターのイエロー、紅一点のピンクといったメンバーに囲まれて、特筆すべき能力がない分、総合力に秀でた万能戦士といったイメージが付いたのです。
これは、バトルジャパンからレッドホーク(ジェットマン)までのレッドを演じた新堀和男氏がトランポリンが苦手だったり、剣殺陣が得意だったりしたことから、逆に正統派というイメージを持たせたのでしょう。
ここで、「ちょっと待て、なんで4作目の『デンジマン』がシリーズのフォーマットなんだ!?」とお思いの方も多いでしょうが、これは事実です。
ここ10年くらいしか見ていない人には分からないでしょうが、この背景には、スーパー戦隊シリーズの複雑な歴史があるのです。
第1回 30周年記念作品の秘密(ハザードレベル150)
そういうわけで、まずはスーパー戦隊シリーズの歴史を紐解いてみましょう。
最初に言っておくと、『ゴレンジャー』『ジャッカー』は
石森章太郎原作名義ですが、『バトルフィーバー』以降の作品は
八手三郎原作名義という違いがあります。
この
八手三郎というのは、「やってみろ」という語呂合わせによる架空の原作者で、東映オリジナル作品に与えられる原作名義人なのです。
つまり、『バトルフィーバー』以降の作品には、石森章太郎(石ノ森章太郎)氏も石森プロも関わっていません。
石ノ森氏の死後も、『仮面ライダー』シリーズは制作されていますが、石森プロが関わっており、原作名義も石ノ森氏になっています。
この差がおわかりでしょうか。
『ゴレンジャー』は、スーパー戦隊シリーズとは本来流れが違うのです。
では、どうしてシリーズ第1作としてカウントされているのかといえば、
『ゴレンジャー』は「戦隊」と名の付くトクサツ作品の嚆矢で、格段に知名度が高いことから、“長期シリーズという箔を付けるため”と“5色の戦士という基本フォーマットに影響を与えていること”からです。
もっと端的に言うと、「戦隊」と聞いて「ああ、ゴレンジャーね」と受け止める人が多いので、それをいちいち「いや、それはかくかくしかじか違うんです」と説明するのも面倒だし、ネームバリューを利用しない手はない! という商業的な戦略です。
今でも、40代以上のおじさんに「戦隊の黄色」と言うと、
「ああ、カレーが好きで力持ちね」という答えが返ってくるでしょう。
特段トクサツに興味のない普通の大人は、「仮面ライダー」は
“バッタの改造人間”、「ウルトラマン」は
“3分間でカラータイマーが点滅する銀色と赤の巨人”といった具合に、非常に大まかなレベルで識別しているので、「戦隊」という言葉からは、「秘密
戦隊ゴレンジャー」しか想起しません。
不思議なことに、キレンジャーが太めで力持ちでカレー好きというのは有名で、『ゴレンジャー』の作品内容を全然知らない人でも、案外このことと牛靴仮面だけは知っていたりするのです。
もちろん、そういう人は、キレンジャー:大岩大太が途中で戦線離脱していて2代目キレンジャー:熊野大五郎が殉職したことなど知りません。
また、そういった上の年代の人達の中には、子供が『ゴレンジャー』を見ていて、今は孫が『ボウケンジャー』を見ているという世代も多いので、「ああ、子供が小さい頃見てたんだっけな。あの頃もおもちゃをねだられたっけ」などと思い出に浸りつつ財布の紐を緩めてくれる可能性が高いのです。
少子化が玩具の売上に深刻な影を落としている昨今、このネームバリューを利用しない手はありません。
元々スーパー戦隊シリーズは、『ゴレンジャー』のフォーマットを基本に作られたものではありません。
ことは、
『スパイダーマン』(東映版)という作品に遡ります。
当時、ヒーロー物が低迷していた(1978年放送のトクサツ番組はこれ1本だけだった)状況で、東映は、アメリカのマーベルコミックから、3年間に限って自由にキャラクターを使用する権利を買い取り、オリジナル要素として巨大ロボ:レオパルドンが登場する日本風スパイダーマンが誕生したのです。
“等身大でも活躍するヒーローが巨大ロボを操縦する”という設定は、初の試みでした。
レオパルドンの超合金は好評を博し、東映は次作にも巨大ロボを登場させることを決定します。
そして、次なる題材として、同じマーベルコミックから、キャプテンアメリカとミズマーベルを選択し、この時、放送局が現在のテレビ朝日系列に変更されました。
ただ、日本で放送するのに、そのまんま“キャプテン
アメリカ”では面白くないということだったのか、『
キャプテンジャパン』と換骨奪胎されます。
こうして“各国を代表するキャプテン5人によるチーム”として生まれた企画は、“各国のダンスを格闘に取り入れた戦士団”となり、最後に「タイトルがあまりにもアメコミっぽい」との意見から『
バトルフィーバーJ』となりました。
このように、『バトルフィーバー』の企画は、基本的に『ゴレンジャー』とは関係なく成立したのです。
バトルフィーバーのスーツデザインが明確な色分けをされていなかったり、5人のスーツデザインに統一感がなかったり、オレンジという一風変わった色を使っていたり、シリーズで唯一マスクに目があったりドールヘアが生えているデザインだったり、タイトルに「戦隊」を意味する文字が全くなかったりするのは、そういった事情からです。
「だって5人チームじゃないか! 『ゴレンジャー』と関係ないわけないだろう!」と思うかもしれませんが、そもそも
紅一点を含めた5人チームというのは、1972年放送のタツノコアニメ『科学忍者隊ガッチャマン』から始まった伝統ある黄金律であり、『ゴレンジャー』と同時期放映の『超電磁ロボ コン・バトラーV』のようなロボットアニメなどにも見られるものです。
そもそも『ゴレンジャー』の次作『ジャッカー』は、ジョーカーを司令とするトランプマークのサイボーグ
4人チームとして作られており、『ゴレンジャー』から引き継いだファクターは、“公的秘密部隊所属のカラフル集団ヒーロー”という部分だけです。
ビッグワンの登場も、あくまで低迷する番組への強化策であって、本来ならば最終回まで4人チームのままだったのです。
ビッグワンだけトランプに関係ありませんね。
現在スーパー戦隊シリーズにカウントされている作品の中で、唯一『ジャッカー』だけがサイボーグ戦士なのも、そもそもそういうカテゴライズは考えていなかった時代の作品だったからなんですね。
さて、『バトルフィーバー』も好評だったことから、次作はマーベルコミックキャラを使用しない『電子マン・トリッガー』という作品が企画されました。
やはり5人ヒーローの企画でしたが、見てのとおり、まだ「戦隊」という文字は入っていません。
これ以降、スポンサーであるポピー(現:バンダイ)側からスーツデザインが提出されるようになりました。
そして、恐らくは商品化する上での都合から、そのデザインは『ゴレンジャー』的な統一感のある5色のヒーローだったのです。
これにより、“巨大ロボ”という『スパイダーマン』路線と、“5色のスーツの戦士”という『ゴレンジャー』路線が融合することとなり、“ゴーグルマスクの5色の強化服”“巨大ロボを操縦して巨大怪人と戦う”というスーパー戦隊シリーズの基本フォーマットが完成したのです。
また、キャラクターの名字などに変身後のモチーフを織り込むというスーパー戦隊シリーズでよくあるパターン(デンジレッドが赤城一平、バルイーグルが大鷲龍介、ボウケンレッドが明石暁など)も、このときに始まりました。
この名称の語呂合わせは、『フラッシュマン』で名字がなくなった時に途切れたりもしましたが、おおよそ現在まで継承されています。
また、今でこそ「シリーズ」と認識されていますが、『バトルフィーバー』企画時には、シリーズ化する予定だったわけではなく、というより、“マーベルコミック3部作”とでも呼ぶべきシリーズになる予定だったのが結果的に変容しただけですので、この流れはむしろ当然と言えるでしょう。
この辺の事情は、「タイムボカンシリーズ」の基本フォーマットが、2作目である『ヤッターマン』で作られていることに似ています。
『タイムボカン』のフォーマットは、“3悪が善側を追いつめていながら自滅する”というものであり、それが『ヤッターマン』で逆転し、“正義のヒーローが3悪の悪だくみを叩き潰し、3悪は失敗した罰として親玉などからひどい目に遭わされる”となったのです。
『ヤッターマン』が『タイムボカン』から引き継いだのは、“善側2名と3悪のデザインライン”、“ナレーションの富山敬氏とレギュラーキャラの声優”くらいです。
3作目である『ゼンダマン』では善側の声優も変わってしまい、以降は3悪を演じる小原、八奈見、たてかべの3氏と富山氏しか残りませんでした。
逆に言えば、それが「タイムボカンシリーズ」の骨子ということになります。
この4名の声優については、『逆転!イッパツマン』で富山氏が主人公:豪速九(ごう・そっきゅう)役を演じている以外は役割も全て受け継がれていました。
このように、現在シリーズとして認識されている作品群でも、必ずしも1作目からシリーズとして企画されているわけではないのです。
というか、現在のようにマーチャンダイジングと完全にリンクした番組企画でなかった時代には、人気があれば1年と言わず2年でも続き、人気がなければ半年で終わるということが普通でした。『仮面ライダー』、『ガッチャマン』、『マジンガーZ』、『ゴレンジャー』など、いずれも約2年続いていますね。
そもそも人気がなければ次回作など作られないわけで、企画時に次回作のことを考えていないのは、むしろ当然です。
うっかり最初から何年分も予定すると、コケた時大変なことになりますから。
え? 超星神? 知らないなぁ。
そういうわけで(笑)、大抵は2作目以降からシリーズとして企画されるようになるわけですが、その際、シリーズ化するために1作目のファクターを分析・洗練することが多いため、フォーマットが完成するのは2作目であることも多いのです。
ちょっと例を挙げると、『仮面ライダー』シリーズのフォーマットも、ある意味『V3』から始まったと言えるでしょう。
なぜなら、第1期ライダーシリーズ(『ストロンガー』まで)で、1号2号以外に自分の意に反して悪の組織に改造されたライダーはいないからです。
「仮面ライダー本郷猛は改造人間である。彼を改造したショッカーは…」というナレーションのイメージが強すぎることや、スカイライダー、BLACKなど原点回帰作の存在から、仮面ライダーというと
悪の組織に改造されたが
脳改造を免れた
バッタの改造人間
と思われがちですが、この条件を満たすのは、厳密には1号・2号・BLACKの3人しかいない(スカイライダーはイナゴ、ZXは脳改造済みのカミキリムシ、真は自分から改造を受けた、RX・ZOは“悪の組織”に改造されていない)というのは、案外盲点だったりします。
また、現在シリーズと認識されている作品について、当時は違う認識を持たれていた場合もあります。
俗に「ウルトラシリーズ」と言うと、『ウルトラQ』から『ウルトラマンメビウス』までの円谷プロ作品群を指しますが、これも実は間違いです。
元々「ウルトラシリーズ」というのは、TBSの「空想特撮シリーズ」の別名で、『ウルトラQ』『ウルトラマン』『キャプテンウルトラ』『ウルトラセブン』の4作品のことです。
このうち『キャプテンウルトラ』は、円谷プロではなく東映が制作したもので、知名度に天地の開きがあります。
ちなみに、『ウルトラマン』の打ち上げの際、ムラマツキャップ役の故・小林昭二氏が『キャプテンウルトラ』のプロデューサーと話したことが縁で、後年『仮面ライダー』で立花藤兵衛役のオファーが来たというのも結構有名な話です。
そして、『ウルトラセブン』で、局から渡される制作費では足りず、倍額近い制作費を掛け、不足分を自腹を切っていた円谷プロの経営が疲弊し、制作続行不可能になったためシリーズは打ち切られました。
その後、数年間のブランクを経て制作された『帰ってきたウルトラマン』以降の「第2期ウルトラシリーズ」と呼ばれる作品群が登場したため、「ウルトラと言えば円谷」という印象になっただけのことです。
勿論、この「第2期ウルトラシリーズ」という言葉も、後年、『ウルトラQ』から『ウルトラセブン』と『帰ってきたウルトラマン』から『ウルトラマンレオ』の作品群を区別するために生み出された言葉であり、『帰ってきたウルトラマン』当時からそう呼ばれていたわけではありません。
「昭和ライダー」という言葉が、平成ライダーとの区別のために生まれたのと同じですね。
本当のことを言えば、『ウルトラマン』と『ウルトラセブン』は時代設定も全く違う別世界の物語(だからセブンにはカラータイマーがない)ですし、『帰ってきたウルトラマン』は、ハヤタと分離したウルトラマンが帰ってきて、新たな宿主と共に地球を守る物語として企画されたことなど、有名な裏事情も多く、単純にシリーズとして話を切り分けるのはまずいんですけどね。
一応正義の巨人が登場しない『ウルトラQ』も外して「ウルトラマンシリーズ」という呼び方もありますし、実際『ウルトラマンティガ』は「ウルトラマンシリーズ」30周年記念作品、『ウルトラマンメビウス』は40周年記念作品となっています。
ところが、『ウルトラマンA』の企画時名称が『ウルトラエース』だったこと(つまり、円谷プロとしては当初『ウルトラ○○』で統一するつもりだった)や、円谷作品を外すのはどうかという感覚もあって、一般人に浸透させるのは難しいようです。
閑話休題。
スーパー戦隊シリーズの場合も、『デンジマン』の次の『サンバルカン』でヒーローが赤青黄の3人になっているなど、素直に5人チームとして継承しない方向性を模索していて、シリーズ当初は“5色の戦士”に拘っていなかったことが窺えます。
結局、5人チームの方が色々とやりやすかったことから、『ゴーグルファイブ』からはまた5人になりましたが、ブルーを3番手に落としてブラックをナンバー2とするなど、やはり新たな方向性を模索しています。
一般にスーパー戦隊には『○○マン』『○○レンジャー』というタイトルが多いですが、『バトルフィーバー』『デンジマン』『サンバルカン』『ゴーグルファイブ』と、全て違う方式でタイトル付けされているのも、毎年変化を付けようとしていた努力の跡と言えます。
『ダイナマン』以降、タイトルは『○○マン』が続きますが、黄色=力持ちというイメージを払拭するため、『バイオマン』ではイエローを女性にして女戦士を2人に増やしたり、『チェンジマン』ではイエローをなくしてホワイト(マーメイド)を加えたりと、かなり意欲的にメンバー構成を変えています。
特にイエロー=女性というのは、『ゴレンジャー』しか知らない人にとってはかなり意外なことのようで、初めて聞いた人は大抵驚きます。
では、いつから『ゴレンジャー』がシリーズ第1作ということになったのでしょうか?
シリーズ8作目である『フラッシュマン』の時に、『ゴレンジャー』から『フラッシュマン』までを集めた「10大戦隊〜」というビデオが発売されていますが、これは「スーパー戦隊」とは付いていません。
大きく「戦隊シリーズ」という括りで、東映系戦隊ヒーローを集めたという感覚だったようです。
この当時、色違いスーツの7人チームである『忍者キャプター』を戦隊シリーズの1つとして紹介する本などもあり、色違いのコスチュームの戦士団は全部戦隊という乱暴な括り方もあったようです。
その後、『ライブマン』(『ゴレンジャー』から数えると12作目に当たる)が10作目の記念作品として制作され、記念マークも作られました。
一応、この頃には、「戦隊シリーズ」と言えば『ゴレンジャー』『ジャッカー』も含む、「スーパー戦隊シリーズ」と言えば『バトルフィーバー』から、という棲み分けができてきており、両方を指す「超世紀スーパー戦隊」などという呼び方もあったようです。
また、『ターボレンジャー』の1話は『10大戦隊集合! 頼むぞターボレンジャー』という特番で、当時の全戦士53人(バトルフィーバーからターボレンジャー)が一堂に揃うという、Vシネマでもやらない豪華さになっていました。
このことからも、当時は『バトルフィーバー』が1作目とされていたことが分かります。
『ダイレンジャー』も15作目の記念としてマークが作られ、劇場版が制作されています。
ところが、17作目の『オーレンジャー』の劇場版の宣材には、“スーパー戦隊シリーズ20周年記念”の文字が踊っていました。
また、後楽園の野外劇場(現在の東京ドームシティ・スカイシアター)の1月のショー『復活! 伝説の戦士ゴレンジャー』で、ゴレンジャーが登場しました。
この頃から、『ゴレンジャー』がシリーズ第1作としてカウントされ始めたようです。
このことは、『オーレンジャー』当時のスーパー戦隊イベントで、それまで展示されていなかったゴレンジャーのスーツが展示されるようになったことと無関係ではないでしょう。
17作目ということは、『ゴレンジャー』らを加えても19にしかなりませんから、どうして『ゴレンジャー』が担ぎ出されたのか疑問に思う人もいるでしょうが、『ゴレンジャー』は1975年放送、『オーレンジャー』は1995年放送で、「20周年」という形にできたことが大きいのでしょう。
卵が先か鶏が先か分かりませんが、アオレンジャー:新命明の宮内洋氏が『オーレンジャー』に三浦参謀長として出演しているのもそういった一環でしょう。
その後、『ガオレンジャー』では、OPの頭に「スーパー戦隊シリーズ25周年」の文字が表示されることとなりました。
それでいくと、去年の『マジレンジャー』が30周年記念なのですが、どういうわけかその辺は全く触れることなく、今年いきなり“30作記念”になってしまいました。
今年は、『仮面ライダー』は35周年、『ウルトラ』は45周年と、妙に「○周年」が多い気がしますが、きっとわざと揃えたんでしょうね。
わざわざ「30作記念」なんて珍しい売り文句を持ち出したということは、よほど『マジレンジャー』商品の売れ行きが後半落ち込んだんでしょう。
下手すると、今はシリーズ存亡の危機なのかも…。
皆さん、シリーズ存続のために商品を買いましょう!
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