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更新日:2005年9月1日 | ||
インターネット普及により、やれ回線利用料が安くなっただの、回線速度が速くなっただの、便利なサービスが増えただのと色々おいしい話を聞く機会が増えてきた。
七年くらい前では、今のパソコン・ネット環境などほとんど想像も出来なかっただろう。 光通信なども定着化し始め、どんどん便利になっていくわけだが…最後までユーザーの足を引っ張るのが、本体つまり「パソコンそのもの」の性能だ。 今や、パソコンの寿命はせいぜい二年だという。 それを過ぎると、性能に満足出来なくなってくる。 最新のマシンを買っても、一年半もすれば倍の性能のものが登場するなんて時期もあった。 最近はマシンの進化もやや落ち着いた気もするが、それはあくまで表面的なスペックの話で、数値データとして目に見えない部分では、未だにすごい進化が続いている。 そんなご時世だから、気が付くとマシンのスペックは、相対的にどんどん劣化していく。 五年も使用していたら、立派な古株だ。 ネット環境の進化に合わせて、そろそろマシンも新しくしたい…とお考えの人も多いと思うが、とても新しいマシンを買うほどの余裕がなくて、泣く泣く現状に甘んじているケースがほとんどなのではないだろうか? 確かに、メーカー製のパソコンは高い。 クロックが3GHzクラスで、DVDマルチドライブなんか付いているものなら、あっさり十万台をブッちぎって二十万台に乗るものもある。 さらに、メモリやハードディスクの増設なんかしたひにゃ、さらにプラス数万円。 それこそ、ボーナスにでも頼らなければ一括購入などできるわけがない。 ところで、先日筆者は、実家にネット環境を整えた。 それまで、パソコンのパの字もなかった場所に、必要なものを一通り揃えたのだ。 モニターは液晶ではなく、CRTの17インチ中古の使いまわしだったが、本体や周辺機器のほとんどは新規購入で、必要最低限とはいえウインドウズのOSもソフトも揃えた。 これで、かかった実費は約五万と数千円。 もちろん、パソコンの性能は中堅クラスで、2.8GHzのクロックに80GBのハードディスク付。 メモリの増設はしていないが、それでも256MBと必要な分はある。 ドライブも、DVDコンボドライブ(CD-Rの書込とDVDドライブ兼用)を搭載。 ネット初心者には、充分すぎるほどのスペックだと言える。 (実は、基本性能だけなら筆者のメインマシンより高性能だったりする) もし、OSを別途用意できていたなら、本体価格はさらに一万数千円は安くできただろう。 今は、その気になればこれくらいの価格帯でも、かなりの性能のマシンを調達できるのだ。 もちろん、これはNECやSONYのメーカーブランド製パソコンではない。 秋葉原などによくある、パソコン専門ショップで販売されている「ベアボーン」と呼ばれるパソコンだ。 本来ベアボーンというのは、ケースやマザーボード等、パソコンにとって絶対必要な大型パーツ部分だけをあらかじめまとめたもので、CPUやメモリ、ハードディスクや電源などを買い足すことで、カスタムマシンを組み立てられる。 だが店舗によっては、限りなく完成品に近かったり、あるいはそのまま実動可能な状態にまで組み上げているものを「ベアボーン」として販売している所もある。 その販売店舗独自の保障と、パーツメーカーごとの保障しか付かない上、特殊な機能は一切付かないが、とにかく安く済ませたいとか、マシンの概要をすべて自分好みに整えたいという人には、こういった完成品ベアボーンなどのような「格安パソコン」を仕入れるのがベストだ。 筆者も、今まで約三台のベアボーンを使用してきたが、実は、それ以前に使用していたメーカー製パソコンよりも不具合発生率は低く、仮に問題が発生しても、修理に出して何日も待ちぼうけを食う事はなく、あっという間にパーツ換装で対応できた。 先に挙げた四万台のマシンは、初心者向けにセレクトしたものなので、実はあまり実用性を重視していない。 ある程度以上じっくり使うつもりで、なおかつ今後周辺機器を多く接続していく予定があるというなら、だいたい七万円〜九万円台のマシンを購入するのがいいだろう。 それでも、メーカーパソコンよりは遥かに安く済む筈だ。 何人かの知り合いに聞いてみると、かなり古いマシンを我慢して使用し続けているという人が大変多かった。 そういう人達は、だいたいがメーカー製パソコンを使用しているようで、さらにそのうちの何割かは「メーカー製でないと信用できない」という考えに取り付かれている。 いざ故障が起きた時、メーカーに修理を依頼した方が絶対的に安心だ、というのだ。 だが、本当にそうだろうか? 確かに、カスタムパソコンでも絶対の信頼性があるわけではないが、同じ故障が発生した際に請求される修理費用の額が、とんでもなく変わってくる。 例えば、某有名「行ったぜ百万台」家庭用ゲーム機の修理を依頼したところ、メーカーから請求された額が二万円単位だったが、自前でパーツを購入して修理したら、なんと百円程度で片がついてしまった、などという笑い話(でも真実)が存在する。 家庭用ゲーム機とパソコンではまた事情が違うが、このように、メーカー修理は妙に余計な金額が必要になる場合が多い。 保障期間など、せいぜい一年程度しかないのだ。 修理が必要になってくる時期は、たいがいそれ以降になるものだ。 メーカーへの信頼を持つのはいい事だが、実益を考えたら、あまり利口とは言い切れない場合もありうる。 ならば、自分自身である程度構造を調べられ、把握でき、必要最低限の額で交換用パーツを買ってこれるカスタム品の方が、よほど汎用性が高いのではないだろうか? 今使っているマシンに限界を感じているが、買い替えはお金が足りなくてとてもできない…という人は、たまにはこんなところを覗いてみるのもいいのではないだろうか? 「パソコン工房」 「ソフマップ(牛丼パソコン)」 「DosVパラダイス」 「格安パソコン購入サイト比較」 これらは、一部専門知識を必要とする商品も含んでいるが、すべてがそういう類のものでは決してない。 こうしてみると、思ったよりも遥かに安価に、かつ高い性能のものが購入できることがわかるだろう。 そして、こういったものを扱っていると、自然にパソコンに関する知識が付いてくる。 パソコンの、特にハードの知識は、今後必要になってくるものだ。 買い替えを真剣に考えている人は、是非ご参考にしていただきたい。 なお。 恐らくここまで読んでいて、「フッ、実際はもっと安く済ませる方法があるのにな」とニヒルに微笑むナイスガイが居ることと思われる。 そう、完成品格安パソコンよりも安く済ませる手段…「自作パソコン」というのもあるのだ。 自分でパーツや相性を調べ、100%ユーザーの嗜好だけで形作られるマシン。 当然、それぞれのパーツを格安で探せれば、コストはもっと下げられる。 かなりの専門知識が必要になるため、先日までメーカーパソコンしか使用した事がなかったという人にはすぐにオススメできないが、場合によってはこういう手段もあるという事をご記憶いただきたい。 数年前に比べて、自作もやりやすくなったしね。 筆者のマシンは、ベアボーン基本で一部パーツ・周辺機器を増設し、現在はPentium4の2.6GHz、メモリ1.5GB(すべてバルク)、HDD合計320GB(SAMSUNG&SEA GATE)、USB2.0端子×6、IEEE1394端子×2、マザーボードはGA-8IG1000-G、チップセットは先日ZALMANのヒートシンク・ZM-NB47Jに交換、WACOMペンタブレット、メディア6種類認識カードリーダー、プレイステーション用ジョイスティック(ファイティングスティック)、名もなきジョイパッドコントローラ、BROTHER MYMio MFC-610CLN(複合機)を接続、内蔵型DVDスーパーマルチドライブ×1(IO-DATA)、内蔵型DVD±RWドライブ(NEC ND-2530A)を実装。 色々増設してすごい事になっているが、基本のマシンは2003年11月に75,000円で購入したもの。 約一年半かけて、こつこつ周辺機器を買い足して現在に至る。 おかげさまで、いまだに大きな見劣りのない状況で元気に使用中。 さらに、ここにサブマシンとしてHPのノートパソコンを購入。 それぞれを無線LANで接続中。 あと二年使い続けられるだろうか?<ぉぃ 最後に。 もし、ここを見て「自分もパソコン買おうかな」という気になった人がもし居たら、一つだけいかんともしがたい問題点がある事を覚えておいていただきたい。 技術的な問題ではない。 それは…パソコンの「置き場所」。 自作系やベアボーンなどのパソコンは、だいたいが「ミドルタワー型」と呼ばれる大型のケースを利用しているため、メーカー製の省スペースパソコンなどを基準に考えてはいけないのだ。 例えばだが、筆者のマシンは、NECのMATEシリーズのデスクトップパソコンと比較すると、悠に二倍以上の体積がある。 机の上になど、絶対に置けない。 重さもかなりのものになるので、容易に移動させる事もできない。 もちろん、小型ケースも結構な種類が存在している。 だが、実はこれくらい大きくて、中に空間のゆとりがある方がいいのだ。 理由は色々あるが…それはここでは述べないでおこう。 とにかく、新規で買ってみようと思った人は、あらかじめ場所の確保を済ませた上で、購入検討を始める事をオススメする。 新しいマシンを起動させたときの感動は、とても言葉で表現できないものがある。 長年我慢を重ねた人には、この感動を是非、味わっていただきたい。 → NEXT COLUM |
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