適当に料理しよう!
後藤夕貴
更新日:2005年5月8日
 最近では男性の料理ってのもすっかり一般的になり、趣味のものから毎日のおかず作りまで、色々なレシピの本が出たりしています。
 男ってのは、どうしても趣味の延長で料理を始めてしまうケースがあるようで、そのためやたら豪華なものを作りたがったりする傾向があるようです。

 とはいえ、やっぱり料理なんかしない・出来ないという人が多いのも事実。
 めんどくさいからやらないってのではなく、「自分にはできないから」とはじめからやらないってパターン。
 なんとなくもったいないですよね。
 「どーせうまく作れっこないんだから、作るだけ無駄」って諦めてるとか。
 まあ、世の中「お米をお湯で研ぐ」とか信じられない事をする人もいますから、料理できりゃいいってもんでもないんですが。


 で、ちょっと思いついたのが「しみったれた料理」。
 人づてで聞いたものから、自主的に開発したものまで色々ありますが、「材料と調理具さえあれば誰でもできる」とか、「たまにはこんなおかしな物を作ってみよう」ってノリのものを考えてみました。

 今回は「ドンブリ」物。

 材料は
  • 3束100円未満とかで売られている「ニラ」
  • 生卵
  • ゴマ油(なければ普通の油で可。香りのつく油の方がおいしいようです)
  • 醤油
  • ご飯
  • 鍋(可能なら丼鍋、なくても、フライパンや普通の鍋で代用可)
  • ナベブタ(なければ、最悪落し蓋でも可。いっそなくてもいいですが、あれば嬉しい)
 これだけで、所要時間3分未満で「ニラ玉丼」作りましょ。

 え、ダシ汁…?
 んなもん要りません。
 つか、そんなのいちいち取ってたら簡単に作ろうって気がなくなるでしょ、どうせ?(笑)

  1. ニラを束ごとザッと水洗いして、“適当に引き千切る”
    包丁なんかいらんです。
  2. 生卵を溶いておきます。
    黄身と白身が完全に溶け合うほど混ぜる必要はないです。
    箸を使って、タテヨコに数回切る程度で結構。
  3. 鍋に油をちょっとだけ注ぎ、熱します。
    目分量でいいですが、「ちょっと少ないかな?」くらいでいいです。
    どうしてもピンとこない人は、家の一番大きなスプーン一杯くらいの量で可。
  4. 鍋を熱します。
  5. 油がグツグツ言い始める前に、ちぎったニラを鍋に放りこみます。
    ニラ一束全部入れる必要はないので、軽く一掴み程度でいいです
  6. 箸でニラを軽く混ぜ、火を通します。
    ある程度したら、醤油を好みの量たらします(ここではねるので注意!)。
    卵を入れる前に醤油って所がミソです。
  7. 即座に、溶き卵を流し入れます
    そして、火を弱火にしてフタをします。
    数十秒くらいそのままにします。
    要は、卵の表面が白っぽくなるまでです。
    心配なら、ちょこちょこフタを開いて様子みてもいいです(蒸らし時間ズレますけど)。
  8. 卵に完全に火が通る直前くらいで、ご飯の上に盛ってしまいます。
    生煮えの部分は、ご飯の熱で加熱されるので問題なし。
    半熟が好きな人は、適当に調整しましょう。
  9. 完成!
 
 卵とニラにゆとりがあり、すぐに鍋を洗う事ができれば、お代わりもすぐ作れますね。
 七味唐辛子を振るのもいいです。
 慣れてくると「ニラ大量丼」とか「ひき肉入り」とかバリエーションも可能になってきますよ。


 …ただ、これって元ネタが「クッキン○パパ」なんですよね。
 私は人から教えられて、後から出典を知ったのですが。
 でも、上記の作り方の方が適当です(笑)。

 この作り方になれると、いくらでも「てきとう丼」が作れてしまうようになります。
 本格的な作り方を説明しても趣旨が違うので、以下では、このてきとう作法を応用したレシピを紹介します。
 てきとうなんで、「こんなんじゃダメだ!」というクレームはご容赦を。
 一応、すべて後藤夕貴オリジナルです。
 
【応用版1】
  1. ほぐした豚ひき肉を鍋の上に適量入れ、弱火でじっくり炒める。
    油は入れません。
    ただし、肉が鍋の底に焼け付かない程度に面倒みないとダメですよ。
    豚ひき肉でも、牛合挽でも可。
  2. しばらくすると肉から油が染み出てきます。
    一つまみくらい塩を振り、胡椒を振るのもいいでしょう(めんどいならなくても可)
  3. 豚肉なので、しっかり火を通してください。
    その後、醤油→溶き卵→ふたのコンボで完成確定。
  4. ひき肉丼の出来あがり。

【応用版2】
  1. 豚バラ薄切り肉を適当なサイズに包丁で切り、油を敷かない鍋で弱火で炒めます。
  2. 油が染み出てきた所で一度肉を取り去り(捨てないでね)、今度は好みの野菜を加え、油を流用して炒めます。
    野菜は、極端な量を入れさえしなければ、何でも可。
    玉ねきの薄切りでもいいし、ミックスベジタブルでもいいし、それこそニラの千切ったものでもいいです。
    ※肉と一緒に炒めると火が通りにくいので、分けた方がいいでしょう。
  3. 野菜に火が通ったら、さっきの肉を加えて再度炒めます。
    すべてに火が通ったら、あらかじめ溶いておいた卵を入れます。
    野菜を入れるなら、ちょっと卵の量を多くするのもいいでしょう。
  4. 醤油を入れて…以下同文。
    ここで、別にだしつゆ(蕎麦やうどん食べる時のアレ)を加えてもいいかも。
  5. 豚肉野菜丼の出来あがり

【ちょっと特殊な応用編】
  1. 近所から「とんかつ(薄切りだと嬉しい)」を買ってくる。
  2. とんかつを切り、心持ちすこし少ないかなという量をとりわける。
  3. 先にだしつゆ(市販のもので可)を用意しておく。
    ただし、濃縮のものは2倍くらいに薄める事(つゆ50ccに大して水100ccとか)
  4. 鍋にとんかつを数切れ置き、だしつゆを注ぐ。
    量は、「カツの底が少しひたる程度」でOK。
  5. 煮る。じっくり煮る。
    だしつゆはここで煮詰まるので、多少味が薄くでも問題なし。
  6. カツに熱が伝わったかな〜となんとなく思ったら、溶き卵を全体にかける
  7. で、その卵とは別に、もう一つ卵を用意しておく(これは溶かない)。
    生のママでもいいが、出来れば余っただしつゆの中で煮ておくといい。
    ただし、完全に火を通さないで半熟未満をキープする事
  8. カツにかけた卵がなんとなく固まってきたら、ご版の上に乗せておく。
  9. その後、だしの中で煮ていた別の卵も、どんぶりの上に乗せる。
  10. てきとうダブルカツ丼」の完成!
    食べる時は、半熟卵の方を崩して食べます。

 卵の上に卵…というと敬遠する人がいそうですが、これがとんでもなくうまいです!
 とあるお店では、立派にメニューに掲載されているやり方(の応用)です。

 とまあ、こんな簡単な手間で色々作れちゃいます。

 本格的な作り方は、気が向いたらまたいずれ(笑)。

追記:
 今回のコラム発表後、アンケートにて「ぬるいお湯で研いでもおいしく炊ける筈だ」というご指摘をいただきました。
 ところが、残念ながらぬるま湯を使って研いでもダメなのです
 その理由を、ご説明しましょう。

 お湯(要は冷たくない状態の水)で研いでしまうと、研いでいる最中に米の表面部分に熱が通ってしまい、また浸透圧の変化の影響で、外側と中心部とで固さが変わってしまいます。
 この状態で炊いてしまうと熱の伝わり方が変化し、表面はドロつき、中は固めという状態になってしまいます。
 料理をある程度作る人なら、米からおかゆを作る所を想像してもらえると、その状態がわかりやすいと思います。
 もっと突き詰めると、研いでいる時の温度だけに注目するのでなく、炊く時にも出来るだけ冷たい水を用意するべきなのです。

 筆者は、米を研ぐ時は季節を問わず冷水のみ、しかも米を別に用意した専用容器で研ぎ、炊飯器の釜では絶対に研ぎません(コーティングが破損しますから)。
 さらに、汲み置いた水を別容器から取り、研ぎ水として注ぎ込み、水道から直接水は入れません。
 また、初回の研ぎ時には素早く排水を行い、別な料理で使用しない限り、研ぎ汁は早めに捨てていきます。
 米を割らないように、細心の注意で研ぎます。
 水を注いだ直後でも、完全に澄んだ状態になるまでこれを続け、冷やした水を炊き用に注ぎ、一時間以上水を吸わせた上で炊きます。

 冬場は時々気が遠くなったりしますが(笑)、これだけですごくおいしいお米が炊けますよ。


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