来年の仮面ライダーのこと
後藤夕貴
更新日:2005年12月31日
 思えば、この「九拾八式工房」は、平成ライダー人気のお陰で現在の形があるようなものだ。

 2000年6月にサイトを開始して、しばらく後に鷹羽氏が「仮面ライダークウガ」の鑑賞記を書き始めてから、少しずつ活気付いてきて、現在の形になったと思う。
 あれから5年。
 クウガ以降も、当サイトは色々なライダーの人気の余波を分けていただいた。
 しかし、振り返ってみると、意外にも「次に始まるライダーの話」を書いた記憶がない。
 なので、今回は既出覚悟で、来年のライダーについて思う事を語ってみたいと思う。
 かなりネタバレになるけど、作品内容自体はまだ全然わからないので、読んでもさほど影響はないかもしれない。
 てなわけで、すでにご存知の方も多い情報だろうけど、さらりと辿ってみよう。

●仮面ライダーカブト:
 2006年度の仮面ライダーのタイトルは、これで本決定だそうな。
 もっとも、すでにテレビマガジンのCMなどで告知されているから、知っている方も多いだろう。
 放送開始は1月29日なので、仮面ライダー響鬼は22日で終了という事なのだろう。
 今度のライダーは、「ZECT」という秘密組織に属するライダーで、戦う相手は「ワーム」。
 これは、TVの仮面ライダーシリーズとしては初の宇宙からの敵であり(首領のみ宇宙人というのは過去あったけどね)、要するにエイリアン。
 彼らは人間に成り代わる能力を持つ上、さなぎのような形態から脱皮し、さらに強くなるという性質を持っている。
 「ZECT」は、このワームを捕らえ、性能を分析して同様の性質を持つ仮面ライダーを作成したという。
 それが、主人公のカブトなわけだ。
 なので、カブトも脱皮による強化が図られ、これを「キャストオフ」と呼ぶ。
 主人公は、変身すると最初にごっつい鎧を着込んだゴテゴテライダー姿(マスクドフォーム)になり、ここからさらに「キャストオフ」する事で、より戦闘に適したスタイル(ライダーフォーム)になる。
 この「キャストオフ」は、イメージ的には「イナズマン」に登場したサナギマンを連想させるものがあるため、一部では「マスクドフォームは耐える! エネルギーが貯まるまで、ひたすら耐え続けるのだ」とか、好き勝手な事を言われている(笑)。
 むしろ、シチュエーションだけ見た限りだと、「仮面ライダー555」に登場したドラゴンオルフェノクとその魔神態の関係のようにも映る。
 もちろん、ライダーフォームが高速なのかどうかまではわからないけど。

 カブトクナイガンという、なんとも言えないネーミングの武器もある。
 デフォルトで、はっきり銃型である武器を持つライダーは、実はこれがシリーズ初だったりするのだが(ファイズは明確な銃型の武器を持っているわけではなく、携帯を変形させて銃にしているタイプなので、あえて除外してみた)、これは銃形態と剣形態になるハイブリッドモデル? のようで、マスクドフォームの時は銃、ライダーフォームの時は剣(というか短剣)を使用するようだ。
 恐らく、ろくに首も回らなさそうなほど動きづらいマスクドフォームは、大きな動きがなくても攻撃(バトルアクション)が可能な銃を、逆に動きがメインのライダーフォームでは剣を、という発想なのだろう。
 武器そのものは、ここしばらくの主役ライダーの武器と比較すると、意外なほどあっさりしたもので、なんとなく戦隊物に出しても違和感がなさそうだ。

 昨年、実質的にバイクがなかったライダーシリーズだが、今年はのっけからきちんとバイクが出てくれるようだ。
 今回のバイクは「カブトエクステンダー」という名前で、珍しくフルカウルのオンロードタイプ。
 これは「仮面ライダーアギト」のマシントルネイダー以来で、カウルのノーズ部分に可愛らしいカブトのツノが付いた、比較的普通のボディラインを持つバイクだ。
 しかし、なんとこれもキャストオフする設定らしく、脱皮後は前輪が左右に割れ、その間を通すように巨大な槍状の武器が突き出てくる。
 このツノの長さは、バイク本体の約5/8にも匹敵し、えらく交通事情に悪そうないでたちだ(笑)。
 間違っても轢かれたくないところだが、本人? は轢く気満々の面構え。
 実に恐ろしい。
 一応、マスクド・ライダー各フォームが搭乗するらしいが、本編内でどこまで出てくるかは読めない。

 って、待てよ。
 前輪が二つに割れているのに、これ、曲がれるのか?!
 まさか! 一度キャストオフしたら、二度と曲がらずひたすらに一直線という、不退転の心意気?!
 ああ、散様っ!(違)

 変身アイテムは、今回も手持ちアイテムがキーとなるようだ。
 「カブトゼクター」という、赤色のカブトムシ型アイテムを手に持ち、動作させ、それをベルトのバックルに差し込んで変身するようだ。
 「変身」の他、「キャストオフ」「ライダーキック」などのキーワードはすべて自動音声で呼称されるらしいが、言うまでもなく、555の「ファイズギア」関連を連想させるギミックだ。
 ライダーキックを行うために、チャージをしなくてはならないという設定があるようで、これが本編内にどのように活かされるかが楽しみだ。

 一番気になる「二人目以降のライダー」だが、今のところ、スズメバチがモチーフの二人目「ザビー」の存在が判明している。
 カブト同様マスクドフォームとライダーフォームがあるようだが、ライダーフォーム時の顔は、もう「人相悪い」の一言に尽きる。
 普通に見たら、どう見ても敵キャラなのだが、カブトと同じシステムを持っている事や、この時期に(玩具情報として)存在が発表される所を見ると、意外にギャレンや威吹鬼みたいな存在なのかもしれない。
 …もちろん、本気でそんな事思ってないけど(笑)。

 その他、「ZECT」には「ゼクトルーパー」という消耗品…もとい、戦闘員に位置する存在がある。
 ライダー側に戦闘員? という感じだが、見た目は本当に戦闘員そのもの。
 彼らは軽装戦闘部隊のようなものらしく、複数でワームに立ち向かうが、決定的な戦闘力を持たないため、脱皮前のワームをなんとか倒せる程度らしい。
 最終回までに何人やられるのか、今から楽しみだ(まて)。
 見た目は、胸アーマーを取っ払ったブルースワットという感じだ。
 ただ、色が色な上、中途半端にライダーモチーフを継承しているので、誰かが「ゴキブ○がモチーフ?」とか言い出しそうで怖い。

 この他、ザビーゼクターがブレスレット型であるとか、ザビー他のライダーが同一型のバイクに搭乗するとか、様々な情報が行きかっている。
 ここまで出てきた情報を振り返ると、随分商品展開に力を入れて来ているなあという印象がある。
 「仮面ライダー響鬼」は、平成ライダー全盛期の半分以下という、とんでもない玩具売り上げ記録を樹立しそうだと言われているが、2006年こそ、これらで一発当てて欲しいところである。

 なお、「仮面ライダーカブト」の主力商品は「COR(キャストオフライダー)シリーズ」というアクションフィギュアだそうで、先のカブトエクステンダーの玩具も、こちらに絡めたものらしい。
 だが、同時に「装着変身」としても発売が決定している。
 肝心のキャストオフは、CORの方で再現され、装着変身は、アギト以来の装甲付け替えギミックで再現するようだ。

 …ってことは、来年は装着変身はついで? オマケ?

 それに、装着変身でバイク出す気はありません、という意思表示?!
 いずれにしても、フルカウルオンロードのカブトエクステンダーに装着変身を乗せるのは困難だろう。
 「ポピニカ魂サイクロン」の話をした時にも触れたが、この形のバイクは、腰が反る上に膝を深く高く曲げられないといけない。
 そして、それはいずれも装着変身には困難な動きだ。
 理屈で考えれば納得できるわけだが、なんだかとっても悲しい。
 くれぐれも、CORが555の「S-RHFシリーズ」の二の舞にならない事を祈りたい。

 さて、「エイリアンが人間に成り代わる」「秘密組織がこれに対応する」という設定を聞いて、94年度作品「ブルースワット」を連想した人も多いだろう。
 「ブルースワット」は、対エイリアン組織に属していた主人公達三人が、第一話の組織壊滅によって孤立無援化し、それでも極秘裏にエイリアンを攻めていくという大変ハードで重厚な物語だったが、あまりにもハードすぎて途中で大きな路線変更を受け、涙なしには語れないような内容になってしまった。
 エイリアン討伐のため、銀行強盗を装ってまでエイリアンに迫るなどとという、「作戦」の旨味がふんだんに味わえる傑作だったのに…とと、ここでグチっても仕方ないな。
 とにかく、そんな作品とスターティング要素があまりにも被りすぎているため、すでに各所で「第一話でZECT全滅」とか「ゴールドプラチナム再降臨(しかもライダー化?!?!)」とか、好き勝手な事を言われている。
 また、第一話で組織壊滅というと、「仮面ライダー剣」の「BOARD」も記憶に新しく、すでにカブトの主人公がワーム化して皆の前から姿を消すだろうという、ろくでもない“予言”が囁かれている。

 肝心のスタッフなのだが、どうやら今年も白倉プロデューサー&井上敏樹氏続投という説が濃厚だ。
 ここにいらしてくださっている皆さんには説明の必要はないかもしれないが、両氏は「仮面ライダーアギト」から「同・555」までを手がけ(「仮面ライダー龍騎のみ、メインライターは異なる」)、2005年度は「仮面ライダー響鬼」の高寺プロデューサー更迭の後を引き継いで、30話以降を担当した。
 また、これとほぼ同時期に「劇場版 仮面ライダー響鬼と七人の戦鬼」および「仮面ライダーThe First」をも手がけており、想像出来ないほどの激務を経験しておられる。
 正確に言うと、「仮面ライダークウガ」の第ニ〜三クール辺りにも参入しており、白倉プロデューサーはこの間、(プロデューサー補と記されてはいるが)実質的に番組を取り仕切っていたようだ。
 その後、アギトの制作準備でスタッフを抜け、再び高寺プロデューサー以下による製作陣に戻ってラストに至っているという。
 この辺は色々複雑な事情がありそうなのであまり深くは触れないが、とにかく「平成ライダーのほぼ全てに関わってきた人達」がまた活躍する、という事は、素直に納得できるだろう。
 (仮にその話が真実ならば、という前提の話だが)平成ライダーシリーズでもっとも明確な結果を出した二人が中心になれば、それなりに期待が抱けるという部分はある。
 前体制の姿勢を極力継承して続けた響鬼を別とすれば、二年ぶりに戻ってきた両雄の舞台である。
 ファンにはたまらないものがあるだろう。

 ――が。
 言うまでもなく、この両雄登場に大きな不安と不満を抱える人達も居る。
 かくいう筆者もその一人だが、その最たる理由は「もう飽きた」というものだ。

 それぞれの作品の総合完成度の高低はともかくとして、白倉プロデューサーと井上氏が製作した作品は、すでにかなりパターンを読み尽くされており、新鮮味に欠けるという意見が大きいように感じる。
 事実、響鬼30話以降でも、「これって以前別なライダーで見た内容(または演出)じゃないか?」と感じさせる部分が多々あった。
 また、井上脚本に「ギスギスした人間関係の描写」というマイナスイメージを抱くファンも多いようで、複数ライダー登場作品となると、また険悪なライダーバトルが繰り広げられるのでは、と警戒する向きが出る。
 このイメージはあまりにも強く、29話までの前体制「仮面ライダー響鬼」において、ファンに“(ギスギスしていないから)良い雰囲気の作品”と感じさせるという影響を与えている。
 響鬼で、戦わないライダー・平和的共闘という図式に安堵感を覚えた人達は、ザビーの凶悪な表情も手伝って「またライダーバトルの再来か」と想像させられてしまい、辟易させられるかもしれない。
 もっとも、その不安はわからなくもない。
 「仮面ライダーアギト」のように、雨降って地固まるというパターンも考えられるので、一概にライダーバトル全体を否定できないが、龍騎や555のような殺伐としたものは、筆者ももう食傷気味だったりする。
 一応、過去にない新しいライダーバトルの描写に期待するという考え方もあるが、こればかりは番組が始まってみないとなんともいえないだろう。
 ただ、少なくとも「カブト、これからも一緒に戦おう!(バックに夕日)」みたいな爽やかさんな展開は期待できないだろうなあ。
 逆に、やったらやったですごいけど。
 ええもう、こんな感じの展開を本当にやってくれたら、あたしゃサイトのトップにカブトとザビーのCG自作して飾りますよ、もう。
 
 白倉プロデューサーについても、最近「作劇のあり方(考え方)」が疑問視されている部分がある。
 プロデュース能力に関しては、ファンもアンチ派の人も広く認めるところだが、ここまでの作品内容から、「作劇に関しての構成能力が不充分なのではないか」という意見・指摘も多く出ている。
 要するに、売り方は巧いけど良い内容の商品は作れない、という意味なのだろう。
 過去の氏の発言で、作劇中の謎や伏線未消化なのは、話題性や注目度を高めるための意図的なものだという内容があるが、一部ではそれを「構成力がない事の言い訳」と解釈する人も居る。
 「仮面ライダー555」において、スマートブレイン本社地下に流星塾があったというシーンが存在するが、インタビューによると、あれは別に「スマートブレインと流星塾校舎が実際に繋がっていたわけではない」そうで、それだけではちょっと理解不能だ。
 また、(以下は直接氏がインタビューで語った事実だが)白倉プロデューサーは、スポンサーから提示された要素(メカの活躍や作劇案)も、本編に巧く組み込めそうにないと判断したら容赦なく切るという独特の考え方を持っている。
 事実、「仮面ライダー555」でサイドバッシャーの変型アクションが、たったの二回しかなかったのは、それが理由らしい。
 ある意味ではこの考え方は正しいのだが、響鬼においてもメイン商品の「アームドセイバー」で似たような事を行っており、「本当にそれでいいのか」という疑問が囁かれている。
 また、「仮面ライダーThe First」にて、韓流ドラマ(ラブロマンス系)を参考にしたという、これまた「なぜ?」と思わされる発言があり、アイデアと結果が本当にかみ合っているのか大変な疑問を抱かされる。
 さらに、氏の製作した番組は、アギト以降必ずエンディングがなくなるという「パターン」も明確に存在している。
 これは、エンディングをなくす事である程度の視聴率を稼げるという、結果が示された対策のようなのだが、いくらなんでもすべての作品にこれを適応されると、視聴者としては疑問だし、事実、響鬼でもこのスタイルは疑問視されていた。

 内容・展開の緻密性を度外視して、その分「番組で稼ぐ」事を重要視する姿勢は、ある意味正解かもしれないが、さすがにもう飽きられ始めている部分もあるわけで、ひょっとしたら今後、実際の作品完成度に関係なく、過去のパターンに抵触する要素が覗いただけで、「やっぱり白倉はダメだ」という烙印を、ファンから押されかねない。
 個人的には、白倉プロデューサーの用意するハッタリ度に期待、その後の辻褄合わせに不安、という印象を抱いている。
 いやでも、ハッタリっぷりは大好きなんだよね。

 一応弁明しておくが、これらはあくまで過去の傾向と実際の反応を元に述べた批評と分析であり、決して、両氏とその製作方針に異を唱えるものではない。
 好き嫌いではなく、あくまで期待と不安の入り混じりなのだ。
 妄信ではないが、筆者もそれなりに両氏の関わった作品が好きなので、一応ここで断りを入れておきたい。

 ただ、白倉・井上両氏の登板に関係なく、平成ライダーシリーズ自体がもう飽きられているという見方もある。
 ある資料(別個人サイトに掲載されていたものなので、引用は省略)によると、平成ライダーの視聴率低下は龍騎辺りから徐々に始まり、555で下降気味の流れが強まり、剣・響鬼前半で確定的となり、響鬼後半で若干持ち直したようだ。
 これは単に視聴率による傾向判断なので、実際のファンの人気や熱意とそのままイコールではない。
 だが、普通に考えたら「三年目で飽きられ」「五年目以降でほとんど見捨てられる」というのは、ライダーに限らずごく普通にありうる傾向だ。
 アニメの話になるが、「おジャ魔女どれみ」や「(アニメ版)セーラームーン」も、このパターンを踏襲している。
 響鬼も、この傾向を考慮して、あえて平成ライダー臭を拭い去るための「完全新生」を唱えたのではないかと考えられる(結果的に失敗してしまったが)。

 いずれにせよ、視聴者やファンが想像するよりも、遥かに複雑な事情が裏に潜んでいる事は間違いないし、2006年度は、シリーズ的に過去二年の負債を払わなければならない、重要な年になる筈だ。
 ここで、どれほどのスタイルチェンジを見せられるか、それは純粋に期待すべきなのではないか、と、筆者は真剣に考える。
 たとえ、剣で失敗した(と評価された)日笠プロデューサーであっても、白倉プロデューサーであっても、はたまたそれ以外の方であっても、本当の意味での新生であれば、期待する価値は高い。
 ただ、2005年12月現在、その判断材料は乏しいだけなのだ。

 というわけで、筆者は2006年1月29日午前8時を、テレビの前で正座しながら待ちたいと思う。
 起きられたら、の話だが(笑)。

 もし、ここまで書いておきながら、実際のスタッフはまったく別な人達だったら、笑い話なのだが。
 その時は、このコラムを「番組開始前の覚書」として留めておき、後々の反省要素にしようと思う。
 つか、そうなって欲しい気はマジでするんだけど。

  …などと書いてたら、カブトのメイン脚本は井上氏ではなく、米村正二氏(仮面ライダー響鬼「三十八之巻 敗れる音撃」「三十九之巻 始まる君」の脚本担当)である事が判明。
 氏の脚本はそれなりに高評価だったようなので、新鮮な楽しみがあるかもしれない。
 無論、途中から井上氏が介入してくる可能性は否定できないが、ひとまず期待はできそうに思われる。

 って、終わりじゃないって(笑)。

 ライダーばかり語ったが、2006年度のスーパー戦隊シリーズにも触れておこう。
 スーパー戦隊30thにあたる「轟轟戦隊ボウケンジャー」にも、ちょっとだけ触れておこう。

 その名の通り、宝探し・冒険がテーマの本作は、キャラクター設定だけ見ると「裏世界」だの「スパイ」だの「記憶喪失」だの、随分と物騒な雰囲気の単語が用いられている。
 また、設定を見る限り、久しぶりに頼りがいのあるしっかり者のレッドが復活するようで、これも期待したいところだ。
 「カーレンジャー」以降に多くなった、軽いレッドに飽き飽きした人には楽しみな要素かもしれない。
 どうやら、モチーフは車を中心に、様々なマシンを用いているようだ。
 個人メカも、ダンプカーやフォーミュラマシン、ジャイロや潜水艦、ブルドーザーと多彩だ。
 面白いことに、レッドがダンプカーに乗り、しかもロボット合体時には下半身を担当するという意外性がある。
 ジャイロがブルー搭乗ということで、「デカレンジャー」のパトジャイラーとイメージがダブるが、今回は頭部担当のようだ。
 合体ロボットは「ダイボウケン」というすごい名前で、今年は腕を他のメカと換装する「ガオレン&アバレン方式」採用らしく、しかもメカは、今のところすべて「働く車」系らしい。
 「ガオレンジャー」の時は、25thという事でパワーアニマルが25体(一応)出たが、今年は30体行くのだろうか?
 ここも注目したいところだ。
 2005年12月現在、ドリルタンク、パワーショベル、ミキサー車、クレーン車が判明しており、いずれも腕に合体する。
 
 変身携帯「アクセルラー」による変身となっており、二年続いて携帯電話がモチーフとなっているが、今回は未使用時は腕にホールドしておくようで、それ専用のキャリー(アクセルホルダー)も商品として発売される。
 特に、今年の玩具はボウケンチップなる付加アイテムに、アクセルラーからブラックライトを当てて、隠されたメッセージを表示させるという面白いギミックがある。
 これが、本編内でどう活用されるのか、期待大だ。
 
 今回はボウケンレッド/ボウケンブラック/ボウケンブルー/ボウケンイエロー/ボウケンピンクというメンバー内訳で、「ガオレンジャー」以来の、デフォルトでブラックが居る戦隊となる。
 このうち、女性メンバーはイエローとピンクのようだ。
 また、明確な形状の個人武器も復活し、それらも車に関連したアイテムになっているのが面白い。

 民間団体(!)サージェス財団が、現代の科学水準を超越する危険な力を持つ秘宝「プレシャス」を使って作り上げた秘密チームがボウケンジャーで、世界を股にかけて活躍する(らしい)という、かなりスケールの大きな内容のようで、果たしてどこまでイメージを広げられるものか、楽しみにしてみたい。
 しかも今年は、某教えてくれ君は誰だのように、敵組織が複数存在するという噂もあるし。

 それはともかく、もし本当に30体全部出たら、やっぱりそれ全部買わなきゃダメですか?!
 車両メカって、筆者にとってパワーアニマル等の獣系より遥かにけん引力あるんだけど…(笑)。
 こちらは、2月19日からの放送になる。

 その他、「ふたりはプリキュア」も三年目が始まるし、チャンネルが違うが午前七時からは松竹が送る新特撮ヒーロー番組「魔弾戦記リュウケンドー」がスタートする。
 土曜日の「ウルトラマンマックス」が終わった後は、「ウルトラマンメビウス」という新番組がスタートするそうで(こちらについては筆者はほとんど情報を知らない)、2006年度も、土日の朝はなかなか凄まじい事になりそうだ。

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