SECRET 第37回 ■ ユージン 美少女フィギュアコンベンション東京2006会場限定版
ローゼンメイデン・トロイメント「SRDX翠星石&蒼星石セット 他2点」
2006年12月17日 更新
ここでは、タイトル画像に利用したフィギュアをご紹介。
苦節三年(嘘)ついに手に入れた、SRDX翠星石とその一味!
かつてはオークションで(定価3,000円以下にも関わらず)24,000円もの価格が付いた超プレミアアイテム「SRDX翠星石」が、姉妹キャラ蒼星石とセットで再販されました〜。
以前はワンフェスで再販ナシ告知が行われはしましたが、これでようやく安心して購入できるようになりました。
…と言ってもイベント限定品なんで、あくまで“前よりは多少マシになった”という程度に過ぎないのですが。
てなわけで、今回はこちらのセットに加え、過去に発売されたローゼンメイデンのドールをまとめてレビューしてみたいと思います。
2006年12月現在、同シリーズで発売されているローゼンドール達は、翠星石・蒼星石・金糸雀・水銀燈の四体。
残る真紅(しんく)・雛苺(ひないちご)・薔薇水晶(ばらすいしょう。正確にはこいつはローゼンドールではない)・雪華綺晶(きらきしょう)は未発売。
但し、このうち薔薇水晶は予定があるようです。
また、SRDX水銀燈は「宮沢模型限定版」が存在します(詳しくは後述)。
では、まず「デスゥ」と「ボクゥ」から参りましょう。
●美少女フィギュアコンベンション206東京 会場限定版 SRDX翠星石&蒼星石セット
2006年12月3日、大田区産業プラザにて開催されたイベント「美少女フィギュアコンベンション2006東京」の会場限定版セット。
定価は5,000円(税込)。
画像にある、二人が手を繋いでいる形の接続パーツが新規で付属。
それ以外は、基本的に個別販売版と同じ。
ちなみに当日は、他にも「SRDXSP 鉄拳V風間飛鳥(定価8,000円・税込)」が発売されていました。
これらは、2006年9月25日よりユージンのオフィシャルサイト上で事前予約が行われ、当日会場に午後3時までに来れば確実に手に入るという、(このイベントにしては)良心的な販売方式を取っていました。
SRDX翠星石と同蒼星石は過去に個別発売済みで、定価はそれぞれ2,835円(税込)。
それを考えると、今回のセットはかなり割安だったという事がわかります。
もっとも、この値段で買うためにはさらに入場料1,200円と交通費を払わなければならなかったわけですが。
なので実際の定価は6,200円以上(+αは人それぞれ)といったところなのでしょうか。
では、まず翠星石から行くデスゥ。
ローゼンの第三ドール翠星石(スイセイセキ)。
本体サイズは約14.5センチで、台座は横8.5センチ×縦7.2センチ。
ようやく安価で手に入るようになりました。
ホント、SRDXシリーズでもここまで大騒ぎさせられた事は過去ありませんでした。
SRDX翠星石は2005年12月19日発売後瞬殺現象を起こし、大変な話題になりました。
筆者は、とうとう現物をリアルで見る事が出来ませんでした(いまだにパッケージも見た事ない)。
可愛らしい片足立ちのポーズで、つまみ上げたスカートが実に良い表情を出しています。
うーむ、思い入れによる贔屓目もあるとは思うけど、これまで扱ってきたレビュー対象とはまた違った意味で良いものデスゥ。
顔アップ。
表情、パーツ構成、バランス、ほとんど文句なし!
オッドアイの再現も充分デッスゥ。
個人的には、緑色がもう少し濃い目のエメラルドっぽかったら最高だったんですが、これはこれでいいかなとも。
こうして見ると上品なヨーロピアン?な小娘なのに、その性格は極悪外道というギャップがたまりません。
背面。
ボリュームありすぎの後ろ髪。
正面から見ただけだと決して想像できないですな。
見た目ではスカートに迫る迫力ですが、実際は中身が詰まっているため、スカート(下半身)以上に重く翠星石の全体重の内かなりの分を占めているようです。
あんまりにも大きすぎるからって、髪を毟ってしまうと二度と生えて来ませんから注意を。
その後公園に捨ててもいけません(意味不明)。
斜め横から。
縦横各方向に広がっているため、商品サイズの割には結構大きなディスプレイスペースを必要とします。
夢の中に入り込むための「庭師の如雨露」付き。
さすがに中は埋まっているけど、こちらもなかなかに良い出来デスゥ。
ディスプレイ台がうにょうにょ生えて来た巨大樹の幹だったら、雰囲気出ていてよかったかも(無茶)。
さて、いいとこ尽くしのSRDX翠星石ですが、実は困ったことに大きな問題点があります。
まずは、下の画像を見てください。
つま先が割れちゃってます。
これは右脚(実質的な支柱にあたるメイン支持パーツ)なんですが、材質はPVCではなくABSのようです。
対して、台座もプラ製。
このように拡張性がないパーツ同士の組み合わせで立てる仕様なのですが、なんと足裏の凹穴と台座側の凸ジョイントの口径が合っていません!
そのため、無理にハメようとするとこのようにつま先が割れてしまいます。
筆者はてっきりPVCだと思って、拡張性に期待しつつぐりぐり回しながら差し込んでいたら、突然ストンと入りまして、確認したらこうなっていました。
これは根本的な設計ミスで、不良品。
事実、ユージンのサイトでも「BFC販売品不良交換についての案内」が提示されているほどです。
もし台座を使おうと思っている人がいたら、止めた方が懸命でしょう。
一応、つま先が割れても台座から放すと綺麗にくっつくので、見た目割れたような気がしないのですが、やはり破損品は困りますよね。
これは交換対象になる問題点のようなので、割ってしまった人は早めに連絡をした方がいいかと思います(筆者も、この後連絡を入れました)。
ちなみに、筆者の買ったものは翠星石側の台座だけに問題があり、蒼星石側は無問題でした。
ところが、これが逆のパターンもあるようです。
奇妙な個体差ですが、どちらにしろ困った問題である事には変わりません。
なお、初版がどうだったのかは、さすがに調べようがありませんでした。
実際のところ、SRDX翠星石に台座は必要ないんですよね。
このように、素でも立派に立ちます。
右脚とスカートの端で支持できちゃうわけですね。
しかも、蒼星石と接続すればさらに安定感が増しますから、さらに倒れにくくなるわけで。
台座は使いたくない、しかしやっぱり飾りたいという方はご考慮あれ。
続けて、蒼星石…行くよっ!
ローゼンの第四ドール蒼星石(ソウセイセキ)。
本体サイズは約16センチ(帽子含む・なしだと14センチ)で、台座は横8.5センチ×縦7.2センチ。
一見いいトコのお坊っちゃん風で、喋り方も「僕は〜だ。」だからローゼンドールズ唯一の男キャラ…と思いきや、実は翠星石の双子の妹だという、大リーグボール2号並の変化球(最初は驚くが後になるとどーでもいいの意)設定を持っていました。
SRDX蒼星石は、2006年10月31日?発売でしたが、こちらは生憎さほど話題にはなりませんでした。
まあ、トロイメントの熱もすっかり冷めた頃に出た、人気もそんなにないドールだしなあ。
個人的には大好きなんだけど。
背面。
特徴的なシルクハットも付属。
内側が髪型に合わせて形状が整えられているので、位置や向きがずれたりはしません(固定も利かないけど)。
帽子の下はザビエル禿ではないです。
蒼星石のメイン武器にして、恐らく見た目がもっとも物騒な「庭師の鋏」付属。
きちんと開けるところが嬉しいです。
形状の関係で、開くと刃の向きがおかしくなりますが、まあそこはそこで。
一度持たせると安定はするんですが、PVCの弾性に任せて指を曲げないとならないので、ちょっと怖いかも。
顔アップ。
前髪の形や長さが大きく異なる上、眉毛が完全に前髪で隠れてしまっているので、表情がなんとなく固い&可愛らしさが感じられない残念な作りになってます。
ま、ローゼンドール唯一の常識人だから、表情が引き締まっている事そのものはいいんだけど。
アニメの場合は、前髪が透けて眉毛が見えるという二次元の嘘があるからいいけど、立体物になるとどうしても損してしまいますな。
同様の理由で、「グッドスマイルカンパニー版・真紅」もなんとなくイメージが違うものになってしまってますね。
こちらパッケージ。
サイズは、縦約20センチ弱×横23.5センチ×奥行14センチ。
二体分なので、かなりの大型です。
ちなみにこの奥行のほとんどが、翠星石の後ろ髪のボリュームのせいだというのは秘密。
箱の裏側。
素朴だけどなんとなくいい感じ。
で、次は「かしら〜☆」で。
SRDX金糸雀(カナリア)。
発売日は2006年6月28日で、定価は2,835円(税込)。
SRDX翠星石パニックさめやらぬ頃に発表されたため、また品不足が起こるのではないかと危惧した人達から注目を受けるものの、元々キャラ人気がイマイチだった事に加え翠星石の時に比べて供給量が大幅増加したため、最終的にはあっさりと叩き売り対象にされてしまったという、可哀想極まりない商品。
しかし、出来そのものは決して悪くなく……ちょっと遊び心盛り込み過ぎの感はあるけど。
ま、ついでなのでこやつも少し触れておきましょう。
ローゼン第二ドール・金糸雀。
とても水銀燈のすぐ後に生まれたとは思えないかしらーっ?
本体サイズは約11.5センチで、台座設置時高さ(傘最頂部)約23センチ強、土台直径約6センチ。
アニメでは第二シーズン「〜トロイメント」からの登場。
お弁当持参でアリスゲームをふっかけに桜田家へ出かけていくお間抜けさんだが、実は薔薇水晶に次ぐ圧倒的攻撃力を持っている(ように見える)恐ろしい敵。
しかも、音響攻撃だもんなあ。
真紅には負けたけどさ。
顔、スタイル、ポージングについては文句なしの完成度。
劇中のイメージを、本当に良く再現しているかしらーっ?
それだけに、不人気が痛い…ううっ。
斜め後ろから。
ちなみにどうしてこんな変わったディスプレイ台で浮いているのかと言うと、金糸雀は日傘で空を飛ぶ能力を持っているからですな。
飛ぶというよりは「ふわふわ浮かびながら移動する」という表現の方が正しいかと思うけど。
さらに別角度。
小さいながらも実に凝ったポージングで、良い表情が出ているのがわかります。
しかし、こやつはSRDXシリーズ内で現状唯一「メイン武器が再現されていない」ドールなんですわな。
傘もいいんだけど、あのバイオリンを構えているポーズの方が個人的には嬉しかったかも…。
しかし、構図的にはこっちも捨て難いからなあ。
難しいところです。
で、ちょっと困った点。
こやつのもみあげがランナー付きの別パーツ構成になっていて、ユーザーがカットしていちいちはめ込んでやらないといかんわけです。
しかし、パーツのハマりが悪いわプラ製なので破損が怖いわ、あげくに落ちたらものすごく見つけにくいわ(撮影中も二度ほど落ちてパニックになりました)と、良いところまるでなし。
抜きの関係でこうせざるをえなかったのかもしれませんが、もみあげを付けたままでもパッケージに戻せる点を考慮すると、ここは是非と??もPVCで別パーツ化して、出荷の時点で接着して欲しかったところ。
これがあるから、怖くて飾れないですよホント。
とにかく、もみあげが別パーツだったフィギュアにろくな思い出がない筆者。
この点だけで、個人的にものすごく減点対象です。
金糸雀パッケージ。
サイズは、縦25センチ×横20センチ×奥行き最大約6センチ。
今回取り上げた商品の中では、唯一のブリスターパックタイプ。
一応自立可能なんで、保管する時はどこかの隙間にスッポリ差し込んでおけるんだけど、出来れば別な箱に入れて片づけた方がいいかも。
ちなみに、出来心で過去一ヶ月分くらいのオークション落札相場を調べてみたところ、800〜1000円台での落札がほとんどでした。
…無残…
次は主役。
SRDX水銀燈(スイギントウ)。
定価は3,780円(税込)と他より高めで、その分ディスプレイやパーツ構成に凝ってます。
発売日は2006年9月29日。
SRDX翠星石パニックが沈静化しはじめた頃に発表された上、持ち前の人気のおかげで独自の注目を集める事に成功した一品。
ただ残念ながら、期待度に反して一番ガッカリ度が高い商品になってしまいました(後述)。
商品は、巨大なディスプレイ台が付属しているために大型化。
これは、「〜トロイメント」で住処にしていた教会廃墟のモニュメントがイメージかしらん?
本体サイズは約15センチで、台座は高さ24.7センチ、座位置10.3センチ、横幅最大20.5センチ、土台横8.6センチ×縦7.2センチ。
背面側。
水銀燈はローゼン第一ドールにして「作りかけの失敗作」…いわゆる“ジャンク”。
ローゼンメイデン無印ではラストに死亡するが、トロイメントではゾフィが命を持ってきたために見事復活。
第一シーズンでは唯一の敵キャラだったけど、第二シーズンではちょっと(良い意味で)微妙な役どころに昇華。
翠星石とは違うタイプのツンデレ描写にファンも多く、2006年12月23・24日放送の番外編「〜オーベルテューレ」では、なんと主役に!
台座はオールプラ製で、一応安定感はあり。
ただし、突然の地震や揺れには弱い可能性もあり。
実は、時間制限付きで自立も可能だったり。
なぜ時間制限付きなのか?
それは、この自立は足とスカートの端(燕尾含む)で支えられているため。
スカート端はPVC製なので、時間経過でどんどん歪みはじめやがて倒れてしまいます。
だから時間制限。
顔アップ…なのですが、ここで本商品最大の問題点に触れなくてはなりません。
ご覧の通り、前髪が顔にかかりすぎていて目がほとんど隠れてしまっています。
これでは意味がありません。
なんでこんな造形にしちまったんだ! …と思っていたら、原型師のKANAGUSA氏ご自身のお話によると、どうやらこれは「原型納品後に勝手に調整された結果」らしいのです。
ソースはこちら。
これは氏ご自身納得のいかなかった結果らしく、ご自身のサイト内で改善策を紹介しています。
以下は、そちらのサイト内に記載されているやり方にしたがって、筆者が実際に手を加えてみた結果です。
この作例はあくまでKANAGUSA氏によるオリジナルアイデアであり、筆者はそれを参考・引用させていただいただけであるという事を、ここで強く主張させていただきます。
また、この作例に従ってお手持ちの品物を改造する場合は、自己責任で。
万が一失敗しても、KANAGUSA氏及び筆者に責任は求めないように願います。
まず、前髪パーツを取ります。
やや取り辛いですが、接着はされていないので破損する事はまずないと思います。
顔パーツ裏側にある凸部の下を、約1ミリほどカット。
PVCパーツなので、デザインナイフ等で簡単にカットできます。
あまり大きくカットしすぎるとやばいかもしれないので、きっちり計りましょう。
これで顔パーツを下方向にずらせるようになりました。
顔裏側や耳が収まる部分にズレが生じてしまいますが、この辺はPVCの弾性のおかげで結構ごまかしが利きますから、ひとまず無視!
顔パーツと後ろ髪パーツの隙間に、1ミリ幅のプラ板等をカットして挟み込みます。
これでズレた分を補い、顔の位置を下げるわけですね。
ここも、PVCの特性を生かして多少強引に突っ込みます。
はみ出たプラ板は前髪パーツの隙間に収まるので、ある程度アバウトなカッティングで充分のようです。
この状態で前髪パーツを戻すと、ちゃんと目が露出するようになります。
おお、ようやく見られるようになった!
どうやら原型段階ではこんな感じだったらしいですね。
それなのに、どうしていきなりあんな処理にされてしまったのか…
本来商品に手を加えるのを良しとしない筆者ですが、今回は原型師さんのコメントを読んで「本来あるべき姿に戻す」という意味で、躊躇なく処理しちゃいました。
さて、もう一つの問題点「脚の色」です。
決してお約束狙いじゃないですよ!
アニメを見る限りだと、水銀燈の膝周りは肌色なので、この白タイツは間違いでは? という事になります。
ところが先の原型師さんのサイトによりますと、肌色のタイツというのが正解だそうで、生脚(人形に対してはおかしな表現だけど)ではないそうです。
とはいえ、色味的に違和感があるのは事実なので、気になって仕方ないという人は自分で色を塗りなおす(または落とす)か、この点を改善された「宮沢模型限定版」を購入するしかありません。
筆者はその点どーでもいいので、このままでも満足ですけどね。
球体関節が見えない所が、若干不自然かなとは思うけど。
ま、許容範囲。
すっかり忘れていましたが、全身像を斜め方向から。
なんだかヘルメット被ってるみたいですな。
羽手裏剣がなかなかかっこいい。
無印の最終回、本人は出てこないのに羽手裏剣だけがストン! と刺さるあの演出には痺れさせられました(なんか違)。
個人的にお気に入りの角度。
しかし、先に触れた時間制限のせいで、残念ながらこの角度では飾れず…
ちなみに、ヘッドドレス横、チョーカー、ドレス上腕横に付いている黒いリボンは別パーツで、一つひとつ接続しなければなりません。
チョーカー用のリボン以外は、パッと見どれがどこのものなのか判別がつき辛く、大変ややこしいです(説明書きの類は一切ナシ!)。
この写真のものも、ひょっとしたら間違っているかも?!
お約束…ではなくて、お尻部分の形状。
このように、まっ平らになっています。
本来こういう「ありえない平面形状」は大嫌いな筆者ですが、今回だけはこれが良い方向に働いています。
実はSRDX水銀燈は、お尻がこういう形なので液晶モニターのような薄くて幅のある場所に乗せる事が可能で、さらに足とスカートで挟み込む形になるので、安定性もそこそこ稼げるのです。
CRTモニターではさすがに不可能ですが、液晶モニターをお使いの方は、ちょっとしたアクセサリー代わりにちょこんと乗せておくのもいいかもしれません。
もちろん、幅さえ合え??ばモニター以外でも飾れるわけです(多少制約はありますがね)。
というか、付属のディスプレイ台に乗せ続けるよりは、その方が懸命だったりして…。
ついでに報告。
ディスプレイ台は、水銀燈本体との癒着を防ぐために薄い透明プラパーツで保護されているのですが、なんとそのプラパーツと塗装面が癒着しており、このように金色の一部が剥げてしまいました!
これじゃ本末転倒じゃないかあ!(怒)
幸い、この位置は水銀燈の本体で隠せる位置だったから良いですが、このように思わぬエラーが発生している可能性があるので、注意が必要です。
水銀灯パッケージ。
サイズは、縦27センチ×横22センチ×奥行10センチ。
SRDXシリーズとしても、結構大型です。
ほとんど台座のせいですけどね。
先から何度か触れている「宮沢模型限定版」は、「手に持っているのが紫バラ」「脚が肌色化&実際に可動する球体関節導入」「左手に契約の指輪」「目を瞑った顔パーツ別途付属」と変更点が多く、しかもサンプル画像を見る限りだと、例の顔の位置問題も改善されている(ように見える)ようです。
今から買うなら、圧倒的にこっちの方がいいかもしれませんね…ハァ。
なんで後からそーいうものを発表すっかなあ…。
こちらの発売は、2007年5月予定だそうです。
現在既に予約受付は始まっていますので、興味のある方はどうぞ。
【買ってみて一言】
「SRDX翠星石&蒼星石セット」。
個人的には、ようやく翠星石が買えたという満足感が先に立ち、かなり盲目状態になっている感があります。
それでも出来るだけ冷静になって各商品を見てみると、色々と問題点が見えて来る事に気付きました。
大きく目立った箇所は先に触れましたが、その他で気になったのが「翠星石のパーツの接合度」。
これはどういう事かというと、首・腕・腰などの重要部分のパーツがポロポロ外れてしまい、かっちりとハマり切らないのです。
今回の撮影時も、やたらと左腕が外れたり上半身がスッポ抜けたりして難儀させられました。
見た目の印象の数倍は悩まされたとお考えください。
確かに造形的には充分なんですが、これは完成品フィギュアとしてはどうかと。
SRDXは、元々ガシャポンフィギュアの発展系だというスタンスは理解しているつもりでしたが、だからってこれはないだろうという感はかなり強いです。
また蒼星石にはそういった点が特に見られなかったというのも、アンバランスさを感じさせる要因でしょうか。
良い物である事は間違いなく、さりげにお得感も強いので、限定商品としてはかなり良心的なものだとは思います。
だからこそ、こういうツメの甘さが余計に悔しいと。
逆に言えば、そういう点をフォローできれば、??SDRXシリーズとしてはかなり上位に食い込める商品だろうとも考えられますが。
個人的には、100点満点中85点といったところでしょうか。
一方で、蒼星石の見栄えの悪さが益々引き立ったという皮肉な結果も無視できません。
SRDX蒼星石の原型発表時、そのポージングのつまらなさとボディバランスの悪さ(実際には、悪く見えるだけでそんなに破綻はしていない)は相当叩かれ、模型関係の画像掲示板ではかなりの悪評が渦巻いていました。
で、実際に発売されたらこれがまた全然売れず…少なくとも店頭在庫を見る限りでは、と付きますが。
そのせいか、今回のセットは「実質的な抱き合わせ」と解釈している人達は多いようです。
しかし、それを踏まえてもこのセットはかなりお買い得で、またほんのちょっとの追加パーツだけで独自の飾り方を提示出来ているわけですから、その辺は実に巧いと思います。
最小限の手間で大きな効果を生んでいる、といった印象ですね。
無論、手を繋ぐという飾り方だけではプラス要素とは認められないという人もいるでしょうから、これは断定的には言えませんが。
そういう見解もある、という事でひとつ。
SRDX金糸雀と水銀燈ですが、これはそれぞれ「惜しい所で損をしている」という本当に不運な商品だと思います。
出来そのものはどちらも良い、しかしどこかでケチが付いているという印象。
それぞれに付いたケチについては先述の通りですが、なんとなく扱いが悪いかなあという気もしてなりません。
或いはこれらが、(蒼星石も含めて)翠星石と同じような時期にまとめてドカッと出ていたら、トロイメント効果でもう少し高評価を得られたんじゃないかな、という気すらします。
ローゼンメイデン好きだったら、この二点は手を出す価値は充分にあると思います。
特に金糸雀は。
叩き売りで買ったなら、それ以上の旨味を覚えるのではないでしょうか。
…キャラクターへの思い入れを度外視すれば、と付きますが。
SRDX水銀燈の限定版改修(と思われる)部分を見ると、意外にネット上で囁かれている評価が参照される事もあるのかな…なんて思わされたりします。
実際のところはどうかわかりませんが。
でも、どう見てもこれ改修版としか思えないからなあ…
無闇にカラバリばっかり出されるよりゃマシかなって気もしますけどね。
さて、最後に「美少女フィギュアコンベンション2006東京」について触れておきましょう。
実は筆者は、このイベントには参加しておりません。
とあるつてで商品を入手しましたが、会場は凄まじい様相だったようです。
前回2005年度は9月25日に行われたのですが、今年はなぜか糞寒い12月3日開催。
今回の最大の目玉は、「アトリエ彩 涼宮ハルヒの憂鬱/朝比奈みくる生足ピンクバニーVer」でしたが、なんとこれが限定数300体(に対して一人頭6個制限)!
午前5時から並んでも買えなかったという恐るべき状況で、ほとんどが転売目的の人に押えられたようです。
これを求める行列のせいで会場は最初の頃はかなり混雑していたようで、(たとえ目的がみくる以外でも)早い時間に来場すると色々な意味でバカを見て、逆に午後以降に行くとすんなり目的の物が(みくる以外)買えるという、なんとも言えない展開になったそうです。
開場数時間前から並んで待っていた人よりも、午後から出かけた人の方が収穫が多かったりとか、そういう事もあったそうで。
なかなかにカオスな内容ですが、とにかくこのイベント、様々な方面から悪評が叩きつけられた様子です。
恐らく来年もまた何かの限定版??を売りに三回目が開催されるとは思うのですが…
また今年までと同じようなカオティックイベントに発展しちゃうんでしょうかね?
ちなみに朝比奈みくるは、限定版でなければいくらでも余裕で買えてしまうありふれた商品の上、塗装を剥げばどれでも生足Verになるという(成型色が肌色)事が判明し、あっさりと注目度が低下した感があります。
みくるピンクVerの本当の楽しみ方は、BFC開催当日から展開されたヤフーオークションの転売ウォッチだったという説もあります。
一時期は100を越える数が出品されていて(※300体限定だったというのに)、一体12,000〜13,000円前後で落札されていたようです。
これを書いている現在もまだいくらか出品がありますが、さすがにもうその価格ではほとんど入札がないようで、今では抱き合わせでなんとか売りさばこうとする様子が窺えます。
(話によると、今回の転売屋の暴挙に怒った人がヤフオクのシステム変更を利用して新規IDを大量取得、高値で落札したままバッくれて出品者に大損をさせるというイタズラも流行したようです)
筆者は前日まで行くべきか行かざるべきか悩んでいましたが、土壇場で止めて正解だったと思いました。
閑話休題。
なお「SRDX翠星石&蒼星石セット」は、現在でも定価にほんのちょっとプラス程度の比較的良心的な価格で取り扱っている業者さんがあるようなので、まだまだ入手は可能なようです。
一方で、「SRDX翠星石」単体の落札相場も低下してきたようですが、いまだに意地で5ケタ単位で売り抜けようとする人が居るようで…
人間の業の深さを感じるデスゥ。