SECRET第29回 ■ コトブキヤ「セラちゃん」

2006年5月28日 更新

 ここでは、タイトル画像に利用したフィギュアをご紹介。

 今回は、コトブキヤのオリジナル商品「セラちゃん」。
 山下しゅんや氏のイラストを元に、原型師・吉沢光正氏が手がけたコラボレーション作品…の商品化。
 これまで扱ってきた商品とはかなり毛色が違う気がしますが、これでもPVC完成品&メーカーはいつもの。
 さらに、結構な人気商品でありました。

 大元のイラストは、山下しゅんや作品集「Sweet Dreams」内に収録されているようです。

 発売は2006年2月3日、定価は6,090円(税込)。
 ただし、これはコトブキヤ限定商品で、予約でしか購入できず、店頭での一般販売はありませんでした(店頭予約&引き渡しはありましたが)。
 初版2000体は、ちょっと時間かかったようですが順当に完売。
 その後、後から注目し始めた人達が大勢出てきて、難民続出状態に。
 しかし、その後すぐに再販2000体分の予約が開始され、4月28日に発売されました。

 今回のものは再販です。
 話によると、初版より目の塗りが良くなったとの事ですが、なにせ初版は手元にないので比較が出来ず…。

 「この姉ちゃんは、どうして、どういうシチュエーションでこんなふしだらな格好をしておるのだ、許せん!!」と、日本の未来を嘆く方もおられると思いますが、なにせこれはイラストの立体化なんで、そんな細かいこと追求してはいかんのであります。

 大きさは、高さ25センチ弱(台座含)、台座直径10.8センチ。

 上半身をアップで。

 リアル系の造型の上、ピンク色の髪の毛が結構な抵抗感に繋がっている人も多いようですが、その辺全然気にしない人には、いい感じの個性に繋がってますな。
 商品宣伝の時点で発表されていた原型とは、かなり顔の印象が変わってしまいましたが、劣化というほどではないですし、流し目の雰囲気は充分に出ているので、よろしいのではないかと。

 てなわけで、以下はいつもの旋回撮影でし。

 その気もないのにお約束全開。
 元のイラストからそうなんで、文句は言えませんな。
 誰かが「水商売風で云々」という話をしていましたが……さすがにこんな露骨なエロ制服は、(水商売だと)二十年前くらいのセンスではないかと思うわけです。

 リアル系なのは顔だけではなく、ボディも同様。
 だから、いわゆるマンガ・アニメ体型に慣れちゃった人には、違和感の固まりかもしれませんね。
 でも、実際の女性の身体ってのは、部分的にアンバランスなもので。
 そういう部分を、この商品はうまく立体化していると思います。

 生々しい生脚。
 実はそんなに脚は長くないのに、長めに見えてしまうのが面白いかと。

 スカートの形状が形状なので、角度変えるとこんなにヤバイ……

 というより、一見お定まりに思える表情も、角度によって変わって見えるというのは面白いですね。
 こういうのは、リアルタッチじゃないとなかなか生まれない副産的効果だったり。

 で、当然ながらスカートは外せるわけです。

 外した状態で旋回撮影をば。

 下着の造型の凝り方というと、普通に考えるのは皺の再現とか張っている部分の強調とか、そういうものばかりですが、これはそれらとはまったく異質なやり方で、リアルに作ってますね。

 まあ、マンガパンツばかりでないと。

 夢をぶち壊す分離画像。
 こういうパーツ構成のため、残念ながら上着の中身は造型されていません、残念!!

 しかし、こういう角度で見ると、なかなかいい感じで。
 表情の変化も面白いなと。

 こちらパッケージ。
 サイズは、縦32×横14×奥行14センチ。
 色のせいか、なんとなくマニア向け完成品フィギュアというより、大人のナントカ商品みたいに見えてしまうのは、筆者の心が濁っているせいなのでしょうか。

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【買ってみて一言】

 造型の好き嫌い、ポージングやコスチュームの是非などの諸問題を度外視して、商品としては大変良い物だと思います。
 一部、髪の毛の造型にシャープさがなくて、ここだけ妙に作りが浮いていたり、表面処理が厳しかったりと難はありますが、造型水準はかなりのもので、また目新しさもありますから、買ってまず損はないアイテムだと考えます。

 しかし、いかんせんリアル造型な上にこんな格好ですから、これを飾るのには相当な勇気が必要なのではないかと。
 筆者は、とても飾りたくはないですね。…え、じゃあ何故買ったのかって?
 そこはそれ、コレクターですから。
 飾りたい人は、少なくとも「完成品フィギュアに理解のない人」が部屋を訪れた場合の対処を、ある程度検討する必要があるのではないかと。
 いや、これまで発売されてきた、他の完成品フィギュアに対して以上の注意力で。
 これはまた、別な意味での誤解を生みかねないアイテムですからねえ。

 こちら、先の通り生産数は初版2000体、再販2000体ですが、再販予約開始当初のアナウンスでは、1000体でした。
 ところが、2月頭(初版配送・販売開始直後くらい)の予約開始から、瞬く間に在庫数が減っていき、ヘタしたら一日か二日程度で完売してしまうかも、という状況になりました。
 そのためか、突然さらに1000体の追加が告知されたわけです。
 やっぱり、モノが物ですから、初版購入に検討時間を置きすぎた人は多かったのでしょうね。
 って、筆者もその一人なんですが。

 
 ちなみにこちら、言うまでもなく初版完売後から再販予約告知までのブランク期間内に、オークションの相場が跳ね上がりました。
 だいたい一万数千円の平均相場となり、「買うべきかどうか悩んでいて、やっと覚悟を決めたらすでに予約終了していた」というタイプの人達を大いに嘆かせました。
 現在は、再販が出てからそんなに時間が経っていない上、欲しい人にそれなりに行き渡った事もあり、定価とそう変わらない程度の相場でやりとりが行われているようです。
 初版再販合わせて4000体ですからね、限定版をうたっていない他商品とだいたい同じくらい出回ったわけですから。
 数ヶ月後、あるいは年をまたいでまだ欲しがる人が出てくるような事でもない限りは、あまり相場は大きく変化しないかもしれませんね。

 あ、あと。
 脚はPVC製なので、これは長期間&夏場は傾きかねませんな。
 飾る人はくれぐれもご注意を。

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