第23回 ■ タカラ ミクロアクションシリーズ「魔弾剣士リュウケンドー」「遣い魔(ジャマンガ戦闘員)」
2006年3月26日 更新
今回は、ちょっと(うちとしては)珍しいものを扱ってみようかと思います。
タカラの新世代ミクロマンは、昔のものとは比較にならないほどの関節可動率を誇る、新しいアクションフィギュアとして成立しました。
新しいミクロマンは、オリジナルのシリーズ以外にも、ゲームキャラやアニメキャラ、果ては特撮怪獣着ぐるみ仕様のミクロマンも制作・発売しています。
また、「マテリアルフォース」という、ミクロマンサイズの素体フィギュアも出ています。
そしてこの度、特撮ヒーローカテゴリーから「魔弾戦記リュウケンドー」の主人公・リュウケンドーと、ジャマンガの遣い魔(戦闘員)が発売。
二十年以上ミクロマンを買った事のなかった筆者ですが、リュウケンドー物ということでついつい手を出してしまいました。
てなわけで、ご紹介。
ミクロマン ミクロアクションシリーズ
右:MA-27「魔弾戦記リュウケンドー/魔弾剣士リュウケンドー」
左:MA-28「同/遣い魔(ジャマンガ戦闘員)」
価格は、リュウケンドーが定価1,365円、遣い魔が定価840円。(共に税込)
装備品が豊富なためか、基本構造やサイズがほとんど同じなのに、500円も違います。
30箇所もの可動関節と、広い可動幅のおかげで、サイズが小さい割に、ヘタなアクションフィギュア以上に豪快に動きます。
昔のミクロマンしか知らない人には、驚異以外の何物でもないでしょう。
うふっ、さぁ捕まえてごらんなさいっ。
●魔弾剣士リュウケンドー
魔弾剣士リュウケンドー。
広井王子原作の、ほのぼのしてんだか緊迫してんのか
よくわかんないけど、なんとなく面白い2006年度特撮番組(テレ東系)。
もうとっくに全編制作終了しているらしく、放送までしばらくお蔵入りしていたそうで、まるで恐怖劇場アンバランス
。
そんな、今時珍しい経緯を持つ番組の主人公が、これ。
最初にデザインが出た頃は、「ブラスター化したドラゴン」と言われててものすごく納得したものです。
え、この場合のドラゴンって何かって?
昔「円盤戦争バンキッド」という番組があってね…
膝・肘は二重関節で、肩はダブルボールジョイント。
なので、両肩を前に寄せる姿勢も楽に取れます。
まあつまり…「寄せて谷間を作る」ような動きが可能だと。
ミクロアクションシリーズ共通の台座も付属。
以下写真にはないですが、ジャマンガ戦闘員にも台座が付いてます。
右腰には、重要アイテム“魔弾キー”を収めている「マダンキーホルダー」付き。
取り外し可能だけど、小さいからなくさないように。
ちなみに、ベルトは上側が下半身と一体成形、下側が独立パーツ。
ただし右腰側で上ベルトと接着されているため、取り外しは不可。
撃龍剣の通常形態ともいえる、「撃龍剣モバイルモード」も付属。
もちろん、大きい方の撃龍剣を持たせた時のためにこちらも取り外しが出来ますが、とにかくキーホルダーより小さいため、とてもなくしやすいです。
実際、筆者も一回なくしかけてしまって…えらい目に遭いました。
だって、長さ6ミリ程度しかないんだもんなあ。
なんかほとんど印象に残ってない、もう一つの武器「マダンナックル」。
つか、リュウケンドーこれ使ったっけ?
差し替えで、爪部分の開閉を再現。
右手首の龍型の小手?パーツを取り外して使用しますが、小手パーツが元々はまっていた凹ジョイントにナックルの
凸ジョイントを差し込むのは実質不可能。
いや、正確には出来はするんですが、手首パーツ素材の柔軟性に頼らないとダメなんです。
まあ、無理にジョイントにはめなくてもいいんだけど、そうすると妙に固定が中途半端になって、いかんのやねえ。
で、せっかくのごっついナックルパーツなんですが…正直、この素体では活かし切れません。
実はこのリュウケンドー、やたらと腰のボールジョイントが外れやすくなっていて、うかつに腰をひねれません。
ですから、身体の流れを活かすようなポージングが、イマイチびしっと引き締まらない。
これは、下半身の凹部分が横長の楕円形状になっているのが原因です。
この楕円の幅(腹から背中にかけて)が狭すぎるため、上半身回転時に腹の横幅を収めきる事が出来ず、無理に回転させると自然に外れてしまうようになるんです。
これは、もはや基本設計に問題があるとしか…
なお、遣い魔にはそんな問題はまったくありません。
あくまでリュウケンドーのみの問題で、しかもかなり深刻だったり。
メイン武器であり、変身アイテムでもある撃龍剣を構えて。
天性のツッコミと説教癖を持つ、インテリジェンスソード。
こちらは、本来の形態。
さすがに鍵穴露出などのギミックはないですが、作りはなかなかいい感じです。
ただ、デフォルトの手首だと指の保持力が微妙に足らず、なんとなく手の中で回転しちゃう様な気もしたり。
撃龍剣の裏側は、こんな感じになってます。
リュウケンドー、顔アップ。
ゴーグル部分がブルーメタリックで塗装されていて、本編着ぐるみとは違った印象なんですが、そんなに悪くないです。
ちなみに筆者が買ったものは、左角部分の塗装が何かで引っ掻いたみたいに剥げてました…
手首パーツ一式。
これはリュウケンドーオリジナルではなく、新ミクロマン素体共用のものらしいです。
材質はSBS(スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体)製で、柔らかく少しぷにぷにした感触。
ひんまげても千切れたり砕けたりしません。
軟質ビニールとか、ゴムに近い素材のように思えます。
なお、左手と右手で軸の太さが違うため、差し間違いも起こりません。
妙に気が利いてるよなあ。
●遣い魔(ジャマンガ戦闘員)
ジャマンガ戦闘員。
さりげに、リュウケンドーより良いガタイしてます。
つか、ミクロ素体まんま。
本編では、妙に愛嬌のある戦闘員として大活躍。
筆者は一体しか買ってませんが、人によっては複数欲しいところですね。
お店によっては500円ちょいで売ってる所もあるので、沢山集めるのもそんなに苦じゃないかも。
構成はこんな感じ。
肩アーマー?部分は手首と同じSBS製で、柔軟性のある薄地ソフビみたい。
ただ、張力の関係で腕を上げても無理矢理戻されちゃいます。
素体に固定はされず、首の軸だけで止めている状態。
両腕を真上に上げると、自然に首がすっぽ抜けます。
名称不明の武器が付属。
あっさりした単純な構造ですが、さりげにモールドは細かかったり。
目のような模様のディテールも、しっかり作り込まれています。
…なんかこのシリーズ、おかしな所にこだわりを感じるなあ。
当然、色違いの手首セット付属。
さて、さりげにリュウケンドーよりポージング制約が少ない遣い魔。
思った動きをほとんど再現できてしまいます。
ですから、劇中のオマヌケで、どこか可愛らしい雰囲気も自由自在に再現可。
リュウケンドーは、小手や足甲?が邪魔になって、どうしても動かし辛いんだもんね。
あまりに自由度が高過ぎて、本編同様の動きも、本編に関係ない動きもいくらでも楽しめちゃいます。
もはやその気になれば、なんでもあり!
番組が違ったって、構うもんか。
他メーカーの玩具とも、サイズさえ合えばいくらでも合体可!
注:写真の商品はタカラ製品です。
さらに、頭部ヘッド交換により、最近流行の「萌え系」にも対応。
動いて遊べて合体できて、しかも萌え!
すごいぞ、ジャマンガ戦闘員!
かつて、こんなにプレイバリューに溢れた玩具があったでしょうか?!
リュウケンドーといえば「獣王」というサポートメカアニマル。
写真は、ブレイブレオンにリュウケンドーを搭乗させてみた状態。
まったく何の支障もなく、乗せる事が可能です。
さりげに、ミクロマン素体の関節幅の広さが活きていますね。
――え、これはブレイブレオンじゃないんじゃないかって?
確かに、筆者も買った記憶がないし、
形もちょっと違うかなと思ったんですが、調べてみたらメーカーは同じですし、きちんと変形もしますから、どうやら間違いないようです。
写真と現物で、印象が異なって見えるという事ってよくありますからね。
ほら変形した。
【買ってみて一言】
以前から新ミクロマンシリーズには興味があったのですが、なんとなく手を出しそびれていました。
リュウケンドーだという事で手を出したわけですが、正直、いい買い物をしたと思います。
リュウケンドーといえば、主力商品の一つに「アクションヒーローシリーズ」という、獣王との連携・合体ギミックのあるアクションフィギュア系がありますが、こちらに付属するリュウケンドーは関節可動率が著しく低く、今時肘が曲がらないとか足首が動かないとか、マイナス面が強すぎて、筆者のような「関節可動率」を重要視する人には不満点ばかりがつのります。
しかし、このミクロマンシリーズをうまく絡めれば、プレイバリューが広がるかもしれません。
残念ながら、このリュウケンドー(デフォルト状態)で絡められる獣王はブレイブレオンだけで、他の獣王を絡めるためには、今後「ファイヤーリュウケンドー」や「アクアリュウケンドー」なども発売してもらわなきゃならないわけですが…
いやその前に、ちゃんと双方サイズが合うのか、という問題があるのですが…筆者は持ってねーんだよ、獣王。
だってー、買う予定なかったんだもーん。<いずれ購入したら、このページに追記するかも
この商品、実は「マスターピース ドラゴンカイザー」購入時にふと目にとまり、ついでとばかりに購入したのですが、意外に弄って楽しい出来だったもので、個人的には思わぬ当たりアイテムでした。
特に、当初は何の期待もしていなかった遣い魔の面白さが、最大の収穫。
加えて、身長がほぼぴったり10センチ(リュウケンドーは、ツノ先端までで約10.2ミリほど)なので、他商品とのサイズ比較用にもちょうど良い。
某よつばを持っていない筆者としては、これはまさに最適なアイテムでありました。
てなわけで、遣い魔は今後も別な玩具レビューでちょこちょこ流用するかもしれませぬ。
とりあえず、仮面ライダーやスーパー戦隊シリーズのように、大型アクションフィギュア系に期待できそうもない番組なだけに、リュウケンドーファンにとって、このミクロマンシリーズは大変貴重な逸品になるかもしれません。
まずは、リュウガンオー発売を祈りたいところですね(いや発売決定してるけどさ)。
あ、ジャークムーンはいらないから、ドクターウォーム出して。(ぉ
最終結論として、ミクロマンというとテレビマガジンのマンガとか、水木一郎のあの歌とか、ロボットマンとかフードマンとかしか思い浮かばないという人なら、話のタネに手を出す価値はあり。
リュウケンドーファンには、是非とも手にとっていただきたい商品です。
値段も手頃なのが嬉しいですしね。
…って、あれっ?
このリュウケンドーシリーズって、ひょっとして昔の「ミクロマン・鋼鉄ジーグ」とか「同ガ・キーン」等に該当する存在じゃないよね? ね?
昔のあのミクロマンって、確かテレビ番組の電波を受信して、アニメキャラの外観になっちゃったっていう設定だった筈なんだけど…まさかこのリュウケンドーもテレ東(以下文面途絶)