第149回 ■ バンダイ S.H.フィギュアーツ「ギャバン&サイバリアンセット」

2017年8月19日 更新

 

 ここしばらくは、仮面ライダーとライダーバイクのセット物が多かったフィギュアーツですが、珍しく(?)非ライダー系のセットが発売されました。
 ギャバンの愛車サイバリアンに加え、2013年4月25日配送(魂WEB商店限定)だったS.H.フィギュアーツ「宇宙刑事ギャバン」がリニューアルされてセットとして付属。
 しかも、旧版にはなかった付属品も追加されて、より嬉しい内容構成になりました。
 そんなわけで、今回はこの商品のレビューを行います。
 かなり遅れてしまいましたけどね。

 ……どうでもいいんだけど、サイバリアンって「Saibarian」というスペルだったんですね。
 あたしゃてっきり「Cyberian」だとばかり。

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■ S.H.フィギュアーツ ギャバン&サイバリアンセット

 

 2016年12月22日〜2017年3月21日まで、プレミアムバンダイ魂WEB商店にて予約受付。
 2017年6月23日配送開始(24日頃到着)。
 2017年6月のラインナップは、以下の通り。

  • 6/15 「パドメ・アミダラ(スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃)」「キュアマーメイド(Go!プリンセスプリキュア)」(すべて魂ウェブ限定)
  • 6/17 「仮面ライダーアクセル〜真骨彫製法(仮面ライダーW)」
  • 6/23 「美雲・ギンヌメール(マクロスΔ)」「バットマン(The Dark Knight)」
  • 6/23 「サイバリアン(単品Ver.)」「川崎来夢(ばくおん!!)」「ドクター・ストレンジ」「仮面ライダーハート(仮面ライダードライブ ドライブサーガ 仮面ライダーマッハ&仮面ライダーハート)」(すべて魂ウェブ限定)
  • 6/24 「キングジョー(ウルトラセブン)」「虹野ゆめ〜冬制服ver.(アイカツスターズ!)」

 宇宙刑事ギャバンとサイバリアンのセット。
 ギャバン交換用手首7種10個付。
 ギャバン交換用頭部(発光目Ver.)1個付属。
 レーザーブレード1本付属。
 レーザーブレード(発光Ver.)1本付属。
 レーザーブレード(エフェクトVer.)1本付属。
 保護シール1枚付属。

 価格は税込13,500円。

 

 サイバリアン。
 ギャバン専用の高速走行・異次元移動用のサイドカー型マシン。
 普段は大気圏外に待機しているギャバン専用巨大要塞「超次元光速機ドルギラン」に格納されている。
 自動走行(飛行)が可能で、有事の際は、ギャバンの呼びかけに反応して無人で飛来する。
 主にギャバンは、魔空空間突入の際にこれを利用する。
 サイドカー型といっても単座式で「舟(助手席)」にシートはなく、ここはギャバンが立って搭乗する際に用いられるスペースとなる。
 固定武装は、リアウィングから発射するサイバリアンレーザーと、本体後部から発射するサイバリアンロケッター。
 飛行時には舟部分が若干外側にスライドし、マイナー変型する。

 

 さて、「ギャバン&サイバリアンセット」まずはサイバリアンからです。
 全長最大約19.8センチ、全幅最大約12.7センチ(通常時)/約15.6センチ(変型時)。
 今回の商品化は、SFメカとしてのサイバリアンの再現というよりは、撮影で使用された実車モデルの再現に近い造型のようです。

 

 撮影用車両はかなり薄いボディなのですが、今回はやや厚めになっていて、そのため多少イメージが変わっている感じです。
 ただ、薄すぎるとそれはそれで搭乗時に支障が出そうなので、悩ましいところではあります。

 

 フロントビュー&リアビュー。
 前後でこんなに印象が変わるのも特徴的。

 

 サイドビュー。
 ホイールの再現が実に素晴らしい。
 ポピニカ版は、モールド無視してただの真ッ平らになってましたね。
 個人的に、これが一番嬉しいです。

 

 フロントカウル周辺アップ。
 ヘッドライト部と左側前面部の横長方形の部分(サブランプ?)はクリアパーツ。
 ついでに言うと、風防もクリアパーツ上からメタリックブルーを吹いたもののようで、裏側から見ると光が透けます。
 この構造のおかげで、後述するハンドルパーツ接続がやりやすくなります。

 

 サイドカー側リアカウル? 周辺。
 この独特のカーブラインとタイヤ、ホイールのバランスが織り成すエロスが
たまらないほどに再現されています。
 タイヤはプラではなく樹脂製?なのか若干柔らかいようです。

 

 ハンドル周辺。
 角ばったタンクが特徴的。
 メーター類などはなし。
 先の通り、今回もハンドルは取り外し可能です。

 

 本体裏側。
 今回のサイバリアンが撮影用車両再現を重視した? と感じた最大の理由が、このアングルからの光景。
 尚、今回は外したハンドルの再接続がやたら困難なのですが、この向きから覗き込みながら差し込むと、成功率が高まります。

 

 サイドカー部分のブレーキランプが取り外し可能になっています。
 その理由は――

 

 そこに魂STAGEの支柱を接続することが出来るからです。
 本ページ一枚目の画像がそれを行っている例ですが、支柱の安定度がやや低めなせいで、少々辛いづらい印象があります。

 

 サイバリアンレーザーは、リアウィングごと持ち上げられます。
 ここには、癒着防止のビニールシートがかませてあったので、塗膜の癒着が起こる危険があるのかもしれません。
 保存の際は、念のためご注意を。

 

 サイドカー部分をスライドさせて、単独飛行時の形態も再現可能です。
 ただし、スライドが固めなのでちょっとしたコツが必要です。
 また、本体下部にも魂STAGE固定用の穴がありますので、このように浮かせることも可能です。
 バランス的に、このままで飾り続けることは推奨しませんが……

 

 ギャバンに行く前に、サイバリアンへの搭乗について。
 ぶっちゃけ、今回はかなり癖が強いです。
 まず付属の手首ですが、本来の握り手よりレーザーブレード用手首を使った方が、(搭乗時の)腕の表情付けが活かせるように思えます。
 今回は、予めハンドル外してギャバンに持たせ、それからサイバリアンに乗せて、最後にハンドルを再接続するのがやりやすい搭乗法です。
 しかし、ハンドルの接続角度が「ハ」の字型なこともあって、普通にやろうとするとなかなか上手く行きません。
 そのため、先で書いたように、本体裏側から透かしつつ差し込むわけです。
 その方が、接続部周辺の様子も判ってやりやすいのではないかと思われます。

 

 肝心の搭乗スタイルですが――正直なところ、きっちりとは乗れません。
 尻が浮き、かつニーレストに両膝下を置くのも不可能です。

 

 色々試してみましたが、どうもギャバン自体の太股の張りや股関節の可動範囲、その他もろもろ細かい事情が合わさって、理想的な姿勢にはならないようです。
 肘を曲げることで若干尻の接地性が高まりはしますが、それでも膝の浮きはどうしても改善しきれません。
 ―-が、公式ブログに掲載されている画像でもギャバンはきっちり搭乗出来ていませんし、OP映像でも若干尻が浮いてるように見える場面もあったので、これはこれで納得するしかない?

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■ 宇宙刑事ギャバン(新規造型Ver.)

 

 宇宙刑事ギャバン。
 一条寺烈が、「蒸着!」という変身コードを呼称することで、衛星軌道上のドルギランから粒子状に転送されるコンバットスーツを装着した姿。
 僅か0.05秒で装着が完了。
 小型装備ながら様々な特殊機能を持っており、パワーアップ(ハイパワークラッシャーパネル)、異次元や宇宙空間での活動(ディメンションコントローラー)、索敵(レーザースコープ)、通信やマシンの遠隔操作(エレクトロソナー)、敵の変身を見破る(獣星人センサー)、化学分析(ガスセンサー)、右手から発射する光線(レーザーZビーム)、左手から発射する光線(シルバービーム)、目から発射する冷凍光線、バリヤー等の能力を発揮する。
 その他、左手の甲部分?から取り出し、ダイナミックレーザーパワー注入で光の剣と化す武装「レーザーブレード」を持つ。
 必殺技も多彩で肉弾攻撃が多く、ギャバンパンチ&キック、ギャラクティカクラッシュ、スパイラルキック、ディメンションボンバー等を使用。
 その他にも、細かな特殊技を多く使用する。

 

 今回のセット版のギャバンは、一応新規造型となっています。
 正しくは、素体は旧版と同じもので外装部分のみ新造のようです。

 

 ここでちょっとお詫び。
 旧フィギュアーツ・ギャバンが倉庫内から発掘出来なかったため、過去に撮影した画像を比較用に挙げてみます。

 ↑こちらの画像三点は、旧版ギャバンです。
 比べ辛くて申し訳ありませんが、画像で見比べた限りでは、特に大きな変更は感じられません。
 実物を直接並べたら、また違いがわかるのでしょうけど……

 

 新版の前後比較。
 旧版に比べて、腹回りが少々太くなっているようです。
 首が寸詰まりに見えますが、弄っているとあまり気にならない不思議。
 それでも、もうちょっとだけ長ければよかったかな? と思えたり。

 

 頭部アップ。
 右は、発光目Ver.の頭部です。
 若干目が離れ過ぎに思えますが、実物はそんなに違和感を覚えない気がします。

 

 腕は、ほぼ水平まで伸ばせます。
 肘は目測120度程度?まで曲げられます。
 肩はスイング可能ですが、前後にはさほど大きくは動かせません。

 ちなみに肩アーマー接続方法ですが、なんと接着剤によるもので、はめ込み式ではありません。
 撮影中、アーマーが引っかかって飛んで初めて気付きました。
 幸い、再はめ込み可能で事なきを得ましたが、接着剤塗布跡がしっかりありました……

 

 両脚の、前後可動範囲はこのくらい。
 股間は引き出し式関節です。

 

 横方向への開脚は、こんな感じです。
 ただ、足首の可動範囲の都合で、ここまでやると自立不可能です。
 さすがに真骨彫みたいには行きませんでした。

 

 腰も引き出し式関節です。
 その為、股間部関節を曲げなくても、ここまで前屈可能です。
 ただ、これでも「あともうちょっと曲がって欲しかった」という、惜しい感じです。
 あまりやり過ぎると、腹部の隙間が目立つので、これ以上は厳しいとは思いますが。

 ちなみに、ここまでの可動範囲は、旧版も同様です。

 

 レーザーブレード(通常)を持たせて。
 ブレードのグリップは、二代目のストライプタイプを再現。
 こちらは、当然ですが旧版にも付属していました。

 

 「レーザーブレード!」
 今回、ようやく付属した発光Ver.のレーザーブレード。
 なかなか良い雰囲気を出しています。
 刃に沿える左手も、当然付属です。

 

 エフェクト仕様レーザーブレードを持たせて、ギャバンダイナミック!
 当然、重心がかなり前に寄りますので、そのままでは前のめりになってしまいます。

 

 エフェクト仕様レーザーブレードは、旧版にも付属したもので、恐らく変更などなしの同じ物ではないかと。

 

 レーザーZビーム用の、二本指伸ばし右手首も付属。

 

 今回、サイバリアン搭乗時の塗膜保護用に、保護シールが付属しています。
 これはギャバンの足裏に貼り付けて使用します。
 コーティングしておけば、基本的に使用する必要はないかとも思いますが、こういう心遣いはありがたい気がします。

 

 パッケージ裏表横。
 サイズは約24×11×16センチです。

 

 今回のブリスターは、なんと三段式。
 ますは一段目。

 

 ブリスター二段目。
 三段目の蓋を兼ねています。

 

 ブリスター三段目。
 ほぼサイバリアンのみ。

 

 以上、ギャバン&サイバリアンセットでした。

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【買ってみて一言】

 サイバリアンはサイドカースライドギミックがやや固すぎな事と、ハンドルの差込難さが気になった程度で、スタイルの変更は認めつつも個人的には大満足な出来でした。
 新版ギャバンは、旧版より面構えは良くなった……ような気もする? という程度の印象で、(比較できてないこともあり)あんまり大きく変わったという印象が持てていません。
 それ以前に、相変わらずの角度美人的な要素があって、ギャバン立体化時のイメージ擦り合わせの難しさを、改めて実感させられました。
 個人的には、充分及第点ではあるのですが、人によっては厳しい評価をしかねないという感じで、やはり決定版というにはまだ少し及んでないのかもしれません。

 それはともかく、モトシャリアンやブルホークは出るんでしょうか?!

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