PLAYSTATION ときめきメモリアル2 「ときめきメモリアル3」投稿評論 メーカー:コナミ
流竜馬 様
 今更…と思われるかもしれませんが、かつてゲーム業界&ゲーマーに一大旋風を巻き起こした伝説の作品「ときめきメモリアル」の続編であるにも関わらず、これといって話題にされなかった「」のレビューをしたくなりました。


<ストーリー>

 主人公は小学二年生の頃まで「ひびきの市」で暮らし、幼馴染みの「陽ノ下光」(ひのもと ひかり)や近所のお姉さん「麻生 華澄」(あそう かすみ)、そして町で出会った女の子達と楽しい日々を過ごしていた。
 しかし、両親の都合によって主人公はひびきの市を離れることになり、7年の時が流れた…………。

 そして、ひびきの市に戻ってきて、「ひびきの高校」に入学した主人公は光との再会を果たしただけでなく、「伝説の鐘」(前作の伝説の樹のようなもの)というこの高校の伝説を知ることになる。伝説達成(女の子とラブラブ)を夢見て心ときめく主人公。彼は卒業式までに女の子のハートを掴むことができるのか!?


<キャラ紹介>
陽ノ下 光(ひのもと ひかり)
 主人公の幼馴染みで、元気で明るいスポーツ少女(陸上部所属)。
 前作の幼馴染み「藤崎詩織」と違って、高望みじゃない女の子で、元から主人公が好きなため好感度が上がりやすく、攻略は簡単です。
 しかし彼女以外が攻略対象の時、彼女のその特徴が仇になります(汗)

水無月 琴子(みなづき ことこ)
 日本文化を愛し、西洋文化を嫌う大和撫子で、光の無二の親友。
 それ故に主人公に対しては冷たく当たり、好感度の上昇も低いです。
 とにかく色々な意味で厳しい彼女ですが、それだけに彼女とのEDまでに至るイベントは見応えがありました。

寿 美幸(ことぶき みゆき)
 登場時からEDまで「不幸のかたまり」のような女の子。
 それでも「オシャレや遊びが大好きな陽気な女の子」なので暗さを微塵も感じさせないのが凄いです(笑)。

一文字 茜(いちもんじ あかね)
 自分のことをボクと呼び、両親不在の生活のやりくりのためにバイトに精を出す、光以上の元気少女です。
 実は彼女には秘密があるのですが、ネタバレになってしまうため伏せておきます。

白雪 美帆(しらゆき みほ)
 乙女チックな少女で、文学や芸術に関するものを好みます。
 ロマンチストであるが故に、ムードを壊す行為は禁物です。

白雪 真帆(しらゆき まほ)
 美帆ちゃんの双子の妹で、姉とは容姿こそ同じなものの、性格と好みは正反対の遊び好き少女です。しかも彼女は姉に変装してデートに出てくるため、好感度が上がるまでは判別は困難です。

赤井 ほむら(あかい ほむら)
 ひびきの高校生徒会長にして、食う・寝る・遊ぶがモットーの問題児です。
 彼女とのつきあいは「恋愛関係」と言うよりむしろ「マブダチ」といった感じですが、それだけに終盤のイベントがかなり楽しめます。

八重 花桜梨(やえ かおり)
 過去のとある事件のため、人づきあいを避ける無口な美少女。
 好感度が上げ辛く、イベントを見るのもひと苦労な彼女ですが、それだけに彼女が心を開く3年目からの展開は萌えまくりです(笑)。

佐倉 楓子(さくら かえでこ)
 ときメモ伝説のキャラ「虹野沙希」さん同様頑張り屋属性の野球部マネージャー。2年目に転校してしまうが、電話や野球部関連のイベントで交流可能です。

伊集院 メイ(いじゅういん めい
 前作の嫌味キャラにして男装の麗人「伊集院レイ」の妹。
 とにかく常人には理解不能の感性&行動力の持ち主ですが、恋愛には免疫がないため、好感度が上がってからのイベントはとにかく楽しい&萌えるシーンが目白押しです。

麻生 華澄(あそう かすみ)
 2年目に教育実習生、3年目に正式に教師になる、主人公の憧れのお姉さん。
 要求能力が一番高く、攻略期間も短いため、一見すると藤崎詩織以上の難関に見えますが、「ある方法」(後述)により攻略は至極簡単になります。

九段下 舞佳(くだんした まえか)
 華澄先生の友人で、今では通販(情報誌で注文可能)宅配のほか、数多くのバイトをやっているナイスバディなお姉さんです。
 攻略には「通販」と「高校で誰とも結ばれない」条件が欠かせません。

野咲 すみれ(のさき すみれ)
 サーカス団の団長の娘で、純粋で心優しい女の子です。
 1年目の2月11日に「運動」コマンドを選択したら会うことができ、それ以降の攻略には「毎年、サーカスでのデートを利用した出会い」と「2002年2月16〜28日までの休日に運動」と「高校で誰とも結ばれない」という条件が欠かせません。

爆裂山 和美(ばくれつざん かずみ)
 ひびきの高校の校長先生。豪放な性格で、人望も厚い。
 登場シーンが男塾の「江田島平八」のまんまなのは禁句です(爆)。

三原 咲之進(みはら さくのしん)
 伊集院メイの付き人(ボディガード)。
 メイに危害をもたらす者には容赦ない性格で、常に銃を携帯しています。

坂城 匠(さかき たくみ)
 主人公の友人その1で、前作の主人公の友人「早乙女好雄」君と同様、情報提供キャラなのですが…可愛い外見の割に図々しい性格のため、僕は正直言って好きではありません(実際にこんなのがいたらゴッドハンドスマッシュを叩きこんでるかも…)。

穂刈 純一郎(ほかり じゅんいちろう)
 匠の親友で、主人公の友人その2です。今時珍しい「純情」なスポーツマンで、惚れた女の子にはとことん一途な好漢です。


<システム紹介>
 基本は前作とほぼ同じなので、追加要素を紹介します。
「幼年期」
 これは、主人公(小学二年生)を操作し、引っ越しまでの6日間を過ごすゲームです。この時のイベントや台詞選択などで、主人公の能力値や女の子との関連イベントが変化しますよ。

女の子の愛称変更
 「下校イベント」時にR1キーを押すと可能な方法で、好感度が上がっていると成功しやすいですが、似合わないものは相手を激怒させるだけの自殺行為ですよ。

天候
 せっかくデートに誘えても、天候のせいでパアになることがあります。
 こまめなチェックが欠かせませんね。

「文化祭準備」
 3年生の時のみ出現するコマンドで、これをやらないと文化祭が」盛り上がらず、華澄先生に叱られてしまいますが、やっておけば好感度の高い女の子とのイベントが起こります。

(FFもどきの)戦闘
 今回は「不良」「修学旅行先のバケモノ」「番長」だけでなく女の子への告白を賭けて匠や純一郎と決闘しなければならない時があります。ゴール間際でのバッドエンドを防ぐためにも、能力は上げておきましょう(特に体調・運動・容姿は必須です!!)。

クラス替え
 好感度チェックに適したイベントで、2年目の時は一番好感度の低い子が同じクラスに来て、3年目では一番好感度の高い子が同じクラスに来ます。

通販
 情報誌コマンドで内容を見た時、広告欄にアイテムがあり、各季節に一度だけ使用可能で、一気に能力値が上がりますが、使用してから即座or一週間後に副作用(能力減少)が起こります。


<総合評価>
・「前作の七光におんぶにだっこ」ではなく、システムのさらなる充実や、旧キャラに一切頼らなかったスタイルにはかなり好感が持てます。
 また、ミニゲームも増やしており、しかもそれが「やりこみプレイヤーでも思う存分楽しめる出来」にしていたことも大きかったです。
 過去の栄光に留まらず、さらなる前進を続け、いい作品を作ったスタッフの力量には本当に感服しましたよ…

・ただ、「完璧」とは言えない点もありました。
 今回は前作に比べて「下校時のお誘い」があまり起こらないため、「爆弾」の恐怖があまり無いのです
 そのため、八方美人プレイでもやらない限り爆弾の多数出現はなく、「電話のフォロー」で十分危機回避できるのです(裏技的プレイで、攻略対象外で運動部所属の女の子をワザと第3日曜日(強制練習日)に誘い、ワザと断られることで「好感度を上げずに傷心度を下げる」という外道技も可能です)。
・また、要求能力値&攻略可能期間から見て、あからさまに最難関である「麻生 華澄」先生にも大きな落とし穴がありました。それは…デートスポットの一つ「海」(シーズンオフ)は好感度を上げやすい上に何度行っても飽きられないことです。
 これと「ある方法」(後述)のために、華澄先生は難関どころか初心者でも簡単なキャラになってしまったのです。「やり応えを求める」という方から見ればこれはマイナスでしたね。

・でも、総合的に見て「ときメモ2」は名作であると言い切れる出来の作品です。
 これからも未プレイの方にはぜひとも薦めたい作品ですね。

<(PS)華澄先生攻略のための「ある方法」>
1)1年目は能力上げに徹する(能力上昇による女の子出現を回避したいなら、休日や部活を利用すること)。
2)女の子の爆弾は余程ヤバい時でない限り「電話フォロー(デートが断られてもよし)」や「外道技(第3日曜日デート)」で危機回避。
3)ひたすら「海(シーズンオフ時)」でデート!!
 あとは「こまめなセーブ&ロード」も絡めればまずクリア可能です。
戻りマース