マジンガーZ対デビルマン


 1973年7月、東映まんがまつりの1本として公開されたマジンガーZ最初の劇場版。
 『〜対デビルマン』というタイトルではあるが、実際に両者が戦うわけではなく、Dr.ヘルが操るデーモン族&機械獣軍団にマジンガー・デビルマンコンビが立ち向かう。
 ジェットスクランダーの開発と完成を山場にしており、テレビには登場しない敵、テレビとは違う展開でのジェットスクランダーの登場と、“劇場版はサービス編”という伝統を作った1作でもある。
 これを見て、「テレビと話が違うじゃん!」と怒ってみても仕方がないので、お祭りイベントとして楽しんだ方が建設的。
 続く『マジンガーZ対暗黒大将軍』では、剣鉄也の声がテレビと違っていたり、グレートが海面にリフトアップされてマジンゴーしたり、ゴーゴン大公が暗黒大将軍の部下だったりと、キャスト・設定が若干違うものの、無茶苦茶燃える物語になっている。
 これ以後、『グレートマジンガー対ゲッターロボ』などのような2大ロボット共演による劇場用新作が夏・冬の東映まんがまつりで上映され、最終的にはグレンダイザー、ゲッターロボG、グレートマジンガー、ビューナスA、ダイアナンA、ボスボロットという豪華絢爛な顔ぶれが揃う。
 テレビでは、グレートがどんなにピンチになっても助けに来ないゲッターロボが、「これからもお互い助け合っていこう」などと別れていくエンディングを見て「リョウは嘘つきだ」などと言ってはいけない。
 ちなみに『グレートマジンガー対ゲッターロボG』では、テレビとは違う巴ムサシの死に様が描かれるが、これだけ見ると、早乙女博士はムサシの死を見越して次のパイロットを用意していたかのように思えてくるから不思議だ。


紹介しよう、ポセイドン号のパイロット:車弁慶君だ