仮面ライダークウガ研究室(第6回)
え〜、以前「当研究室では、ご意見・ご感想をお待ちしています」などと書いたら、
あのね、あのね。
わたし、一条刑事って「ホモ」なんじゃないかっておもうんです。
だって、長野には彼女がいる…って言われてるってことは、恋人と思われてもおかしくない人がいるってことでしょ?
または、そういうふんいきがあるってことだとおもうの。
でも、あちらで一条を熱烈にまっているのは、長野県警の亀山(だったよね? あの警官)だけじゃないですか。
しかも、かれの「早く帰ってきてください」には、なにか特別な気持ちが込められているきがしてならないの。
おしえて、鷹羽先生!
グロンギごもリントもじもいいけど、こういうところもすっきりさせてほしいとおもいます。
さもないと、ことしのなつコミはたいへんなことになっちゃうとおもいます。
一条が亀山をどうやってくどいたか、そんなことばっかりかんがえちゃいます。
たすけてください。
などという質問が来てしまった…。
一応、これ、原文のままなんだけど…。
う〜ん、メールには「書き方はふざけてるけど質問自体はマジです」とか書いてあったしなぁ。
質問を募集した手前、仕方がない、答えようか。
というわけで、今回は
亀山と一条の関係
について。
取り敢えず言っておくと、一条を待っているのは、亀山君の一方通行に過ぎない。
亀山が一条に対して、少々常軌を逸した憧れを抱いていることは、画面からプンプン匂ってくる。
EPISODE2で、一条と雄介がコウモリ種怪人に襲われている現場に駆け付けた時、あろうことか民間人である雄介が倒れているのを放っておいて、警察官である一条を助け起こしているほどだし、忙しそうな一条を捕まえてトライチェイサーの量産型であるTRCS2000Aの説明ビデオを一緒に見たがると言うのは、女の子を強引に映画に誘うのにも似た行為だ。
しかも、亀山は一条がトライチェイサーの開発に関わっていたことを知らなかったにもかかわらず、だ。
けれど、それら亀山の愛情表現に対する一条の反応は、大変に冷たいものがある。
これらのことから考えると、亀山の一方的な片思いに過ぎないとしか言えないだろう。
では、どうして亀山は一条にこんなにも惹かれているのか?
結論から言うと、才色兼備な一条に、ひとかたならぬ憧れを抱いているのだろう。
一条は、名古屋出身のくせに長野県警本部の警備部にいた。
更にその前には、警視庁でトライチェイサーの開発に携わり、科警研の榎田ともかなりの付き合いがあった。
しかも、25才の若さで警部補だ。
ちなみに警部補と言えば、七曲署の刑事課長であるボス(石原裕次郎)(編注:実際での作品内での肩書きは“係長”です)の階級だ。
これは凄いことだ。
絶対に、一条は普通の警察官として採用されてはいない。
そもそも警察官というのは、基本的に地方公務員だ。
長野県警なら長野県の、警視庁なら東京都の県警察に所属しており、その範囲外まで異動することは滅多にない。
ということは、一条は国家公務員だから全国区で異動していると考えるべきだ。
つまり彼は、ちょっと前まで話題だった“キャリア”なのだ。
だが、それにしては少々扱いが悪い。
キャリアが県警レベルに異動する時は、ある程度の役職を持つのが普通だ。
それなのに彼は、長野県警では警備部の第一線で活動していた。
とすると、普通のキャリアとも違う。
鷹羽はこのことで少々悩んでいたのだが、最近これを解決する答を見付けた。
一条は、国家公務員第U種試験合格者で、「準キャリア」と呼ばれるクラスなのだ。
通常のキャリアは第T種試験に合格した人であり、交番勤務を数年やる以外は現場に出ることはないという。
しかし準キャリアは、ある程度現場で行動することが必要らしい。
つまり、ある程度普通の人でありながら、それなりの出世を約束されたデキる人でもあるという二面性を持っている。
亀山は、この“手が届きそうで届かない”一条に惹かれているのではないだろうか。
しかも、一条は当然大卒だろうから、年齢から考えて、番組開始当初…つまり平成12年3月現在で、警察に入って3年目だ。
トライチェイサーのことなども考え合わせると、恐らく長野県警に配属されたのは平成11年度のことだろう。
長野県警には、いても1〜2年だろうから、亀山にとって一条が警視庁に出向したまま長野県警から異動された場合、二度と一緒に仕事できない人になってしまうのだ。
亀山がしきりに一条に「早く帰ってきてください」発言をするのは、こういった時間的制約があればこそなのだ。
と、まあこんなところだろうか。
一応真面目に検討してみたけど、今後こういった怪しいネタは質問に入れないでね。
真面目なネタなら、いくらでも考えるから。
というわけで、クウガ研究室では、ご意見・ご感想・質問を常時受け付けていま〜す。