Canvas 〜セピア色のモチーフ〜

 情熱を失い、絵を描けなくなった絵描きは、果たして情熱を取り戻せるのか?

  
1.メーカー名:F&C カクテルソフト
2.ジャンル:恋愛SLG
3.ストーリー完成度:C
4.H度:D
5.オススメ度:D
6.攻略難易度:D
7.その他:お手軽ゲーム。時間のない人向け?
 
(ストーリー)
 主人公:麻生(性のみ固定)は、高校2年生。
 父はカメラマンとして海外で活動し、母は10年以上前に死んだため、現在は1人暮らしをしている。
 麻生は絵描きとしての才能を評価され、撫子(なでしこ)学園に特待生として入学した。
 しかし、学校の名誉のためと称して描きたくもない絵を描かされているうちに、絵を描くことに情熱を失ってしまい、ここ暫くは絵を描くことができなくなっていた。
 そんな麻生に、学校側は、次のコンクールで入選しなかったら特待生の資格を剥奪すると宣告してきた。
 そんなある日、父がアシスタントの女性と再婚することになり、突然1つ下の妹ができてしまった。
 
 
 
 さて、そういうわけで、このゲームのテーマは“絵が描けなくなった麻生がもう1度絵を描けるようになるまで”ということになる。
 彼自身は特待生という身分に興味はないわけだし、学校側の都合で描きたくもないモノを描くのも嫌だという状態だ。
 この状態からもう1度絵を描くには、何らかの理由が必要になるわけで、それをヒロイン達との心の交流の中から見付けていくことになる。
 
 もう1つのテーマは、麻生の“祈る”ということに対するトラウマだ。
 幼い頃、母を失った麻生は、隣に住んでいたお姉さんと“自分の描いた絵が入選したら、ずっと一緒にいてくれる”という約束をし、頑張ったが果たせず、お姉さんは引っ越していってしまった。
 麻生が“祈る”という行為を嫌っているのは、その時必死に入選を祈ったのに入選できなかったせいだった。
 このトラウマは、麻生を恋愛に対して臆病にしている原因でもあり、それをどう乗り越えていくかもテーマになっている。
 ただし、これがはっきりと生きてくるのは、元々知り合いだった天音・恋・柚子の3人だけだったのは惜しい。
 
 さて、今回は、鷹羽がクリアした順番に各シナリオを見ていくことにしよう。
 
 
(君影百合奈シナリオ)評価:B
 突然、麻生の元を訪れた君影百合奈(きみかげ・ゆりな)は、自分をモデルに絵を描いて欲しいと言った。
 そうすれば自分に掛かった呪いが祓えるかもしれない、と。
 「呪い」などという言葉に一旦は引いた麻生だったが、自分が絵を掛けないのも「呪い」のせいだと言われたこともあって、百合奈の絵を描くことにした。
 百合奈の言う「呪い」が本当は呪いなどではないと説明しようとする麻生だったが…。
 
 無口でオカルト、1年先輩という、どっかで見たような設定だったが、ストーリーはまるで違ってたので一安心。
 絵のモデルという、このゲームにふさわしそうな内容だったので最初にやったのだが、いきなりヌードモデルだったのには、ちょっと驚いた。
 どちらかと言うと呆れたと言った方が正しいだろうか。
 鷹羽、この時点で、てっきり全員ヌードモデルやるんじゃないかと思って嫌〜な予感がしたんだけど、杞憂に終わって良かった良かった。
 さて、この百合奈は、御薗神社というこの近辺では大きな神社から陰陽師の家に嫁いだ母を持つ。
 元々百合奈の母は心臓が弱かったため、百合奈を生んですぐに死んでしまったのだが、百合奈は、名字の「影」と名前の「百合」から、自分の名前が「黒百合」を象徴していると信じている。
 黒百合の花言葉は『呪い』であり、百合奈は、母は自分を呪いながら死んだのだと。
 ところが、これは本当は、日本名を「君影草」という百合科の花:スズランにちなんだものだった。
 スズランの花言葉は『幸福が訪れる』、つまり、母は娘に愛のこもった名前を付けていたわけだ。
 要するに百合奈は、近視眼的になって自分の考えに沿った物事しか感じられなくなるという状態だったのだ。
 このことに気付いた麻生は、自分が絵を描けなくなっていたのも、“描きたくもない絵を描かせられる”という自分の立場からの逃げだったと気付くというオチになっている。
 これは、百合奈の従姉妹である御薗瑠璃子(みその・るりこ)に言わせると、“呪いというのは心理操作と同等のもの”でしかない、ということになる。
 “呪いが心理操作と同等”という考えには賛成しかねるが、まあ、百合奈の場合に関する限り、それは正しいのだろう。
 百合奈は、自分が呪われているという噂を流した張本人である瑠璃子をかばい立てする形で、“呪われた女”を演じ、そのことに安穏としている。
 噂を流したのが瑠璃子だと言えば、瑠璃子が逆に爪弾きにされるおそれがある、ということを「呪詛返し」と表現する辺りにやはり普通じゃないものを感じるが、このシナリオの中ではそれなりに説得力のある考え方になっているから、まぁそれは良しとしよう。
 そしてまた、麻生の考えでは、『呪い』にかこつけて、都合の悪いことから逃げているだけということになる。
 全体的な流れとして、百合奈の心を救うことが麻生自身を救うことにもなったという点で、百合奈の存在意義は十分にあったと言えるだろう。
 
 ただ、『同級生2』の時にも書いたような気がするが、心臓が悪い女の子と秋の夜に野外Hはやめた方がいいぞ。
 できちゃった結婚、しかも先輩は中退という辺りに制作者の確信犯的な面が感じられて好感が持てるのだけどね。
 “妊娠したから中退した”ということを、瑠璃子が今度は“体調が悪くなったため中退した”という具合に噂でフォローしているのも、このシナリオの色に合っている。
 麻生はまだ17才だから、卒業する頃にやっと籍が入れられるという話になっているのもナイス。
 また、シナリオの関係もあって、全体に花言葉を絡めた意味づけをしている点もポイントが高い。
 黒百合の『呪い』を筆頭に、スズランの『幸福が訪れる』、そして、麻生達の前に姿を見せなくなった瑠璃子のワスレナグサは、『私のことを忘れないで』であり、たとえ憎んででもいいから、忘れないで欲しいという意味を持っている。
 そして、麻生と百合奈の間に生まれた子の名前は「桜」で、花言葉は『あなたの微笑み』と『潔白』、麻生に言わせると、百合奈は自分が呪われていない、すなわち潔白であるということをもかぶせての意味づけをしたらしい。
 ちなみに、このシナリオでは、麻生は百合奈のヌードを描いた後、改めて『貴女の微笑み』というタイトルで百合奈の絵を描き、コンクールに出展している。
 こういった花言葉を組み合わせてシナリオを作ったことは大したものだと思う。
 
 
(桜塚恋シナリオ)評価:B
 父親の再婚相手の連れ子:桜塚恋(さくらづか・れん)は、ことある毎に麻生に突っかかってきたが、それでもどうやら兄として認めてくれたらしい。
 そんな時、恋の親友:鷺ノ宮藍(さぎのみや・あい)が麻生に相談を持ちかけた。
 恋は、幼い頃に父を亡くし、母も仕事のために留守がちだったため、家族愛に飢えている。
 恋に本当の笑顔を与えることは自分にはできないから、仲良くしてやって欲しい、と。
 麻生は、恋は藍のことも大好きなんだと言って藍を慰めるが、その光景をたまたま見かけた恋は、麻生と藍が自分に内緒で付き合っているものと勘違いしてしまった…。
 
 恋と麻生が仲良くなっていく展開は、さほど違和感なく楽しめる。
 特に、不器用で素直じゃない恋が、麻生のことを認めていることを気付かれまいとする姿は、喜劇的でさえある。
 それをまた藍が微笑ましく見守っているという展開が、このシナリオを明るくしていて、薄っぺらいながらも、きちんと話を作り上げていることには好感が持てる。
 そして、藍と麻生の仲を誤解して、勝手に1人ぼっちになってしまった恋に想いを伝えるため、麻生は海辺に2人が立っている絵を描くことになる。
 このシナリオでは、麻生は“恋と共に生きていく”という想いを形にするために再び絵筆を取るのだ。
 かつて恋の父が生きていた頃に見た思い出の景色である“青い海”に、恋と麻生の2人が立っている絵を描くために。
 麻生は、恋に「1人じゃないよ」と語りかけるために描いたその絵を、恋にプレゼントする。
 そして恋は、麻生が特待生資格を剥奪されそうなことを知り、内緒でこの絵をコンクールに出展して麻生の窮地を救う。
 このシナリオでも、絵がキーポイントになっているわけだ。
 
 このシナリオの欠点は、恋と麻生の関係を結局ただの恋愛関係に持っていってしまったことだと思う。
 恋が家族愛に飢えているのは判る。
 麻生との間に、信頼関係が生まれ始めていて、それが家族愛の域に達し始めていることも判る。
 だったら、藍と麻生の関係を、本当に恋愛関係にしてしまって、恋が麻生との関係の希薄さに気付いて悩むという展開にした方が、恋というキャラが生きたのではないだろうか。
 このシナリオでは、結局、義理の兄妹である麻生と恋が、恋の高校卒業を待って結婚するというありきたりなオチで終わっている。
 せっかくだから、“ようやくできた家族が親友に奪われる”という展開にしてしまって、麻生が恋に向ける“家族としての愛情”と藍に向ける“恋人への愛情”という2つの愛情を描き、その上で藍が恋に注ぐ友情も描けたなら、恋という1人の少女はしっかりとした家族を持った上で、自分の人生を生きることができたのではないだろうか。
 このシナリオが悪かったというわけではない。
 ただ、これでは恋が求めた“ずっと側にいてくれる人”が家族である必然性に乏しいということなのだ。
 いい男を探したかったのか、いつも自分を気にしてくれる家族が欲しかったのかをはっきりとさせた方が、筋の通った話になったのではあるまいか。
 
 同居してない血の繋がらない兄妹という変わった設定がちょっと凄い。
 んでもって、恋と麻生が同居することになった途端、海外からわざわざ「早く孫の顔が見たい」と電話を入れてくる恋の母も凄い。
 あ、それと藍と恋の関係が、どうも某国営衛星放送の大人気アニメのヒロインと親友にダブって見えるのは、鷹羽の気のせい?
 
 
(橘 天音シナリオ)評価:C
 幼なじみの橘天音(たちばな・あまね)は、麻生とずっと一緒にいたいと常々言っている。
 天音が麻生に寄せる愛情は、兄妹としてのそれに近いのではないかと考えている麻生は、いずれは天音と離れる日が来ると知りつつ、天音が悲しむ顔を見たくないために「ずっと一緒だ」と言い続けてきた。
 そうやって嘘をついているという罪悪感から自己嫌悪に陥っていく麻生。
 そして、麻生と共に神社に出掛けた天音は、麻生が“また絵を描けるよう”祈った。
 他人のために祈れる天音に、麻生の自己嫌悪は深まる。
 ある日、天音をモデルにスケッチをしようとした麻生は、遂に「絵なんか描けない」と本音を爆発させ、家に帰ってしまった。
 その夜、天音は麻生が戻るまで待ち続け、39度の熱を出してしまう。
 学校で天音のいない寂しさを思い知る麻生。
 その時ようやく、自分の気持ちに気付いた麻生は…。
 
 妙に影の薄いメインヒロインの天音は、声が某アイドル発掘ゲームの隠れキャラに喰われたヒロインと同じこともあってちょっと心配したのだが、一応メインヒロインの座を守り抜いたようだ。
 結婚式で終わるのはこのシナリオだけだし、特待生の資格を失ったのもこのシナリオだけだ。
 そう、このシナリオでは、麻生は特待生の資格を剥奪されてしまう。
 麻生は、せっかく描いた天音の絵を、コンクールには出さずに天音にプレゼントしてしまうからだ。
 勿論、特待生資格を失っても学校にはいられるので、天音との関係は今までどおりだし、その後は描きたいモノを描きながら美術部にいつづけることになるのだろうが。
 
 天音は、タイプ的には『To Heart』のあかりを大々的に甘えん坊にした感じだろうか。
 麻生との付き合い方も、半ば家族的な付き合いになっている。
 当初麻生の方では、天音が自分に対する親近感を愛情と勘違いしていると考えているくらいだ。
 この辺りも『To Heart』の浩之とあかりの関係に近いものがある。
 “側にいて欲しい人が好きな人”という結論も同じなのは、幼なじみ系の恋愛物の基本だからだろうか。
 
 
(篠宮 悠シナリオ)評価:D
 撫子学園に教生としてやってきた篠宮悠(しのみや・ゆう)は、麻生の初恋のお姉さんだった。
 久しぶりに会った悠は、昔の話をするばかりで、今の自分を見てくれない…そんな悲しみに捕らわれた麻生は、悠を避け始めた。
 天音は、そんな麻生に素直になるよう諭す。
 そして麻生は、悠に想いを打ち明け、次のコンクールで入選できたら答を聞かせてくれと約束した。
 そして…。
 
 天音シナリオと対になるシナリオだ。
 悠と入れ違いに、天音は引っ越してきた。
 だから、悠と天音は、互いに麻生の幼なじみでありながら、お互いに相手を知らず、また相手の知らない麻生を見てきている。
 そしてまた“他人のために祈る”天音を、麻生が“祈れなくなった原因”である悠と対比しつつ、麻生の背中を押しつつ自分の失恋に泣く天音と、常に天音をサブヒロインとして話が進む。
 天音がこのゲームのメインヒロインたり得たのは、このように一番ヒロインを喰いそうなキャラのシナリオに、重要なポストで関わっているからだ。
 また、天音が失恋して泣く姿が描かれるのもこのシナリオだけで、天音と悠が一対として扱われていることがよく判る。
 だからこそ、天音のシナリオ終了後にしか悠のシナリオは開かないのだ。
 
 これには、もう1つ、悠のキャラクターが弱すぎたせいもある。
 4才年下の男の子を、子供の時からずっと想い続けるというそのバックボーンが希薄すぎて、終始違和感がつきまとう。
 麻生が悠を好きなことの背景はしっかりしているのに、悠が麻生を好きな理由が欠けているため、物語としてイビツになってしまっているのだ。
 いきなり学校帰りに手を繋いで歩くなど、悠が大学生としてかなり子供っぽいことも気になる。
 前述の某ゲームの早苗のように、ある程度しっかりしたバックボーンがあれば、恐らくは天音を喰ってしまっただろうに、描写が中途半端だったばかりに割を食った感がある。
 
 あと、エンディングでは、2人が単に同棲しているのか結婚したのかが判らないのだが、悠がわざわざ「産んでもいいよね?」と確認しているところを見ると、まだ結婚してないのかもしれない。
 いや、就職2年目にして早くも産休を取ることに悠が躊躇ってるとか、まだ大学生の麻生に子供を育てる甲斐性があるか心配してるってんならいいんだけどね。
 
 
(七城柚子シナリオ)評価:C
 ある日、ハイジャンプの練習中だった七城柚子(ななしろ・ゆず)と再会を果たした麻生。
 幼い頃麻生は、跳び箱の練習をしている柚子を見ながら、絵を描いていた。
 柚子が引っ越す時、麻生があげた少女の絵。
 麻生は、柚子がもっと高く飛べるようになった時、絵の少女に羽を描いて天使にする約束をしていたのだった。
 しかし、柚子は陸上部のハイジャンパーなら誰でも跳べる高さをクリアできていなかった。
 また、柚子の絵を描き始めた麻生も、思うように筆が進まなかった。
 だから、麻生と柚子は新たな約束をした。
 柚子が挑戦し続けている高さを体育大会で跳べたなら、『翼ある少女』の絵を描くという約束を。
 そして遂にその日はやってきて…。
 
 柚子のキャラクターが異様にお子様なので、どうにもやる気がしなかったシナリオ。
 始めてみても、やはりその印象が拭えない。
 この点を許せるか否かで、このシナリオに対する評価は変わる。
 かつて引っ越す柚子に『翼なき者』という少女の絵を送った麻生は、その時に「いつか柚子が高く跳べるようになったら、翼を書き足す」と約束した。
 その約束の故に柚子は頑張り、同様に麻生も絵を描く努力を重ねることになる。
 約束に縛られている者同士だが、その約束をした理由というのが、互いの“努力する姿”と“絵を描く姿”だったことから、齟齬を来すこともなく順調に話が進む。
 また、このシナリオでだけ語られることだが、柚子は以前から同じ学校に麻生が通っていることを知っていた。
 約束の『高く跳ぶ』を果たせていないから、気付かない振りをして声を掛けなかっただけなのだ。
 麻生の側はともかく、特待生として有名な麻生に柚子が気付いていないわけがないのだが、こんな風に説明されれば納得できる。
 柚子のキャラが子供っぽすぎることを除けば、一番納得しやすいシナリオではあるまいか。
 柚子と麻生は、子供の頃からお互いに相手が眩しく見えていたのだ。
 描こうと言ってすぐに描けるようにならないのもこのシナリオだけだが、ギリギリに追い詰められていないせいもあるから、それもまたリアルだと言える。
 
 
 総じて、薄いけどバランスの取れたシナリオだと思う。
 各シナリオ間で、キャラクターの行動パターンは統一されているし、他のキャラの話でも一応時々顔を出すから、攻略中のヒロインしかいない世界には鳴らなくて済んでいる。
 麻生が各ヒロインを描くことで、もう1度絵を描けるようになるというのが共通のストーリー構成になっている。
 “自分が何のために絵を描くのか”“自分が描きたいモノだけを描く”という基本的なスタンスを思い出すまでの物語だと言える。
 ただ、このパターンは、『Rainy Blue』でやっちゃってるからなぁ…。
 しかもあっちの方が出来がいいし。


 
(総論)
 このゲームは、基本的に昼休みと放課後を誰と過ごすかでヒロインが決まるシステムになっているが、『TWIN WAY』同様、“どこに誰がいるか分かり易い”ため、その点で苦労することはない。
 しかも、好感度を決める3択でも、『うわ、臭いセリフだ〜』と思う答を選んでいけば、まず失敗することはない。
 そういう意味で、大変に簡単なゲームだと言える。
 ただ、単調であるが故にゲーム性に乏しく、イマイチ楽しくないのが欠点だ。
 
 そのほか、声優が下手な人揃いであること、キャラの立ちポーズが制服・私服の2種類と少なく、表情の変化しかないことなどが、単調さに拍車を掛けている。
 
 OPもEDも、歌の上手下手は別として、結構いい出来なんだから、内容の方ももうちょっと頑張って欲しいところではある。
 あ、と言っても『Natural2』みたいに複雑にすりゃいいってもんじゃないのよ。
 
 んで、このゲーム最大の美点は、キャラの名前が植物にこだわってること。
 橘・篠・スズラン(君影草)・ワスレナグサ(瑠璃草)・桜・鷺草(さぎそう)・柚子・撫子と、植物で統一されている。
 特に、百合奈のシナリオは花で統一されている上に花言葉まで絡めてある。
 恐らく、恋と絡むキャラが藍(あい:愛)だというのも狙っているんだろう。
 こういった心配りを全部のシナリオでやってくれれば、もっと評価は高かったのに…。




(鷹羽飛鳥)


 
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