先日、巷で話題を振りまいた、お騒がせソフト。
幸いにも? 発売日にブツは入手したので騒動からは逃れました。
(システム)
……インストール出来ん。
このソフト、ALPHA-ROMという現在最も強力(凶悪)なプロテクトを搭載。
2回連続で失敗…3回目サブのコンボドライブに変更したら一発でインストール完了…力抜けた(疲)。
ドライブの相性あり?
(音楽)
主題歌、BGMとも「feel」。
全体的に場面、雰囲気に合っていてなかなかの高レベル。
そして何といってもOPソングの「恋のぱにっく☆るーむ」 ………ぶわはっはっはっは! 凄い!
ゲームの内容を知らずにこの曲だけ聴くと「バカゲー」と思う人もいそうです。
「GO!GO!ウェイトレス」級の凶悪さです。
(絵)
担当は、きみづか葵氏。
文句なしに綺麗です。
ただ立ち絵の表情が少ないのが難。
(エロ)
各ヒロインでそれぞれ1〜5回。
薄いですが…(汗)。
そしてこのメーカーの名物? コスプレHは健在。
主人公、Hシーンになると突然、「コスプレの神が降臨した!!」のセリフとともに人格が豹変、アイドルのコスチューム、学校の制服、裸エプロン、更には前作「Lost Passage」の制服までと、やりたい放題。
よかよか(笑)。
……コスプレマン=タダの変態という気も。
(キャラクター&感想)
「妹尾千寿」
幼馴染。
元々隣りに住んでいたが、両親の転勤に伴い主人公の家庭で一緒に住んでいる。
おっとり天然ボケ。
(感想)
メインヒロイン。
口癖は「あやや?」。
路上で猫マネ…アホ丸出し、カンベンして…姉、蓬とだいたい共通ルートで進みます。
序〜中盤にかけては明るいノリですが、終盤から一転して暗い、重い展開。
主人公と姉妹の三角関係から、凹むイベント盛りだくさん。
メインヒロインのシナリオが一番、鬱とは…
ちなみに、千寿ルートクリア後に他の4人のヒロインが登場しない別ルートあり。
文字通り、主人公と千寿2人の「らぶらぶ同棲」ルート。
こちらは最高です!
(PS)…しかし学校の制服でラブホに行くのは如何なものか?
「妹尾蓬」
千寿の姉。
主人公と千寿の関係を心配した両親が監視役として送り込んできた。
実家の神社で巫女をしており、家でも巫女装束着用。
理由は巫女装束の神々しさが過ちを防ぐと信じているから。
(感想)
某ねこねこキャラのポンコツそのまま。
家でも巫女装束(コスプレ?)
全然萌えん…というより教育ママの如く口うるさくて正直苦手。
このシナリオの終盤の取って付けた唐突さには絶句。
最もバランスの悪いシナリオになってしまってます。
「宮下綾瀬」
人気アイドル。
マスコミからかくまうため、一時的にマンションに連れ帰ったところ、そのまま居着く。
アイドルの外面とは裏腹に気の強い不良娘。
勉強、スポーツなど完璧にこなすが生活能力ゼロ。
(感想)
唯一のツッコミ系? 最も自然にキャラが立っていました。
シナリオもベタながらも王道、いい感じで進みますが、ここでもまた終盤に無理矢理凹むイベントが入り萎え。
何でこう余計な事をするのか? 後味悪…
まあ最後はお約束のハッピーエンドなので良しとしておく。
「雪村のえる」
お姫様ばりの金髪美少女。
が実体は孤児院出身の不幸娘で、超ド貧乏。
何度も養女に貰われるが、その度に里親に不幸が訪れ出戻りを繰り返す。
一人暮らしを決意するも、悪徳不動産屋に騙され無一文に。
男性恐怖症。
(感想)
オカルト系。
口癖は「ストップですぅー」。
シナリオ自体はこの娘のものが最も自然で、きちんとまとまっていました。
普通に喋ると全ヒロイン中一番、声がカワイイ。
凌辱系ゲームのイメージが強かった、木葉楓の新たな境地? を見た。
…でもキャラは属性外(汗)。
「日奈」
正体不明の家出娘。
口癖は「エロエロー」。
本人曰く「トリケラトプスの子供だよー」行き倒れてたところを千寿に拾われ、押しかけペットに。
実は天才少女。
(感想)
「エロエロ〜」「エロロ〜ン」…
…カンベンしてくれ…頭痛が。
おバカなようで、実際はかなりしたたかな小悪魔。
何より今までの「お子様キャラ=処女」の図式を覆したキャラ。
更に無修正CGを提供しゲーム外でも、今回の自主回収騒動の引き金となったナイスなトラブルメーカー(爆)。
シナリオ? 突拍子もない……何故、普通に作れん?
(PS)
他に前作「Lost Passage」のヒロインの1人、夏越理乃が主人公たちの担任教師として登場。
……攻略したかった。
(総評)
良作でも駄作でもない、普通のありがちな作品。
前半のコメディー路線でそのまま走ってくれれば、佳作ぐらいの評価はしましたが終盤に突然取って付けたような、重いイベントの挿入が完全に逆効果。
全くといっていいほど、上手く繋がってません。
それらを乗り越えた後に大きな感動があるかといえば、そうでもなし。
前半、この手のゲームとしてはヒロインと惹かれあう描写なども、なかなか丁寧で好感が持てただけに、なおさら残念です。
しかしキャラ絵の良さだけで「まあいいか」と思わせるほどの力あり。
きみづか葵氏の力は凄い…。
(PS)
今回の自主回収の発端となった無修正CGですが正直、大騒ぎするほどのものでもないです。
初めて見た時は、さすがに自分もモニターの前で固まりましたが…
無理矢理、中古屋で高値で買わずとも、修正版が出るまで待つのが得策です(バグ面の心配もありますし)。
しかし、完全に見落としていたとしかいいようがありません。
納期の事で頭が一杯だったのでしょう、そう考えれば当時の現場の修羅場ぶりが想像できそうです。
この作品もおそらくコンシューマーに移植される可能性は高い?でしょう。
その場合、エロを省く代りに新キャラ登場といった安易な移植ではなく、シナリオ終盤部分の大幅な書き直し(一部キャラは根本から)をそれこそ、PS版東鳩並にやってくれた方が、嬉しく思うのですが…
(オジンガーZ様)
私も予約・発売日購入だったので問題なしで入手出来ました。
私は一発でインストールできたので、そんな強烈な物がのってるなど気づきもしませんでした。
そもそもバックアップとかしない人なので、プロテクトの情報とか一切集めていないと言うのもあるけれど…
妹尾千寿シナリオはノーコメント。
ある意味王道過ぎて何とも言えない。
蓬絡みでどんどん凹んでいく当たりも、私としてはありだと思えました。
ただ…どうしても蓬が可哀想でしょうがなくて、最後が素直に喜べなくなるのはマイナス。
その意味では、痛い思いしない「らぶらぶルート」は笑って楽しめました。
妹尾蓬シナリオラストの流れは「なんじゃこりゃ…」でした。
ネタバレ承知で書きますが、雅人と蓬が一時距離を置く事にしたのは、雅人が自立を目指したからで、雅人はその手段としてかつて体格のハンデの前に諦めたサッカーを選択したのですが…この辺りがよく分からない。
確かに雅人にしてみれば「一度諦めた道にもう一度挑む、そして結果を出す」という意図なのかも知れませんが、果たしてそれは「自立」なのだろうか…
非常に疑問の残るところでした。
宮下綾瀬シナリオの最後のあれは「余計」だと思いました。
アレさえなければ非常にすっきりと、かつ綺麗にまとまったであろうに…
ただ、それ以前の問題として「自分と普通の男の子が同居している事がばれたらどうなるか」をきちっと分かっているくせに、なんで雅人の居る3LDKに越してくる事を選んだのやら…軽率と言うにも程がある。
「社長の入院している病院に近いから」と言っているが、3LDKを出た後、事務所がちゃんとホテルを用意している所を見ると、何故最初からそうしなかった?? と思わざるを得ない。
シナリオを根底から全否定するような見方かも知れませんが、最初に綾瀬が転がり込んできたあたりから、どうもこの辺がひっかかって、素直に楽しめなかったのです。
私としてはのえるシナリオが唯一のハッピーエンドだと思っています。
他のシナリオではなんだかんだで結局3LDKの暮らしが終わってしまうのに、この子のEDだけはそのまま続いている様子。
住人達は皆、この暮らしを好きになり、大切にしたいと思っているのだから、それが守られたまま終わるのが本当のハッピーエンドと私は見ます。
ただ…あの不幸の連続はちょっとやりすぎかなぁ…とも思いました。
もっとも「ギャグ」と割り切ってしまえば、笑い飛ばせるような形なので悪くはないでしょう。
日奈は凄すぎです…設定の突拍子のなさから、ラスト当たりの凹みの連続、もぉ見ていて「もうやだ…」となんど思った事やら…
ただ、日奈自身のシナリオを見た後だと、彼女が3LDKでの暮らしを本当に楽しんでるのがよく分かります。
その意味ではプラスでしょう。
ちなみに騒動の元になったアレは…う〜ん…
実は私は発売以前から、1つの不安を抱いていたのです。
と言うのも…
きみづか葵氏&御子石大郁氏コンビは、以前「エーテル」というアセンブラージュ系列のブランドで仕事をしていました。
この時手がけた1作目「Campus」は割と良くできた作品でした。
ところが…
2作目であり、エーテル最後の作品となった「好きだよっ」に関しては、「それはないでしょう…」という物でした。
勿論諸処の事情があったのでしょうが、1作目とのあまりの出来の差に愕然としていました。
そして時は過ぎ…1作目の「ロスパ」の出来が良かった事で漣の中で逆に不安が起きました。
「2作目…ジンクスが発動しなきゃいいけど…」
完全ではないもののジンクス発動…
数々のツッコミどころにより良作とは言い難い、されど駄作と斬って捨てる程でもない…
とっかかりがギャグ路線なのだから、急に路線変更でシリアスにしなくても良かったのに…
残念でなりません。
問題の無修正CGは確かに大騒ぎする程でもないでしょう。
あれならそこらの商業誌の方が上です。
ただ思い出して下さいませ…ほんの少し見えただけで自主回収の目にあった「君望」という前例があった事を…
あれになぞらえば、騒ぎになるのも納得です。
しかし…何で気付かないかなぁ???? 間違い探しならLVマイナスですよ、あれは。
(漣蓮様)
今や「前半コメディー&後半シリアス」はギャルゲーの王道といえますが、この作品はその調整を失敗していたのですね…(汗)。
「重い展開」は「それを乗り越えた後の充実感や感動があってこそ」のものだけに何とも手痛いものです…。
確かにきみづか葵氏のキャラは魅力的ですよね。
自分の場合、表紙のキャラ目当てでゲーム誌を購入してた事もあるくらいでした(笑)。
(流竜馬様)
なんだか、コンシューマ系の「HAPPY☆LESSON」に通じるものがあります。
あれの場合はコンシューマらしく、家に居着いた5人全員が先生で、横から同級生の娘が1人乱入という構成のため、一応健全? っぽい体裁を保っていますが、さすがに「3LDK」では欲望を積め込んだ状態なのが笑えます(笑)。
どこかで「ありえないシチュエーションを、力任せに表現したゲーム」と書かれていましたが、まさにそうですね。
OP曲はこてこてのエレキの音もかなり来てますが…
「小さなお部屋で何が起こっちゃうんだろう?」って、お前らそこが狭い事も、そこでしたい事も全部解って部屋に来ているなって感じがOKです(笑)。
この「3LDK」は、恋愛とシリアスがごっちゃになってバランスが悪いという感想をよく聞きますね。
最初に力を入れすぎて、次が奮わなくなるというのはゲームに限らずよくあることですが、いつでも同じ事を繰り返してしまうのはきついです。
また、Hよりもコスプレなどに力を入れているように見えるのは、やはりきみづか葵氏の絵に求めているのがエロではないということなのかもしれません。
最近、漫画描いていませんね…
回収の原因となったCGはBOOも見ましたが、規制らしい規制が無かった昔から見ればかわいいものです。
そんな昔話と比べてもしょうがありませんが…
今の商業誌は隠しがあって無いようなものですからね。
それにしても、直接見えるよりモザイクのある方が、エッチ度がなぜか倍増する(そう思うのはBOOだけ?)だけに、見えてしまうと何だか興ざめです。
しかし、あからさまに解るのになぜ見つけられないのでしょう?
納期に間に合わせるため、チェックをはしょっているとしか思えない。
デバッグの手順はマニュアル化されているらしいと聞いたことがありますが、チェック個所が指定されていなければ誰にも見つけられ無いのは当たり前。
それならこういうミスもあるな、と何だか納得してしまいます。
そして、ヤフオクではすでに万を超える値段で出品されているところがなんとも言えません。
そもそも回収すべき商品を、こんな公の場で取引していいのだろうか?
…見たって幻滅するだけなのに…
あえて隠すところに漢のロマンがあることを知らねばなりません(爆)。
ドライブの相性といえば、DCでは「こみパ」にもありましたね。
あれは仕様で逃げましたが、「3LDK」はコピー対策の一環として組み込んだものが影響を与えているだけに、プレイヤーのモラルが引き起こした問題と言えなくも無い。
今後、こうした相性問題が発生すると、比較的古いパーツで組まれているBOOのパソコンは厳しいかもしれません…
(Mr.BOO) |