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（ストーリー）
記憶喪失の主人公は気がつくと（最終回の）ナデシコ艦内にいた。
ドタバタ騒動の末、見つかってしまった主人公はあれこれと調べられるが、素性は不明。手がかりになるものは彼が着ている「木連の白い制服」と元ナデシコクルー「イツキ・カザマ（注１）」の写真だった…。これは一体何を意味するのか!?
（ゲーム進行）
基本は「かまいたちの夜」システム（選択次第で千変万化）で進みますが、この時、即答したり迷うことで主人公の性格が変化します。
性格は熱血・行動的・消極的・冷静の４つの区分があり、性格をうまく調節することでナデシコ女性クルーのいるゾーンに合わせれば、彼女たちの好みの人格になれます。
そして、選択肢をうまく選んだり、極めつけの「熱視線イベント（注２）」を成功させたりすれば、最終的に彼女達とのEDを迎えられます。
なお、このＡＶＧは２部構成になっており、最初のナデシコでの行動で決まった性格によって２部シナリオが変化します。
（注１）イツキ・カザマ
アニメ本編でクビになったアキトの代わりにやってきた女性パイロット。
…だったが、その回の戦闘でボソンジャンプに巻き込まれ消失した。
なお、放映時には名前はなかった。
（注２）熱視線イベント
始まったらアイコン（視線）を女の子に向けてボタン連打（視線集中）!!
うまくいけば好感度大幅ＵＰです!!しかし、加減を誤ると失敗します。
＜各シナリオ解説・ネタバレ有りです＞
（１）「うずもれた恋のあかし」（熱血＆消極的）
テンカワ・アキト（アニメ版主人公）のアパートに居候し、ラーメン屋を手伝う主人公達の元に家出してきたユリカ艦長と一緒に連れられてきたルリちゃんが同居してくる。
男２人＆女２人の同居生活を描いた日常ドラマで、後の劇場版のストーリーを考えれば、これが一番しっくりきます。
アニメではアキトにラブラブだったユリカとのEDもありますが、残念ながら彼女と主人公の恋は成就しません（無念…）。
（攻略対象）ユリカ、ルリ、イツキ、エリナ
（２）「思い出は刻のかなたに……」（熱血＆行動的）
エステバリスのパイロットとなった主人公が、ルリちゃんが艦長をつとめるナデシコＢ艦で謎の敵と戦うストーリーです。
全ストーリー中、一番救いのないシナリオで、新キャラ「ラビオ」以外のEDでは結局結ばれない結末を迎えてしまいます（泣）。
また、このシナリオだと、ユリカ艦長によって勝手に名前を「カイト」（ユリカ艦長が飼っていた犬の名前）に変更されてしまうというトンデモイベントが必ず発動します。
これで（１）とは逆に、彼女の株が大暴落しましたよ…（泣）。
（攻略対象）ルリ、ヒカル、リョーコ、ラビオ（新キャラ）
（３）「キミの目指す『遠い星（アイドルスター）』」（冷静＆消極的）
アイドルになったナデシコクルー「メグミ・レイナード」のマネージャーとなった主人公が、芸能界の裏に秘められた「ある事件」に巻き込まれるストーリーです。
「コミカル＆ギャグの中にハード＆シリアス有り」が特徴だったナデシコに最も相応しいシナリオといえます。
また、アニメでは本当にチョイ役だった「ミカコ」ちゃん（食堂のホウメイガールズの一人）のストーリーまで作られている事にはマジで驚かされました。
（攻略対象）メグミ、アキト、ミカコ、アサミ（新キャラ）
（４）「虚空の遺産」（冷静＆行動的）
最初に言いますが、「個人的ベストストーリーです」
アニメにおいて最も重要な存在だった「火星遺跡」の謎にナデシコクルーが挑むストーリーで、「アニメ本編で残っていた謎が一気に解決され、真のハッピーEDを迎えられた」という快挙を成し遂げた驚異のストーリーです。
ただ、この展開だと、続編である「劇場版ナデシコ」のストーリーが成り立たなくなるので、あくまでパラレルストーリー扱いになってしまうのが心底残念ですよ…。
（攻略対象）ユキナ、ミナト、イズミ、イネス
（５）ゲキガンシティのひみつ（隠しシナリオなので性格は関係なし）
シナリオ（１）から（４）のキャラエンドをそれぞれ１回ずつ以上見ていると再プレイ時に分岐が増えており、その時の選択で主人公の持つ写真を「イツキの写真」ではなく「ナナコの写真」にした時にこのシナリオに行けます。
これは月面に作られた「ゲキガンシティ」での事件にナデシコクルーが巻き込まれるというストーリーです。ストーリーはやや短めでしたが、「コミカル＆ギャグの中にハード＆シリアス有り」のナデシコ節はここでも健在です。
（攻略対象）ナナコ、サファイア、アクアマリン、???（秘密です）
（ゲーム評価）
・原作設定を十分に駆使し、劇場版までの間を一気に埋めるストーリーを作っただけでなく、ギャルゲーとしても楽しめる秀作で、アニメ「機動戦艦ナデシコ」ファンなら100％楽しめますし、
そうでない方でも序盤での説明で本編の情報が得られるので、十分楽しめると思います。
アニメやマンガ原作ゲームはよく「クソゲー」や「バカゲー」になりがちですが、これはかっての名作「仮面ライダー」や「仮面ライダーV3」のように「原作の持ち味を活かした良いゲーム」ですよ。
・唯一難点を言うなら、各シナリオで女の子に複数EDが欲しかったことですね。
特に「思い出は刻のかなたに……」では主人公はラビオED以外では「女の子を一人残して眠りにつく」という残された者にとってはあまりにも辛すぎる結末しか選びませんから……
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