「TOON」でその名を地の底にまで貶めたTEATIMEが満を持して放つ大作SRPG。
結論を言えば「禊は済みました」です。
ちなみに「めいでん☆ブリーダー」と同じ世界なので、プレイしているとニヤリな部分も…。
<基本ストーリー>
魔族と人間・獣人との聖戦より300年。
平和な平和な聖王都メイディアナに飽き足らず、飛び出したケインは2年の放浪の末、剣技と1人の帯同者を連れて帰還。
しかし、実家は既に引っ越した後だった。
ということで、幼馴染が経営している酒場に住み込みで働きつつ、聖王都を覆う黒い影と対決する…
というストーリーです。
基本的にはコメディ路線で、笑えるネタ多し。
<システム>
一言で言えば「サクラ大戦3」と「サモンナイト」を足したようなの。
戦闘のSLGパートはまんま「サクラ大戦3」です。
キャラ毎に行動力ポイントが設定され、それを消費する事で移動や攻撃を行い、使いきらなかった行動ポイントは次の行動に持ち越されます。
5連続で攻撃すると威力が上がったり、仲間との合体攻撃があったりとサクラです。
ただし、必殺技は行動ポイントやMPを消費する事で発動するタイプです。
AVGパートは「サモンナイト」似です。
聖王都全体のクリッカブルマップがあり、それぞれをクリックする事で人々と会って会話してイベントが進行するタイプ。
もちろん武器防具アイテムを売買する事もできます。
Hシーンは「雪蛍」でおなじみのリアルタイムポリゴン式。
「雪蛍」よりも分量・質共にアップ! なお、このゲームはとんでもなく重いので要注意。
マイマシン
CPU:pen4 2G
メモリ:512MB
ビデオ:GeForce4Ti200X8 128MB
でもところどころ重かったです。
<CG>
トゥーンレンダリングを駆使した一枚絵と茶シェーディングされたリアルポリゴンなど抜群。
差分抜きで一枚絵が92枚です。
立ち絵は豊富。
大きいの小さいの殴られてるの、ぶっ飛んでるのなど多岐に亘ります。
ムービーはOPのみですが、気合入っています。
<音声関連>
サウンド周りは詳しくはないのですが、OP・EDに主題歌が付属。
声優さんはみなさん水準以上だと思います。
<キャラ>
○ケイン
本編の主人公。
平和なメイディアナを飛び出した剣士。
スカトロ趣味はあるは、女装趣味はあるは、男色趣味はあるはの変態(笑)。
武器は剣。
SLGパートでは主力として活躍してくれるでしょう。
○ミュウ
ケインに付き従っている獣娘。
何故かメイド服を着ていて夜のご奉仕もしてくれます。
天性のドジっ子なので酒場でのバイトでも失敗続き。
武器はホウキ。
なんと通常攻撃が前方横3列の範囲攻撃。
ただし、序盤は攻撃力と命中率が低すぎて役立たず。
されど育てれば化け物の如く強くなります。
行動力と素早さが断トツなのも魅力。
○リタ
ケインの幼馴染の少女。
メインヒロインです。
酒場の女亭主兼看板娘。
ケインの事は憎からず思っているが素直になれないタイプ。
武器は弓で、遠距離攻撃が出来ますが、攻撃力がやや低め。
ミュウに次いで行動力と素早さが高いので、育てればそこそこ使えます。
○ユーミ
リタの知り合いの魔法使い(見習い)。
才能はあるが感情の起伏が激しい。
お子ちゃまなのでコーヒーをブラックで飲めない。
愛読書は月刊魔法少女コミック、略してマホコミ。
武器はロッド。
通常攻撃は威力低すぎなので魔法攻撃が主体になります。
中盤過ぎると魔法使い系はちょっと不利(魔力を上げても攻撃魔法の威力は余り上がらないため)。
○イヴ
教会のシスター。
小さい頃お世話になったのでケインは頭が上がらない。
微妙に怖い人で実はショタコン?
武器は草刈機(!)電動のカッターで敵をザクザク。
通常攻撃が意外に威力が高く、回復魔法や強化魔法が使えるので重宝します。
攻撃魔法は役立たず。
○ホリィ
見かけはチビっ娘だが実は300年を生きた魔女。
子供っぽい口調と大人びた口調を使い分けて人を良くからかう。
武器はユーミ同様にロッド。
通常攻撃は威力低すぎ。
強力な術を幾つも習得しているが、行動ポイントとMPを大量消費する大技ばかりで、なおかつ、行動力や素早さは全キャラ中最低なので非常に使い勝手が悪い。
回復役に専念させるべき?
○アコ
ユーミの親友で同じ魔法学校に通っている。
一週目は攻略できない。
SLGパートではユーミと似たようなもの。
○カート
ケインの幼馴染。
常にラブラブ光線を出しており、隙あらばケインを押し倒そうとする男。
彼とのHシーンもあります。(-_-;
武器は槍。
通常攻撃が前方縦2列の範囲攻撃で威力も抜群。
必殺技も強力と戦闘の中心となるキャラ。
変態ですが。
<総評>
TEATIMEの本気を見せてもらいました。
全7章ということで詰め込みすぎの向きはありますが、総じて作り込んだ力作だと思います。
二周目からはレベルやアイテムを持ち越し、戦闘スキップ可能と遊びやすさを追求し、二周目のみの攻略キャラを用意し、またサブイベントをこなすことで、猫耳・髪型変更などHシーンのバリエーションが増えるなど工夫しています。
SLGパートは「サクラ大戦3」のもろパクリですが、高い水準で模倣されており、○リュージョンのコンシューマ模倣より遙かにハイレベルです。
ADVパートにおいても豊富な立ち絵と立ち絵の拡大・縮小・移動を駆使する事で様々な演出を行っております。
パロディネタが多いのは好みが分かれるとは思いました(猛将系の敵キャラが「わが生涯に一遍の悔い無し」と叫んだり)。
Hシーンの方は個人的にやや問題。
幾らなんでも小さすぎます。
「たまきゅう」や「先生だーいすき」も相当なモンですが、あれらはあくまでも一枚絵でしたし、特に「たまきゅう」は奨学生同士でしたが、この「セイクリッド・プルーム」は体格差カップルがリアルタイムポリゴンでがっちゅんやっているんで、性行為というよりは虐待行為に見えるような…。
体格差カップル萌えの方にとっては珠玉の逸品でしょう。
私は小さい者同士萌えなので…・。
ケインがショタだったら諸手を挙げて歓迎してました。
褒めちぎっていますが欠点もあります。
あの要求スペックの尋常ならざる高さは何とかして欲しかった。
PC18禁美少女ゲームのSLGとしては、もっとも手が込んでいる物だとは思いますが、それでもプレイステーションに毛が生えた程度の物にあのスペックは納得行きませんし、結局はユーザーの間口を狭くしてしまっています。
「セイクリッド・プルーム2」では是非軽量化と、ヒロインの巨大化(爆)もしくは主人公の小型化を希望します。
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