第5話 衝撃のラストの展開と真犯人について


このページでは、「MISSING PARTS3」第5話の真犯人究明場面以降についての考察をまとめています!
激しくネタバレですので、くれぐれもご注意ください!!

ここを先に読んでプレイすると、すっっっっっごくつまらなくなるかもしれませんから!!
「で、茜よ。
 どう思った?」
「いや実は…私、最後の推理思いっきり外してしまったんです」
「奇遇だね、俺もなんだけど、犯人指摘は誰にした?」
「伊佐山刑事!!(爆笑)」
「あーっ、元締もでしたか!」
「今回は、お恥ずかしながら完全に引っかかったよ。
 証拠隠滅のための足取り考えてて、警察関係者が犯人だって事には気がついていたんだけど、氷室刑事が唱えていた“現場の違和感”って言葉に翻弄されてしまった」
「まあ、あそこの場面でもっともわかりやすい違和感は…ある意味伊佐山さんの登場でしたからね」
「いやもう、完全に森川に注意が回ってなかった。
 なんて単純思考なんだろうって、自分で呆れかえっちゃったもの。
 森川は完全にメインレギュラーだと信じこんでいたものだから、ハナっから対象から外していた」
「私も似たようなものです。
 オープニングムービーにも登場している奴が犯人だなんて、考えてもみませんでしたから」
「だから、警察関係者の中から消去法をやってみたら…」
「伊佐山刑事しか残らなかったんですよね。ただそれだけ(笑)」
「自信を持って伊佐山さんの名前を選択した直後に、氷室刑事が『どうしてそう思う?』と聞いてきたもんだから、『あれ?』と思ったらそのまま…」
「まあ、あの言葉は正解でも出てきますけどね」
「まあしかし、30年間もリュウの事件にこだわり続けてきた伊佐山さんを犯人と考えるなんて、これ以上ないってくらい愚かな事だって後から気付いて、全身から生臭い汗がポターリポターリ状態になったのも事実だったりするんだな、これが(笑)」
「ううっ、今度から…お風呂で長湯した時に考えた事を実行するのはやめようっと」
「脳みそふやけた状態の推理じゃあ、たかがしれた結果しか出んからなあ(爆笑)」
普通にプレイしていて同じ結末にたどり着いた、貴方に言われたくはないですがね!
「で、その森川だけど…どう思った? 正直なところ」
「『そんなバカな!』というのが第一印象ですが、それは“今まで味方だと思っていたのに!”という意味じゃなく…
 こじつけじゃないですか、それ? という意味です」
「それは俺も同感だったなあ。
 それで、即座に過去の4話の内容を振り返ってみた」
「その後の6話をやってみると、懸命に“森川が犯人だったという根拠”を説明してくれて、別な意味で泣けてくるんですが…
 恐らく、私達と同じ事考えた人は多数いたと思いますよ。
 早い時期に森川が犯人と見抜いた人も、実際に結果が出るまでは、半信半疑のままだったんじゃないでしょうか」
「そうだろうね、多分。
 ただ今から思うに、4話で恭介との距離が妙に近付いてフレンドリーな雰囲気になっていたけれど、アレはここに繋げるための含みだったのかもしれんね。
 喧嘩友達で反目しあっているけど、本当はどこかで通じていて、互いに信用しあっている。ところが…という展開なら、確かに驚きとカタルシスは出てくるよね」
「5話の冒頭でも、仕事を上がっていたのに呼び戻されたとか言ってましたし、恭介にちょっと妙な絡み方をしていたりと気になる発言はあったんですよね。
 例の交番でも、宇野巡査は森川の話を出しているし。
 ここまでヒントを出されていれば、たしかに森川が犯人だという推理は出来る訳なんですが…」
「な、何かいいたげだね茜ちん。
 ほれほれ、この際だから吐いてしまいなさい♪」
「さっきの元締の話じゃないですけど、いくら5話の中で条件を提示されていても、やっぱり納得いかないんです」
「…」
「ストーリー上の整合性といいますか…当初からそう考慮されていたにしろ、仮に後からこじつけたにしろ、なんかそこだけ遊離している気がしてならないんですよ。
 もちろん、森川に犯人であって欲しくなかった…という気持ちが強くて、事実を認めたくないという訳ではないですが。
 あんまりにも唐突感がありすぎて…消化不良起こしている感がありまして」
「確かに、『3』の中だけで見た場合、5話ラストの展開の消化は6話前半全体でやっているみたいな部分があったからね」
「こじつけでないなら、4話の時点では、森川はすでにパーツの一員という事ですべてが構築されていた筈です。
 ただ事実がどうであれ、あまりに森川が犯人(パーツの一員)らしいそぶりを見せなかったため、“ホントかよ”っていう気持ちが拭えないんです。
 それも森川の演技だったと片付けられはしますが、それにしてはどうも…」
「つまり、主人公に気付かず諏訪法律事務所に入っていく…というような、微妙な“挙動不審ぶり”がもう少し欲しかったって事かな?」
「そうですね。
 もっとも、あそこはちょっと露骨すぎたような気はしますが…」
「で、実はここで、本当に森川についての伏線が張られていたかどうかを確認・検証しようと思ったんだけど…」
「思ったんだけど?」
「なんか、その後6話をプレイしているうちに気持ちが変わっちゃってね。
 …ヤボじゃないか、と。
 まあ、時間が切迫していたという事情もあったんだけど。
 これからのんびりやり返して、後から気付いた事があったらここに加筆するかもしれんけど」
「そうですか?
 こういう場合は徹底的に追及するのが筋かと思いますが…」
「まあまあ。
 噂では、前作『2』の時点ではすでにシリーズ全体の展開を考慮していたというんだ。
 その話が本当なら、少なくとも3、4話は、たとえそう見えなくても“森川に対しての伏線”が張られていたという事になってしまうよね?
 だとしたら、こちらは違和感を感じてても“気付かなかっただけ”という事に落ち着いてしまう」
「本当なら、という前提ですがね。
 でも、そういうのを一切抜きにして、純粋にこのオチを楽しむのもありだと思いますよ。
 実際、森川との対峙は、本シリーズ全体を通して、本当に切ない場面でしたもの。
 個人的な感覚の話ですが、恭介とまったく同じ“どうして…お前が?! 嘘だと言ってくれ!”という感覚に襲われました。
 こんな風に、ゲーム内のキャラクターと感覚を共有できるなんて、素晴らしい事ではないでしょうか」
「ああ、それは言えてる。
 俺も、“森川、タチの悪い冗談はもういいから、銃を下ろせよ…”って、いつの間にか真剣になっていた。
 だから、これが間違いない事だと確定した時の衝撃はデカかったね。
 最後の、雨に打たれるシーンは、本当に辛かった…」
「元締、森川を気に入ってましたからね。
 私は、その後駆けつけた掛井警視を怒鳴りつける氷室刑事の姿に、涙してしまいました。
 おそらく、今までのあらゆるプレイの中で、もっとも純粋な気持ちで事態を認めたくないと思った場面だったりして」
「かもしれない。
 だから、6話で森川からの手紙が来た時は……ごめん、俺、泣いた
 本気で泣いた。
 卑怯すぎるよ、あんな演出…もう、勘弁してよって感じで…」
「そうですか。
 私も、あれは…かなり来ましたね。
 無粋なツッコミを入れるなら、“いつ恭介が事態の真実に気付くかわからない”という状態で、なぜあんな遺書めいたものを書けたのか…とか、はじめから死ぬ事を決意していたような事を書いている割には、所々おかしな行動を取っていたな…とか疑問はあるんですが、それこそ、突っ込むのは野暮ってものでしょう。
 あそこは、ただ素直に…男の不器用な友情に男泣きしろという場面です。それだけでいいんです」
「ここで、森川に思い入れがなかった人や、5話で彼がやった所業を許せなかったという人は、感動も何もあったもんじゃなかったんだろうけどね。
 もっとも、自分の場合は単純に“今まで近くにいた者がいなくなってしまった”…という虚無感がせつなかったけどね」
「いいシーンでしたよ、あれ。
 あれがあったおかげで、先から触れている“森川犯人のこじつけ”の件が、どうでもよくなったという感覚もありますから。
 …それを狙って入れたものなのだとしたら、なんて完璧な策だろう。なんて(笑)」
「ちなみに森川は、手紙を6話の黒幕にも出していたんだけど、それが事を収めるきっかけの一因にもなっていたね。
 …あの黒幕については別に言いたい事があって、それもまた別ページに隔離しているんだけど、その手紙を出していたから、という展開そのものはなんとなく嬉しかった。
 森川が…主人公を助けてくれていたかのようなイメージもあってね。
 …あ、ダメだ。また涙出てきた(泣笑)」
「とにかく、森川については語るべき所が突然増えてしまいましたね(笑)。
 結論として、“違和感は結構あったが、思い入れのあった人には泣ける演出もあったから、かなり良し”って事でいいですかね?」
「自分的にはね。
 それ以上の答えは出せそうにないし、少なくとも、部分的にでも共感してくれる人は多いんじゃないかなとも思うし」
「そんなところでしょうかね」
「でも、バッドエンドの、森川に射殺される結末ですが…
 あんな所で撃ってしまったら、いくら警察上層部に味方がいるからって、隠し通すのは難しくなるんじゃないですかね?
 パーツに関係ない警察関係者も何かに気付くでしょうし、握りつぶすにしても無茶が出るような…」
「じゃあ、あの場面では最後まで森川には会わないままで、主人公がどこかで一人でいる所に不意撃ちでいきなりズドンの方が自然だったかな?」
「まあ、そんな感じでもいいでしょうが、とにかく選択間違えた場合ほぼ直後に即死…ってのが、あまりにあんまりだったものでつい」
「あの後の森川の台詞が好きなんだけどね。
 やっぱ、あの後…氷室さんも撃ってるんだろうね」
「そりゃそうでしょう。
 そうじゃなきゃ…腕だって、氷室刑事より上みたいでしたし」
「さりげにすごい奴だったんだなあ、森川って」
「さりげに凄かったんですよ」
「あれ、そういえばここのページ主旨とは全然関係ないですが、氷室刑事についてあまり触れてないですね、今回は。
 あんなに前面に出て協力してくれてたし、活躍の場も多かったのに」
「いや、もちろんすごくいい役やったし、ナイスな活躍してたとは思うんだけど…鳴海所長と同じでさ、そつがなさすぎなんだよ。
 だから、ただひたすら似たような文面で“ステキ”“カッコイイ”“あんたサイコー”が続くだけかと思って、極力回避したんよ。
 もちろん、まったく評価していないわけじゃないぞ。
 氷室刑事も、所長も、いなければ大変困る存在なのにも関わらず、メインの活躍の場はきちんと主人公に譲るってズルイ立ち回りだからねえ(笑)」
「なるほど、そりゃ確かにズルイ(笑)」
「つー訳だから、“後藤的にはカンペキ過ぎてもうイヤン♪”って事で落としといて」
「なんですか、その“イヤン♪”は?」



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