所在や規模もほとんど同様

(注:このページ部分は原稿発表一週間後に追記したものです)

 詳しい人には思い切り嘲笑されてしまいそうだが、実はこれは筆者の大きな勘違い。
 実際の「端島神社」は、ゲーム中の「言霊神社」とはまったく違う位置にある
 
 応化島は、島の右側(西方面)に学校があり、グラウンド・応化病院を経由して、18号棟の横を通り過ぎた場所にある「言霊神社」へとたどり着くが、端島の場合はそこから65号棟(ゲーム中での18号棟)前を通り過ぎ、やや炭坑方面へと向かう。
 つまり、具体的には島の中央よりもやや学校寄り、という位置になるのだ。
 かなり高い位置にあり、その下には幾重にも重なった足場が存在する。
 ここは非常に複雑な立体交差となっており、うまく文章では説明しづらい状況だったりする。

 勉強不足の上、うろ覚えで記述してしまい、大変失礼しました…

 冷静に資料と比べてみると、やはり応化島と端島の地図にはかなりの違いが見受けられる。
 例えば、ゲーム中18号棟は逆向きの「コ」の字型の配置となっているが、これのモデルとなった65号棟は下向きの「コ」の形である。
 また病院の位置も微妙に異なり、65号棟のすぐ横に並列した形となっている。つまりそのまま窓からグラウンドが直視できるのだ。
 また、グラウンドから病院・65号棟と通り過ぎる際には、進行方向右側に別の高層アパート群が並んでいる。
 焼け跡は「宮ノ下社宅」と呼ばれた建物の位置になるようだ。
 体育館は、元々は端島銀座の付近にあり、昭和34年の台風で倒壊した木造のものに代わって校舎裏に新造された。
 ゲーム上のマップよりもさらに下寄りでずっと右側の方向に位置している。
 これらは、ゲーム上の様々な制約の都合から、微妙に変更を加えたものではないかと推察される。


 加筆ついでに、ゲーム各所に出てきた注目ポイントにも触れてみたい。

 まず桟橋の脇にあり、高志があかりの幽霊と遭遇したトンネル
 これは現実に存在し、長さ約200メートル。居住区までを結んでいるが、30号棟方面に続いている(ゲームのマップとは完全な反対側)。
 途中に作業場へ抜けられるようになっており、実際かなり暗いらしい。
 台風の時の排水路としても機能していた。

 18号棟屋上の幼稚園も実在しており、日給社宅でも「青空農園」という屋上での栽培活動が本格的に行われ、なんと水田まであった。
 主な運営は「子供会」によるものだったが、これは昭和39年の坑内ガス爆発事故の影響から活動そのものが下火となり、たった2年間しか行われなかったという。

 最後に、当時の炭坑夫達について。
 穣の父親が「仕事場で風呂に入ってきた」という内容の台詞を言っているが、これはちょっと事情を知らないと意味不明かもしれない。
 炭坑夫は、地下数百メートルの坑道の中、蒸し風呂のような環境で作業しているため、大量の汗をかく上に?をかく???蔘???u炭の塵が全身に付着する。
 交代して地上に上がってきた姿は全身これ炭の塊のようであり、そのままではとても帰宅も出来ない状態だった。
 そのため、専用の浴場を利用してから帰宅するが、これは浴槽が二つあるというもので、一つは炭塵落とし用(当然湯面は真っ黒!)、ここで汚れを流してから、もう一つのまともな方につかる。
 ちなみに炭坑には、新都庁で採用されているエレベーターワイヤーの3倍近い、長さ600メートルのワイヤーでリフトを降ろす。
 このリフトは鉄骨組みで外壁にあたる物がない形状の上に2段式、秒速8メートルで下って行く。かなり怖いシロモノらしい。
 さらに現場へは横移動するトロッコ状の乗り物で移動していたというから、かなり過酷だった事だろう。
 先にも触れた爆発事故はこの中で発生し、当時は沈火のためにここを水没させ、そのため大幅減員せざるをえないという状況に陥ったそうだ。

 
 
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