はじめてのおるすばん
 かわいい双子とお留守番…。

1.メーカー名:ZERO
2.ジャンル:倒錯コスプレ留守番ADV?
3.ストーリー完成度:E
4.H度:D (人によってはB)
5.オススメ度:E’
6.攻略難易度:D
7.その他:妹好きというカテゴリーぢゃ括れない気がする…。


(ストーリー)
 家族同然の付き合いであり「お兄ちゃん」と慕ってくれるお隣の観月家の双子姉妹・しおりちゃんとさおりちゃんは、夏休みの間のスケジュールが合わず昼間はひとりでお留守番しなければならなくなった。
 けれど、世間はなにかと物騒。
 心配したお母さんは、大学が夏休みでヒマを持てあましていた宏に、娘たちとのお留守番を頼んだのだった。


 いわゆるロリ・ぷに系の妹キャラに加え、シチュエーションに合わせ衣装が変わるというマニア垂涎の内容だ。
 起動していきなり登場人物は全て18歳以上だと前置きするあたりから、かなりヤバめだと覚悟して挑んだが、オープニングテーマで悶絶しそうになったりと致死性はかなり高い。

 これだけ濃いシロモノであるにも関わらず、ノリはかなり軽めだ。
 なにせお子様な思考回路の双子とお留守番するだけなのだから、内容的にもハードな物は一切ない。
 しかし実質的には、かなりマニアックな作品であると言える。
 西洋諸国と比較して若造りな日本人ではあるが、本作品は限度を越えている。
 双子姉妹の容姿・体格…体型はまるっきり小学○な訳だからして、守備範囲の殿方以外にはかなりキツイ作品ではないだろうか。

 何をおいてもあの声。いや、はまり過ぎなのだ。あのキャラクターにこの声だから、とてもぢゃないが見た目どおりの歳だと錯覚してしまう。
 しかもHの最中に至っては、さすが18歳以上だねと言わんばかりの熱演ぶり。
 かーなり小恥ずかしいことウケアイだ。

 8月5日から8月15日までの10日間、日替わりで双子と交互に過ごす間に、行動を選択した結果により分岐してゆく。
 ただし発生する個々のイベントはランダムではなく、起きる日付〜期間が限定しているようだ。

 さらに条件があえば、平日に「双子と3人でお留守番」というイベントさえも起きる。
 しかし日曜はふたりとも居るからという理由で訪問しないのだから、これは本末転倒なイベントだといえる。
 3Pのシーンを出す為だけなら、もう少し工夫すれば事足りるのだ。
 例えば、ちょっとした理由で早く帰宅したら、真っ最中だったとか…?(爆)

 日替りイベントでは、ストーリー展開に合わせシチュエーションにあった衣装に着替える事がある。
 これがまた年齢詐称疑惑に拍車をかける結果となっているのだが、出てくるのは前の学校の制服のみならずスクール水着や、果ては演芸会の舞台衣装まで様々。
 もはや言い逃れする気も無いのかヤりたい放題であるが、違和感が無さすぎてそのまま受け入れている自分にハタと気付いた時にはもはや手遅れだった。(笑)

 舞台は云うまでもなく観月家であり、ここから連れ立って外出するイベントは無い。隣戸である宏の部屋にすら連れ込む事もない。
 つまり限定された…閉鎖環境での展開なのだ。
 お留守番だから当たり前といえばそうなのだが、これがまた色々と考えている。

 まずメイン(?)となるリビング。
 ここはテレビにソファーにエアコンと、くつろぐ為の設備が整っている。
 あとは自分に正直に行動するだけという、宏の為に用意された夢の舞台だ。
 アクシデント要素として、たまにエアコンがイカレたりと、なかなか汎用性に富む所もポイントだ。

 次に挙げるならやはり台所だろう。
 ここは料理好きのしおりちゃんの一人舞台。
 しかし節操の無い殿方には、ここも愛する彼女をたべちゃう舞台に変わる。
 空腹に耐えかねたさおりちゃんがこの聖域に踏み込んだ結末は、やはりそういう展開にしかならなかった。

 インパクトから云えばトイレだろう。
 シナリオ開始早々、ここを本来の目的以外の理由で使用されてしまったのだから、除外するわけにはいかない。
 …いや、本来の目的はちゃんと果たしていたか。

 夏場のイベントとして欠かせないのが水浴びだ。
 こと浴室に関しては多く語る必要は無いが、3人で入るには狭くないかと思ったのは、あたしだけだろうか?

 マンションやアパートなどには大抵備わっている場所としてはベランダもそうだ。
 夏の日差しの中、眼下の公園で遊ぶ子供やお母さん方を意識しながらのぷちアオカン
 倦怠期のアナタには開放感あふれる刺激的な環境をオススメする。

 そして、やはり寝室は押さえておきたい。
 転寝する彼女に「夢だった」とウソをつくにはここが一番。ただし後始末は念入りに。

 一応宏は立ち入り及び使用不可ではあるが、『お母さんの部屋』は魅惑のアイテム一杯のパラダイスらしい。
 頼まなくてもさおりちゃんが何か探しだしてくれる事もあるから、期待はいつも持っておこう。
 …と、ここまでアヤシイ解説しなくても、プレイすれば嫌でも判ることだが、他に書きようも無いから仕方ない。

 先に述べたようにリビングでのイベントでおこるエアコンの不調で、暑さ凌ぎに全裸にエプロンとか一緒に水風呂とか…。
 このあたりは流れからいって解らなくもないが、蒸し風呂と化したトイレで放尿鑑賞とは如何なものか。
 台所なんかは火を使う関係から暑さは避けられないのだが、わざわざ暑いといいながら密室に篭るとは。
 …いや、そういう問題ではないのかな?

 一番コケたのは、お母さんからかかってきた電話の最中にコトに及んだイベントだ。
 挙句には電話の向こうのお母さんと一緒に絶頂を迎えて〜。
 どうしようかと思いましたわ、いやホント。

 このお母さんがまた疑惑の人なのだ。
 さおりがよく発見してくる謎のアダルトビデオなどは、すべてお母さんの部屋から出土してくるものだったりする。
 離婚して母子家庭であるわけだから、当然お父さんのコレクションなどというオチは無い。

 さらに驚くべきは、女学生の役で出演している女優さんが、どうやらお母さんそっくりらしい。
 絵としては1枚も出てこないお母さんだが、異様に若造りな双子の母親だ。
 この人もかなり実年齢とのギャップがあっても不思議ではない。
 双子が公称どおり18歳以上で、且つ結婚してから産んだ子ならば、少なくとも34歳以上という事になる。
 カットの一枚も出てれば、さぞ話のタネになった事だろうと悔やまれる限りだが、大学生の宏が若造りなお母さんに興味を示さないのはどういうことだろう?
 まだ年上の女性に憧れる年齢であるはずだし、さらには推定若造り。
 確かに双子の年齢を知っていればおのずと歳の差も理解できようが、そこはそれ若い男の子だから、そんな細かい事考えて欲情してないでしょ。 < 問題発言?
 かわいい双子に若い母親という魅惑のシチュエーションでありながら、お母さんは眼中に無いと言うことは…やはり宏は先天性のロリコンなのだろうか。
 双子と付き合いだしてからのモノだと信じたいが。

 シナリオはしおりをお嫁さんに迎えるのと、さおりをお嫁さんに迎えるエンディング。
 そして双子をまとめてメンドウみちゃうゾというハチャメチャなエンディングの3つに辿りつくのだが、バッドエンドもちゃんと存在する。
 この場合のバッドエンドとは勿論ふたごのどちらとも結ばれない結末のことだが、『2人共と結ばれる』というのも問題ではないのだろうか?


(総評)
 恋愛関係はいうに及ばず、すでに双子と経験済みな状況からスタートするこのシナリオは、お互いの信頼関係を築いていく必要が無い。
 基準は宏がどちらにより強く惹かれているかであり、そのためのパラメータだけはあるようだ。
 だから最終日の時点で点数の勝った方が押しかけ女房になるわけだが、同点による『ふたりとも』というエンディングがあるのもこの為だ。

 そうなると、「気持ちに沿う選択をしなければ加算=0」なら、2人揃って一定得点以下もありえるのだ。
 これがバッドエンドの所以だろうが、お兄ちゃんにベタ惚れな双子に対し、宏にとっては遊びでしかなく、双子の気持ちが離れていったという事だろうか。解釈は難しい…。

 いや、押しかけ女房のほうもかなり微妙なものだ。
 お母さんの実家へ引っ越して行き毎日お兄ちゃん恋しさに泣いてると、「貰ってくれるなら」と気持ちよく送り出す祖父母はどんな人物だろう?
 採寸してないのにぴったりな服を贈ってきたりとかなり超越した所があるようだが、双子のほうが全然成長してないだけだとしたら、そのほうが怖いかも。


 内容的には結構アレな作品だが、システムは安定性が高くストレスを感じさせない。
 環境設定にはグラフィック表示の項目もあり、ロースペックへの配慮がなされている。
 こういった部分は基本ではあるが、高スペック基準の環境前提に製作されるゲームが増えている現状では、たいへん好感が持てる。
 また、既読スキップやテキストの読み返し機能なども備わっていて、全イベント攻略の為の作業軽減にも気を配られている。
 そして攻略には見逃せないセーブファイルの数も、必要充分に確保されている。
 これだけあってこの内容である。
 これをお買い得と考えるか否かは、貴方次第だが…。

 最後に。
 ちゃんと避妊具は使ったほうがいいと思うょ。

(ゆいな)


戻りマース