松田優作の『探偵物語』:
昭和54年から55年にかけて、日本テレビ系列で放送された名作ハードボイルド探偵ドラマ。
ただし、実際はハードボイルドというよりもややずっこけ気味なテンションで、悪行双麻などのゲーム系探偵キャラの原型…といっても過言ではないくらいに似ている。
本作については、すでに「九拾八式CD-ROM」の隠しファイルの中で語り尽くしているのだが、本文ではあの話題となった最終回「ダウンタウンブルース」の事を指している。
本編の事件(…)がすべて解決し、また以前の様に街に戻り、いつもの生活を取り戻そうとする主人公・工藤俊作(故・松田優作)。
しかし、そんな彼を凶刃が襲う。
工藤の腹部を刺した男は、工藤がこれまで惨殺してきた連中とは、なんの関係もない奴だった。
冒頭、スーパーで買い物した工藤の勘定を計算し間違え、彼にそれを指摘された事を恨んでいただけの男だったのだ。
しかし、工藤俊作の死の場面は、はっきりとは描かれていない。
うつろな表情で、傘をかざして街頭を歩いている工藤の姿がロングで映されている。
…彼は、かろうじて死を免れたのか、それともこの姿は、彼の幻影か回想なのだろうか…?
そういった感じで、本編は幕を閉じている。
どこか似た雰囲気が感じられるシーンだろう…