カレンダーガール
学園恋愛ものだ。“SEAG”の新境地となれるのか?
1.メーカー名:FOSTER
2.ジャンル:SEAG
3.ストーリー完成度:C
4.H度:C
5.オススメ度:D
6.攻略難易度:D´
7.その他:教訓「只より高いものは無し」…。
(ストーリー)
主人公・本山拓己は、しがない一人身の高校生である。
時は6月…これから夏まっしぐら。今年の夏休みまでには、何とか彼女を作りたい。
そんな願いを知ってか知らずか、彼の周りにはかわいい女の子がけっこういます。
父親の再婚相手の娘(義妹)、何かと引っ付いてくる後輩、友達以上恋人未満の同級生などなどetc…
はたして、拓己に彼女はできるのか?
そして、記憶に残る女の子の顔は思い出せるのか?
それは、今から数ヶ月前の出来事でした。
トゥルルルル…、トゥルルルル…。
エルトリア「あっ電話だ。おや、みっちんからだぞ」
エ「もしもし。今頃かけてきて、どうしかたんですか?」
一瞬、新潟の件が頭をよぎる。
みっちん「いやさ、おいしい飯屋があるんだけど今から行かない?」
エ「はー、また例の病気ですね。まあ良いですけど、また今度にしませんか?」
み「なんで?」
エ「今月は出費が多かったから、苦しいんですよ。バイト代が入れば何処にでも付き合いますから」
み「安心しなさい! いつものお礼と君の就職祝でおいらがご馳走してあげるよ」
エ「ほんとうですかぁ? そんな事言って、また何か企んでいるんでしょう」
み「シクシク。やっぱり、おいらなんて信じられないのね」
エ「わかりました。行きますよ、行きます」
み「んぢゃ〜、待ってるね」
エ「………」
そして、
エ「確かに美味しかったですね。けど、本当におごってもらっていいんですか?」
み「いいって、いいって。そうそう、これもプレゼントとしてあげるよ、ハイ」
エ「ハーどうも。って何ですかコレ。『カレンダーガール』ではないですか!」
み「そうだよ」
エ「『そうだよ』って、これはみっちんの管轄ではないですか。」
み「嫌だ。みんながおいらに“SEAG”やれって言うんだ。だけど、もう“SEAG”は嫌なんだー。という訳で、艦長命令! エルトリア、コレは君がやりなさい。さもないと…」
エ「しょうがないですね。みっちんの性格も少しは分かっているつもりですからね。ご飯、ご馳走さまでした」
み「おまえこの頃ツッコミがきついぞ」
…以上、多少の脚色を加えての実際にあったやり取り(取引)をお伝えしました。
そのような訳で、みっちんの手を離れてしまった“FOSTER”の“SEAG”。
期待されていた皆様には申し訳ないのですが、今回は私が書くことになりました。
ただ、「恋人も、ずっといっしょにいると息が詰まる」と申しますか、今年のみっちんは「ちょっと“ドリル”に浮気した」ということで、その内また“SEAG”を書いてくれる事でしょう。
さて、何か長い前振りになってしまいましたが、ゲームの方に行きましょう。
ゲームに期間は、6月19日からの1ヶ月強です。
その間に登場する5人のヒロインの誰かとくっつけば、ハッピーエンドとなります。
ヒロインは、主人公の義妹の知香、同級生の鮎川葉月、後輩の城山弥生、バイト先の知り合い・霧島理恵、最後に学校の保健の先生である池上智子の5人。
基本的には、放課後にそのキャラがいる場所を選べば、だいたいOKです。あとは見え見えの選択肢を選んでいくだけでした。
で、結論から言いますと
「ほどほどのシステムとほどほどの設定、そこで繰り広げられる特筆すべきところがないヒロイン達との恋物語」。
特に考えないでクリアできてしまう…お手軽で良いですね。
「何か、いつもと違う事してましたか?」
私もいままでに、みっちんのレビューを読んだり、自らプレーして“SEAG”は体験したことがあります。
たしかにメーカーには“色”があり、得意なジャンルとそうでないのがあるでしょう。
けど、あまりにも似たり寄ったりというのも、どうでしょう。
みっちんがやりたくなくなる訳も分かります。
それと、以前みっちんが私に『花の記憶・第4章』と『同・第5章』で、それぞれに出てくるレイプシーンについて語ってくれたことがあり、なかなか考えさせてくれたことがあります。
しかし、本作品では、ある種「深み」が無くなってしまったのではないかと思われます。
「学園物」、「義妹」などの使われすぎている題材がメインだったため、何処かつまらない物を感じてしまいました。
(総評)
結局“SEAG”何ですけど、私が知っている中では、楽しめなかったです。
『ここは楽園荘』シリーズなどの爽快さも余りありませんでした。
個人的には「そろそろ、このような展開にも無理が出てきたかな?」と思います。
シリーズが重なればそれだけマンネリしてきますが、元が元なのでそろそろ大きな転換を望みます。
好き好んで“SEAG”をやる人が、そうそういるとは思えませんが(やってる人、ごめんなさい)、そろそろ時代とはずれてしまったのではないでしょうか?
決して“SEAG”が悪いというわけではなく、「新しい展開を付け加えてくれ」ということです。
すーぱーえろてぃっかーであるみっちんは、この作品をやらなくて正解だったんでしょうね。
みっちんの“SEAG”に対する感の鋭さはNT並みのモノがありました。
(エルトリア)